【第200回】意外に使いやすいクーラバッグ冷蔵庫に


前回に引き続き作業してみた。まずは完成品を見てもらうとして、いかがだろうか? コレならある意味冷蔵庫といってもいいほどではないだろうか。もちろん、基本的にはそれほどの性能はなく、あくまで保冷程度ではある。

そういった内容を踏まえ何をしたのかと言えば、まずより保冷能力を高めつつ箱形状をキープさせるため、プラダンボールを切り出し壁を作った。もちろんこの程度の付加物であれば、折り畳んで収納できるので利便性への影響はない。

フタ部分には、さらなる断熱効果とクッション性を兼ねるため、エアーパッキンを巻きつけておいた。貼り付けは接着力が強力なダクトテープを利用。

仮組みしてみる。ここで悩んだのが蓋の開閉機能とロックの仕方。とりあえず百均に出かけ使えそうなものを物色してみるが、取り外し可能なファスナーが密閉性も含め確実だとは思うが、ミシンなどでの取り付け方法が必要なのでその手順に悩む。

結局のところ選択したのは、マジックテープ。コレなら、元々本体の開閉に付いているマジックテープ部分をそのまま利用することができると考えたから。作ったフタに端切れを巻き付けベロも作り、マジックテープを設置。このいずれも、ナイロン生地も接着できる接着剤をホームセンターで購入したので、縫い物はまったくなく作業はトントン
と進み、最初の完成状態写真になった。

そしてテストしてみた。気温15度Cで電源を入れ2時間程度放置してみると、8度Cで安定していた。そして注目すべきは、温度が下がった飽和水蒸気量の関係から庫内湿度はカゼ注意の40%弱からカビ注意の80%の多湿環境に変化した事。コレは一般的な冷蔵庫のように除湿現象が起きない結果だが、お刺身などナマ物などが乾きにくいというのは事実である。

というわけで、キーンと冷えたビールは無理だが、頃合いのいいワインとか食品を傷めなくて済む環境構築は可能なようだ。おそらくプラ段ボール一層のおかげで、ノーマル状態より保冷性能はだいぶ上がっている。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第198回】保冷バッグは使えるのか?


年末に大掃除というわけではないのだが片付けをしていたら、まったくその存在を忘れていた保冷バックが出てきた。DC12Vシガライターソケットに差し込むプラグがあらかじめ付いていて、ペルチェ素子による冷却機能があるもの。さらにACDCアダプターも入っていたので、家庭用電源で動かすこともできるので便利である。

ただ、いつどこでどうやって手に入れたかも忘れてしまったが、購入時はきっと生鮮などを買って持って帰るにはいいなと思って手に入れたのだろう。こういったペルチェ系の保冷バックが登場が激しかったのが10年ほど前だったような気がするので、多分そのあたりだろう。

ペルチェ素子だと直流電気の流れる方向を変えると逆反応になるはずなので保温庫にもなりそうだが、そういった機能は見当たらなかった。

容量的には、お買い物レベル、と言うよりそれほど入らないと思う。普段キャンプなどで買い物をするときは普通に直方体のソフトタイプクーラーバッグを使っている。最近はマイバッグのスーパーも多いのでその方がいろいろ簡単なのだが、そちらの方が確実にたっぷり入るはず。

ただ見付けたのが年末だったこともあり、里帰りの時に使えないかと考えた。いつもだと乗用車にエレクトロラックス製の3ウェイ冷蔵庫を置きっぱなしにして使っていたので保冷などの必要性を感じていなかったのだが、今回は搭乗人数が多いのと荷物が多いという条件でかさばる冷蔵庫を降ろしたかったので、再利用できないか使ってみようということに。

容量の少なさは、そのパッケージ形状にある。口を広げた状態ではソコソコのクーラーバッグなのだが、上を閉じる形状なのでその分容量が減ってしまうのだ。

その代わりと言っては何だが、未使用時の折りたたみのことはよく考えられていて、きっちり締め付けてコンパクトになるのは良くできているなと感じるのだ。

そして気になる冷蔵機能というか性能であるが、はっきり冷蔵はできないと本体に記されている。これはペルチェ素子全般の特性によるものと想像でき、熱交換ができるのは最大15度Cほどの温度差を作れるというものだったという記憶がある。曖昧で申し訳ない。

どういうことかと言えば、製品評価でよく使われる摂氏20度C環境下で、最大15度C温度が下げられるということである。この理屈でいけば外気温が10度Cなら庫内は冷凍になるはずだがそういった性能はなく、外気温30度Cの時に庫内15度Cになるかと言えばおそらく20度Cを切ることはできないだろう。

ただ移動中の車中はエアコンで安定した温度なので、それほど庫内温度がひどい状態にはならないだろうと想像できる。実際帰京する時、実家周辺で手に入れた生の馬肉とそのほか極上ホルモン類をあらかじめ冷蔵庫でしっかり冷やしておいてから詰め、12時間移動の間保冷機能を使っておいたのだが、たいして温度が上がっているようなことはなく問題なかった。

さてこうなると俄然意欲が湧いてきた。もうちょっと上手い利用方法がないか、次回探ってみようかと考えてみるのだ。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第162回】道の駅巡りの必需品。冷凍できるポータブル冷蔵庫


これまで何泊も車中泊をして、道の駅巡りをしてきましたが、車中泊の必需品として挙げたいもののひとつがクーラーボックスです。

 クーラーボックスというとキャンプやバーベキューなどで、冷たい飲み物を入れて、家から持って出かけるイメージがありますよね。

 道の駅巡りの場合は、持っていくのではなく、「持って帰る」ことにクーラーボックスを使います。

 最近は人気の道の駅というと、農産物直売所や、魚市場など充実していて、あれもこれも買いたくなるものばかり。しかし、要冷蔵のものは、そのままでは買って帰ることができませんよね。

 そこで車にクーラーボックスをひとつ積んでおくと、気にせず買えるのでおすすめです。魚市場であれば、氷はお店で詰めてくれますし、コンビニで板氷を買うこともできます。

 そしてさらにクーラーボックスよりもおすすめなのが、冷凍も可能なポータブル冷蔵庫です。

 電源は付属のコードを使って車のアクセサリーソケットから取るので、氷が必要ありません。車に積んでおくだけで準備OKです。

 キャンピングカーパーツセンターのポータブル冷蔵庫のなかで人気商品はコンプレッサータイプのポータブル冷蔵庫CDF-18で、10℃からマイナス18℃まで冷やせる高性能タイプ。ダイヤルを回して庫内の温度調節が可能で、冷凍食品の持ち帰りもできます。

 庫内容量は18Lで、2Lのペットボトルがタテ置きで収納できる高さがあります。上部には持ち運びに便利な大きなハンドルが付いていて、使わないときには本体にスッキリと収まるので車内に置いても邪魔になりません。

 上開きタイプなので中身の出し入れがしやすいですし、冷気が逃げにくいというメリットもあります。コンパクトサイズで、車の足もとに置くこともできます。

 これさえ車載しておけば、生ものでも冷凍物でも道の駅でなんでも買い物ができます。

キャンピングカーパーツセンター ♯162068 Dometic ポータブル冷蔵庫CDF-18

♯162068
Dometic ポータブル冷蔵庫CDF-18
サイズ:465×414×300mm
重量:11.5kg
価格:59,400円

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第108回】車中泊の必需品。ポータブル冷蔵庫。


キャンピングカーはもちろんのこと、ミニバンで車中泊しながら旅をしている人も、車載用のポータブル冷蔵庫があると便利です。  

 車内で調理をするならば、食材を保管しておくための必需品といえます。これからの季節、冷たい飲み物を保存しておくこともできます。

 日帰りの旅であれば、クーラーボックスでも代用できますが1泊以上になると氷が溶けてしまい、そのたびに買い足すのも面倒です。

 ポータブル冷蔵庫とひと口に言っても、容量、性能、価格もさまざま。飲み物を冷やすだけならば、庫内容量10L前後のもので十分ですが、車内で調理をするために生鮮品などの食材を入れるならば、それ以上の大きさがあるといいでしょう。

