【第86回】車の揺れを防ぐ揺れ止めジャッキと沈み込み防止プレート


キャンピングカーのなかでも背の高いキャブコンなどでは、バンクベッドで大きく寝返りを打つとフロアベッドが揺れることがある。また夜中にトイレに起きたりすることで車全体が揺れて、神経質な人だとそれで目を覚ますこともある。

そこで車中泊する場所が決まったら、揺れ止めジャッキを使うと無駄な揺れがなくなり車内生活が快適になる。

フィアマ スタビザライザージャッキ4P」は、4個セットのポータブルタイプのジャッキだ。車のフレーム下にあてがって、高さを調節することで車の揺れを抑えることができる。

台形のプラスチックベース中央に受け金具付きのボルトを差し込んで高さを調整。高さは31㎝から44㎝まで調節可能だ。

床下高の透き間を確認して自分の車に適合するか確認してから購入しよう。キャブコンだけでなく、バンコン、ミニバンなどでも対応する。

耐荷重はスタビライザージャッキ1個について750㎏までなので、車両重量3トンまで耐えられる計算となる。

さらに車両重量のある車ならば、アルミ製で1個当たり1000㎏まで耐えられる「フィアマスタビライザージャッキアルミ製4P(♯024035 価格10,584円)」があるが、こちらは受注発注品。納期は約4か月必要となっている。

またキャンピングトレーラーに取り付けられたレベラーやジャッキを使うときに草地などで使用する際の沈み込みを防ぐ「フィアマ キットプレート4P(♯024059 価格2,376円)」があるが、このプレートはスタビライザージャッキでも使用できる。

キャンプ場などでスタビライザージャッキを使うことが多いならばセットで購入するのがお薦めだ。

キャンピングカーパーツセンター アクセサリー ♯026007 フィアマ スタビライザージャッキ4P

アクセサリー
♯026007 フィアマ スタビライザージャッキ4P
価格:6,480円(税込)

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第85回】外部電源利用で快適な生活環境を


多くのキャブコンなどには電子レンジが付いたり、最近ではルームエアコンを装備したりという時代になってきた。それらを利用するのに、サブバッテリーの電力を家庭と同じ交流にするためにインバーターを利用する。

そうすることにより、走行中、キャンプ中を問わず家庭用電源の利用が内部コンセントから行え、生活スタイルが豊かになる。もちろん、外部電源を接続することも可能だ。

ところがこの交流というのは曲者で、直流のように大雑把に電源ソースを並列化する事は基本的にできない。ウッカリつないでしまうと、火花が飛び散ったり接続している機器を破壊してしまったりする。

そこでキャンピングカーで外部電源接続時に、電源ソースが並列状態になって電気の衝突を起こさないようにする装置がオートセレクターの機能だ。

オートセレクター本体は、キャンピングカー内のコンセントへの家庭用電源供給は、通常時インバーター出力に接続。外部電源が入力されると、その電力でオートセレクター内の電磁石が作動してスイッチが切り替わり、外部電源からの供給となる。いわゆる、大容量リレーだ。

バンテックのキャブコンでは、発電機を搭載できる消音箱のアイボックスをオプションで装備すれば、その出力も外部電源同様に切り替えられる。

キャンプ場やRVパークなどでは電源を確保することが普通にできるが、そういった場でない時は発電機の存在はかなり心強いことは、経験的に筆者も理解している所。

こうして外部からの電力供給ができれば、サブバッテリーの電力容量を気にしての使用ではなく、気兼ねなくエアコンや電子レンジをたっぷり使うことが可能で、より日常の家庭生活と変わらない快適さが得られるのだ。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第84回】面発光のモビライト リラックス向きの3000K


キャンピングカーの車内で使われる照明は白熱灯、蛍光灯、LEDの3種類があるが、最近は省電力、長寿命のLEDが主力になってきている。そんなLEDのなかでもお薦めしたいのが光学メーカーである日東光学が作った「モビライト60×60」だ。

 普通のLED照明だと光が一直線に進む「指向性」が強くて、明るいところと暗いところのコントラストがつきすぎてしまうが、モビライトは面発光が特徴。LED照明でありながら発光面が均一に光る新しいタイプの照明である。

 その明るさは色温度が3000K(ケルビン)。日の入り1時間前くらいの太陽の明るさで、車内でくつろぐのにちょうどいい照明だ。またモビライトには照明本体にフレームがなく外周部分も明るいので周辺全体を照らしてくれる。4万時間の長寿命というのもお財布に優しい。

 モビライト60×60は60㎜角で、ほかに150㎜角のモビライト150×150があり、2サイズをラインナップしているが、発売になってから約2年が経ち、新商品が発売されるという情報が入ってきた。

 まずは発光面を指先でタッチすることでオンオフができ、長押しすることで調光ができるタッチセンサー付きタイプが新しくラインナップに加わる予定。本体と別にスイッチが必要ない分、車内がスッキリするし、施工の手順が省かれる。

