【第251回】DIY心をくすぐる キャンピングカーパーツ その⑭


 ハイエース専用のDIYアイテムを紹介します。「アルミステップカバー」は、穴開け加工など不要、超簡単なDIYでステップ部分に上から貼り付けるだけですが、スライドドアを開けたときの足もとをスタイリッシュに見せることができます。ステップ部分は意外と面積があるので、がらっと雰囲気が変わります。さらにキズ防止にもなり一石二鳥です。ハイエースのグレードなどに注意して注文してください。

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♯247001

200系ハイエース TRAVOIS アルミサイドステップ DX用右 純正ステップカバー無し

価格:15,714円

 

●純正ステップカバーのないハイエースDX用運転席側のアルミステップカバーです。装着は両面テープで固定するだけ。

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♯247002

200系ハイエース TRAVOIS アルミサイドステップDX用左 純正ステップカバー無し

価格:15,714円

 

●純正ステップカバーのないハイエースDX用助手席側のアルミステップカバーです。装着は両面テープで固定するだけ。

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♯247003

200系ハイエース TRAVOIS アルミサイドステップパワースライドドア用左

価格:11,524円

 

●パワースライドドア装備の助手席側アルミステップカバーです。装着には両面テープを使います。

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♯247004

200系ハイエース TRAVOIS アルミサイドステップSGL用右

価格:11,524円

 

●スーパーGLに対応した運転席側のスライドドア部分のアルミステップカバーです。装着には両面テープを使います。

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♯247005

200系ハイエース TRAVOIS アルミサイドステップSGL用左

価格:11,524円

 

●スーパーGLに対応した助手席側のスライドドア部分のアルミステップカバーです。装着には両面テープを使います。

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浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第125回】バンコンの酷暑を乗り切ろう


キャンピングカーを手に入れたら、いつでもどこでも寝てみたい。それがバンコンだとしてもそうだろう。

さてこの夏、酷暑と言われ世界的に北半球が暑く逃げ道はないのだが、それをキャンプ場やサービスエリア、道の駅で経験した人も多いだろう。近頃のキャブコンは、サブバッテリーで駆動できるルームエアコンを装備していることも多いが、それらが難しい1ボックスでは「もうこんな所じゃ寝られないっ」とガッカリした人もいるかも知れない。

そこでというわけではないのだが、この夏の暑さの中仕事で移動している時のミニバンでの筆者の方法をお伝えしてみよう。きっと、バンコンの人には役に立つ情報だと思われる。

そもそも私のミニバンには蚊帳を自作して装備しているので、キャンプサイトならドア類を開け気兼ねなく就寝できるのだが、移動中の駐車場などではそういった開けっぴろげなことはできない。そこで、ワンちゃんを連れて旅する人たちのアイデアを頂き、風を車内に引き込んでいる。

ペット用品では専用のグッズが存在するようだが、利用しているのはターンバックルという長さ調節できるボルトのような器具。どこのホームセンターでも簡単に手に入れることができるだろう。サイズは様々あるが、引っ掛けられる最大のものを用意するのが、強度的にも安心さが必要な重要な部分である。

何がいいかといえば、写真のように設置した状態でロックが掛けられるので、就寝時に開けられたり風であおられて開いたりといったことがないのである。

開放量は10センチ程度で、このくらいの開度であればかなり強い雨が降っていても、ほとんどの車種の場合降り込む事はないだろう。外から見ても、ちょっと半ドアが過ぎる程度で、中を覗かれてしまうほど開いているわけでもない。ただ、これだけで風が流れるわけではない。ここからがテクニック。

バンコンなら、大抵ルーフベンチレーターが付いているだろうから、それを少し開けておく。通常のルーフやミニバンなら、バックドアと反対の位置にあるフロントウインドウの上部を開けておく。この低めから吸い込んで、一番離れた高い所から抜けるということが大事。実際それがうまくいくと、車内でタバコを吸っていても煙が流れに乗って出ていくのである。

なぜそうなるか、暖かい空気は上昇する、その暖かい空気は中にいる人の体温で自動的に生成されるといった具合なのだ。人が入っていない時には、かなり流れが弱くなることからもその事実は確認できる。

というわけで、筆者の車中泊においては蚊取り線香を炊いているくらい。これも空気の流れができ温かい空気が出ていってしまうからだが、虫に刺されるよりは断然いい。冷房のような涼しさは得られないものの、ドア類を閉め窓のみを全開にしているよりははるかに涼しい。ただ、狭い空間での蚊取り線香を炊くという行為には、香りは選んだ方がいいかな、最近はいろいろなタイプがあるので。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第59回】スーパーロングベースのラグジュアリートランポを目指したフレア


バンテックは、創業当時こそバンコンメーカーだったが、フレアが登場した’08年には押しも押されぬキャブコンのトップメーカーになっていた。そんな状況で、優れたベース車両として登場してきたハイエース・スーパーロングの特装ベース車を、ラインナップに加える試みがd-boxと同様に行われたが、それほど長続きはせず、現在では残念ながらラインナップから消えている。

バンテック製キャンピングカー FLARE(フレア)

レイアウト的には極めてシンプルで、前後に向くセカンドシートの後ろには折り畳みのできる巨大なソファベッドを設置し、キャンプ等で必要になるキャビネット型の収納兼キッチンカウンターを設けた。

バンテック製キャンピングカー FLARE(フレア)

丸みを帯びた座面のソファを跳ね上げると、広々としたトランポスペースが生み出されるものの、アンカー設備などが設置されているわけではなく、床張りも含めあくまでキャンパー的な作りに徹している。ソファベッドをベッド展開して常設ベッドのように利用するのも簡単だった。

