【第273回】カッコいい? ホットプレートを使おう


最近は何でもかんでも100均で手に入り、こんなことで世の中大丈夫なのかと心配にもなるが、便利なものはしょうがない、それはそれで使い倒すという性格。しかもコロナ禍で家飲みも増え大活躍しているのが、アルコール固形燃料を使って卓上調理できる道具たち。ただコレって燃料の都合で20分弱だし火力も強火みたいなもので、いま1つ活かしきれていないかなぁと感じていた。

そこで今回は手に入りやすい燃料を使い、長時間調理と保存に適した方法は無いかと実験してみた。用意したのは、これまた100均の木炭とジェル状アルコール着火材、そこらに有った豆炭である。

通常運転としては当然アルコール固形燃料で、プリンの型カップで消火出来る様にし使用していた。このセットだと火力はあるが屋外では風の影響を受けすぎ、キャンプではどうにも使いようが無いなぁと、完全に覆える風防を用意すればいいのだが、それじゃ見た目が・・・。

さて、まずは着火が簡単で火持ちもいい豆炭。着火時の臭ささえ除けば扱いは極めて簡単なのだが、火の位置から鍋や鉄板までの距離があるためかさすがに火力がイマイチ。 五徳はこれまた100均の鋳物製でメチャクチャ熱くなるので、テーブルに熱が伝わらない様今回はタイル貼りの鍋置きの上でやった。珪藻土コースターなどを敷いても良いのではないだろうか。下部の断熱は本気で大事。

次に試したのは木炭1片、着火はジェルの着火材。なんだかいい感じかもと思ったが、直接ジェルを塗りたくった状態ではなかなか炭自体が温まらず、着火剤が消えても炭本体にはほとんど火が回らない。

そこで今度はアルコール固形燃料を五徳の火床に置き、その上で炭に火を移してみることに。

この方法だと炭のかなりの部分に炎が起こり、かなり実用的になってきたので、ニンニクの油煮など作ってみた。この場合火力が弱い方がじわっと作業できて都合がいいのだが、結局この炭の塊はその後崩すことになった。

というわけで、結局着火剤はアルコール固形燃料で行ない、炭はある程度の大きさに割って着火して利用するのが一番良さそう。炭1片で1時間は楽勝、次々と温めやら調理ができる。空焚きでも鋳物鉄板なら御構い無し。この放置プレイが今回の醍醐味で肝かも。

もっと長時間に渡ってホットプレート化するなら、細かくした炭を適宜足せばいい。最初から最後まで仰ぐ必要もなければほとんど煙なども発生しない。火力調節に火吹き棒は合った方がいいかも。というわけで、味気ないカセットコンロの見た目とは違うご機嫌なホットプレートの完成である。屋外のキャンプでも十分活用できるテーブルコンロだよ。実は…、小型焚き火台やウッドストーブだと火が強すぎて、どうにもテーブル向きでは無いなぁと感じて試した方法だった。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com