 さらに色温度5000Kのモデルが加わる。5000Kというと昼白色と言われるもので太陽光と同様の明るさとなっている。リラックスに最適な従来型の3000K、そして5000Kは車内で作業をしたり、読書をしたりするときに適した明るさを提供してくれるだろう。モビライトのタッチセンサー付きタイプ、5000Kタイプともに年内発売予定。

キャンピングカーパーツ LED拡散照明 ♯211077 モビライト60×60

LED拡散照明
♯211077 モビライト60×60
価格:4,104円(税込)

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第83回】サブバッテリーの重要性を突っ込んで考える。その3


サブバッテリーについての3回目。今回はサブバッテリーというキャンピングカーならではの装備が、どういった感じでコントロールされているかを考えてみよう。この辺りが理解できると、キャンプ中に電力を自分なりにうまく使えることの手助けになるはずだ。

バンテックのキャブコンの場合、走行中キャンピングシェル内での家庭用電源供給は、エンジンについているオルタネーター発電から直接変換して利用できるようになっている。カムロードベースで130Aオルタネーターがついている場合などでは、サブバッテリーの充電を行いながらの連続使用も十分可能となっている。

また、サブバッテリーをメインバッテリーに接続するのはシグナルスタートチャージシステムという方法を採用。エンジンがオルタネーターで発電を開始するまで並列接続されるサブバッテリー回路を切り離しておくようになっていて、基本的にメインバッテリーを保護する回路の仕組みになっている。

インバーターを使う家庭用電源はともかく、キャンピングシェルに装備される電装品のそのほとんどが直流12V。いわゆる明かりやポンプ、音響設備などであるが、これらを点けっ放しにしておくと電気容量を際限なく吸い出してしまい、その後のサブバッテリー性能を著しく低下させかねない。

そこで、それら負荷との間にバッテリープロテクターという制御器を挿入することで、過放電を防止し性能劣化を最小限に抑えるようになっている。この機器は、電気の使用を続けサブバッテリー電圧が下がると負荷回路を切り離しサブバッテリーを保護。その後バッテリーが充電され電圧が上がると回路を再接続する。

もちろん回路が切り離されているときはキャンピングシェル内の電装品は使えなくなるのだが、サブバッテリーの再充電に適した下限の状態は維持されるので、結果的にはサブバッテリーの超寿命を実現できるものだ。

ただ、キャンプ中の夜中にいきなり電源が切れてもにっちもさっちもいかなくなるが、かなり正確に電力の残量が見える、パーセンテージでも表示できる残量計を用意しているのでそれを参考にすれば効率的な使い方ができるはずだ。

この残量計は単なる電圧による簡素なものではなく、一般的にはシャント抵抗と呼ばれる分流器を負荷回路に通し正確に流れている電流量をセンシングし、あらかじめ自分でセットしたサブバッテリー容量をベースに積算による計算を行っている。もちろん充放電のすべてが反映される。回路的にはそれなりに複雑にはなるが、使う側にしてみれば特に気にしないでもいつもと変わらない生活が送れる、それでいて最小限のパーツ構成で故障率を下げる。そういった試みがしっかり検証された上で組み込まれているのである。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第82回】LED照明を調光式に変えられるスイッチ


この連載でなんども触れているが、車内の照明器具は家庭と比べて目との距離が近く影響を受けやすく、夜の車内の雰囲気を決める重要なパーツのひとつである。

 最近の車内照明はLED化が進んでいて、昔は白い色ばかりだったが、暖色系も増えてきている。そのLED照明を調光できれば、光をアレンジすることができてさらに使い勝手がよくなる。

 たとえばダイネットの照明器具の場合、食事しているときには普段通りに使用。食事が終わってリラックスタイム、お酒を飲み始めたりしたら、調光して照明を少し落とし、落ち着いた雰囲気作りができる。

 「LED Dimmerスイッチ」はLED照明用の調光スイッチで、照明器具のオン・オフのほかにオンの状態で長押しすることで、押しているあいだ照明の明るさを調整できる。

 またスイッチのまわりが白く光るので、夜間でもスイッチを見つけやすいという利点もある。

 スイッチ本体は直径約21㎜、深さ10㎜。取り付け穴はφ17㎜。配線は1.5m付き。配線にはあらかじめコネクターがついており、取り付ける照明器具に合わせて必要な状態にカットしてつなぎ直す必要がある。

 To Power supply(電源側)とTo lights(照明器具側)と書かれた配線があり、黒がプラス、白いストライプが付いているほうがマイナスとなる。照明器具の消費電力は20Wまで対応する。

 組み合わせて使うのにお薦めの照明器具は「LED拡散照明モビライト ♯211078 8,640円(税込)」で、均一に光る発光面が調光されるため、より優しい光で車内を照らしてくれる。

※照明器具によってはうまく調光できない場合あり。(キャンピングカーパーツセンターで販売している照明器具については問い合わせ可能)

キャンピングカーパーツ スイッチ・ファン ♯211107 LED Dimmerスイッチ(調光スイッチ)

スイッチ・ファン
♯211107 LED Dimmerスイッチ(調光スイッチ)
価格:2,160円(税込)

 

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp