北海道・苫前町は、留萌市から日本海オロロンラインを43km北上したあたりに位置しています。オロロンライン沿いに「道の駅 風Wとままえ」「とままえ夕陽ヶ丘オートキャンプ場」などの人気スポットが点在しているので、旅の途中で一度は訪れたことがある人も多いのではないでしょうか。オロロンラインから見える道内最大級の風力発電風車群も有名ですが、苫前町は100年以上前に起きたある事件の現場としても知られています。それは、日本史上最悪の熊害と言われる1915年(大正4年)の「三毛別羆事件」です。
「三毛別羆事件」は、体重340kg・体長2.7mの巨大なヒグマが2日間にわたって苫前村三毛別(現在の苫前町三渓)の開拓集落を襲い、女性や子供7人を殺害、3人に重傷を負わせた痛ましい事件です。吉村昭の「羆嵐(くまあらし)」をはじめとする多くの小説や映画のモデルにもなっていて、北海道開拓史における最大の教訓として現在も語り継がれています。苫前町三渓にある「三毛別羆事件復元地」は、史上最悪の獣害事件の現場付近に、当時の開拓小屋や巨大なヒグマの模型などを復元した展示施設。ヒグマによって多くの人が犠牲になった悲話を後世に伝えるために1990年から公開され、独特のスリルが味わえる隠れた観光スポットとして人気を集めています。
展示施設は、携帯電話もつながないうっそうとした森の中にあります。周辺にはヒグマが出没することもあるので、見学の際は熊鈴など音の出るものが必須。危険なので、夜間の見学は禁止されています。復元跡地に向かう途中にある三渓神社には「熊害慰霊碑」が建ち、「苫前町立郷土資料館」でも事件に関する展示が行われています。一般的な観光スポットのように明るく楽しい施設ではありませんが、一度は現地を訪れて北海道で実際に起きた獣害事件について学んでみてはいかがでしょうか。
(データ)
名称 三毛別羆事件復元地
住所 北海道苫前郡苫前町字三渓
開設期間 5月上旬~10月末
開設時間 夜間の見学は禁止
入場料 無料
電話 0164-64-2212(苫前町商工労働観光課)
駐車場 あり(無料)
http://www.town.tomamae.lg.jp/section/shokouroudou/lg6iib0000000ls1.html