ただこのコンセプトが、今一つユーザー層にアピールしきれなかった。便利なのだがトランポともキャンパーともどっち付かずだったのかもしれない。

バンテック製キャンピングカー FLARE(フレア)

実際、余裕ある室内容積に任せて人気のある多人数乗車定員を確保したいなら、ダイネットを形成するために折りたたみのシートをわざわざ作る必要もなかっただろう。こうしたのは、セカンドシートから後ろのカーゴスペースをたっぷり用意したかったからに他ならないのだ。

確かになんでも要求を満たしきる構成は難しいに決まっているのだが、定番の二の字レイアウトをスーパーロングボディで実現したd-box、標準ロングでポップアップを装備するマヨルカなどと比較すると、コンセプトは理解できてもアピール度が低い。できあがりのクオリティが確保されているので、ユーザー層はもっと多機能を欲しがる傾向があったのかもしれない。

正直に言えば、このカーゴスペースを十分使いこなすだけの遊びや方法を知っていて、乗車定員をそれほど普段必要とすることなく、なおかつスーパーロングの大きなボディサイズを日常で取り回せるユーザー層というものが、今一つ日本では成熟していなかっただけなのかもしれない。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第49回】ナローボディの使いやすさにこだわるマヨルカ


バンコンビルダーとしてスタートしたバンテック。当時はハイルーフ、超ハイルーフ、ポップアップとスタイルが豊富で、さらにボディサイズも各種1ボックスベースで取り揃えていた。それらは本格的にキャブコン製作をしていくなかで姿を消していったが、そんななか、最後まで人気のあったマヨルカは現代まで継続する車種となり、完成度の高さとともにその存在理由を明確にしている。それは日常における使いやすさの追求である。

バンテック キャンピングカー バンコン Mallorca(マヨルカ)

とにかく、標準ロングというサイズにこだわり、ルーフ加工しても車高にこだわり、外観サイズと裏腹に室内空間は容積を増やそうとしている。そのためポップアップルーフの大きさは車体サイズに対してかなり大きく、持ち上げた時の高さもしっかりとってルーフベッドのヘッドクリアランスもたっぷりだ。

レイアウト的には平均的なサイドカウンターなのだが、シートレイアウトとリヤのベッドになる部分を徹底的に吟味し、フロア一面がベッド展開でき、使い勝手は間違いなくファミリーユースを考慮している。

乗ってみるとわかるのだが、3列シートの余裕のある座り心地と手荷物の収納力の高さは、ナローボディとは思えないほどの余裕を感じられる。

バンテック キャンピングカー バンコン Mallorca(マヨルカ)

マヨルカで感心するのは、各部の変形やセッティングをする時の扱いやすさが際立っていること。特にリヤトランクスペースを形成するマットと台座は、このモデル専用に製作される金属パーツの骨を使っているため、無駄がなく実に動きがスムーズだ。多種多様なモデル展開をせず、1モデルに絞ったからこそ実現できた特別な組み立てなのかもしれない。

見た目はシンプルなれど、1ボックスだからこの程度というような妥協がないモデルであり、作り手が徹底的にこだわったところが随所に見受けられる。ただそれを強くは主張していない、さらっと流してユーザーに寄り添う感じがマヨルカの本領なのだろう。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第41回】スーパーロングベースのd-box投入


バンテックといえば“キャブコンメーカー”というイメージが強いが、現行ラインナップの中にも標準ボディポップアップタイプのバンコンと軽自動車ベース合計3車種がラインナップされている。

’09年に登場したディーボックスはそんななかにあっても、かなり異色な存在。名称中のdは、Dream Camperの頭文字だったはずである。

現行1ボックス車がボディをいじったり、軽初のプルダウンベッドだっとりとかなり意欲的な試みをしているのに対し、極めてオーソドックスなレイアウトを採用していたことで逆に目立つモデルだった。もしかしたら、リーマンショック直後の時代背景も影響していたのかもしれない。

バンテック キャンピングカー d-box

セカンドシートは前向き乗車で3点シートベルト対応とし、2脚用意されたサードシートと対面させダイネットを形成する昔ながらのレイアウト。その後方にキッチンやトランクスペースを設けるという、極々普通で定石のようなパッケージで特徴を打ち出してくるということがなかった。

バンテック キャンピングカー d-box

「自作もできる」をモデルの合言葉にしていたので装備は限られていたが、広いキッチンスペースやスライド収納棚など使い勝手に気を使っているところは、いかにもバンテックらしさがにじみ出ていた部分だろうか。このあたりのイメージは、現行の標準ボディ・マヨルカにも通じるものがあるように思われる。価格は2WDガソリン車で378万円(税込)に抑えられている。

天井高のしっかりあるハイエース・スーパーロングがベースだけに、端的にいえば使いやすさという点ではなんら問題になることはなく、そのシンプルさが使いやすさにもつながっていたはずではある。

バンテック キャンピングカー d-box

リヤユーティリティスペース上にセットできるベッドと合わせ、就寝可能人数もたっぷり。ベッドにオリジナルの脱落防止柵が付き、その後ろがさらに高さが取れる収納スペースに割かれているあたりが、もしかしたらモデルの特徴的な部分かもしれない。

この当時以降世間では、スーパーロングの大容積をウインドウ加工などでさらに拡大し、モーターホーム的な仕上がりになっていったモデルが多い中、その大容積を十分利用しやすいシンプルレイアウトであった。もしかしたら、現代の方がこういったモデルが望まれるのかもしれないが、やはりユーザー層はよりモーターホーム的な方に目がいってしまうのだろうなと感じてしまうモデルであった。というより、それがバンテックに持たれているイメージなのだろう。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com