 また冷蔵庫は冷却のための動力が必要です。ミニバンなどに乗っているならば、電源はアクセサリーソケットから取れるので、DC12V(もしくはDC24V)を電源にしている冷蔵庫を選ぶことができます。家庭用冷蔵庫でも使われているコンプレッサーを使用する気化圧縮型と呼ばれるタイプの冷蔵庫が主流です。

 コンプレッサー式は冷却能力が高く、マイナス18℃まで冷やすことができる車載用ポータブルタイプの冷蔵庫もあります。

 冷凍庫としても使えるものは、道の駅などで冷凍の魚介類などのお土産を買うことができるのでお薦めです。

 そのほかにカセットガスを使って、冷やすタイプもあり、電源が取れない車外に持ち出して使えるのと動作音が静かだというメリットがあります。

 簡易式のポータブル冷蔵庫で、ペルチェ式の温冷蔵庫もあります。こちらはペルチェ素子に電気を流すことで温度を制御します。コンプレッサー式のように起動音や振動音がなくファンの動作音のみで静かですが、保冷能力はコンプレッサー式に比べると低いです。

キャンピングカーパーツ ♯162082 ポータブル冷蔵庫CDF-11

ポータブル冷蔵庫
♯162082 ポータブル冷蔵庫CDF-11
価格:46,440円(税込)
サイズ:540×358×235㎜
庫内容量:11L
冷却能力:+10℃~-18

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第94回】人気ポータブル冷蔵庫の最小モデルが新登場。軽自動車にもお薦め


ドメティックのポータブル冷蔵庫の新製品「ポータブル冷蔵庫CDF-11」はラインナップ中で最小サイズのモデルだ。

 本体の幅はわずか235mmでセカンドシートの足もとなどのスペースに置いても邪魔にならない。軽自動車のような室内スペースが限られた車でも使うことができる。容量は10.5Lで500㎖のペットボトルが6本入るサイズだ。

 電源は12V、24V兼用で自動切り替え機能付き。付属のコードをアクセサリーソケットへ接続して使用する。

 本体に低電圧保護機能が付いていて車のバッテリーの電圧が下がると自動的に電源をオフ。サブバッテリーを装備していない乗用車でも安心して使うことができる。もちろんサブバッテリーに接続すれば、より安心して使うことが可能だ。

 高性能コンプレッサーによって冷却能力は+10℃から-18℃まで対応。コンパクトサイズだが能力は抜群。デジタル表示モニター付きで設定温度を簡単にセットすることができるのもいい。

 またコンプレッサーは静音タイプを使用しているので車内に置いていても静か。車中泊で使う場合、とくに就寝時に動作音が気になるが静音タイプだから車中泊にお薦めの冷蔵庫といえる。

 重量は8.8㎏でショルダーストラップ付きで、車外への持ち運びも簡単だ。本体上部にはカップホルダー×2を備えている。

 ちなみにドメティックの冷蔵庫はほかに、CDF-16(♯162071)CDF-18(♯162068)CFX-28(♯162086)、そしてカセットガスでも駆動する3ウェイ冷蔵庫ACX35G(♯162085)がラインナップされている。

キャンピングカーパーツ ♯162082 ドメティックポータブル冷蔵庫 CDF-11

冷蔵庫
♯162082 ドメティックポータブル冷蔵庫 CDF-11
価格:46,440円(税込)
サイズ:540×358×235mm
容量:10.5L

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp