【第33回】CyDAは、アトムのようなムーブメントになる!?


前回は号外でシーダの概要を伝えた。今回はちょっと気になった部分をピックアップしてみた。そちらの写真も合わせて見てもらえると嬉しい。

ちょっとドタバタした映像だが、雰囲気が伝わればとムービーを作ってみた。

バンテック コンパクトキャブコン・Cyda(シーダ)アトムからシーダへの進化で、最も顕著な部分がエントランスドアだ。 バンテックセールス初採用のヨーロッパ製ドアを開け閉めしてみると分かるのだが、これまでのガシャンという音ではなくパムッという静かさがなんともいい感じ。このドアを取り付けるには、ベースの部分にかなり強度を持たせる必要があるので、柔構造のキャンピングシェルではかなり苦労しているはずだ。あわせて注目したいのが高級モデルに採用されることの多いS7シリーズのフラットタイプウインドウが使われていること。この2つのパーツがグッと現代的な外観をもたらしていて、ベース車両のルックスとのバランスがいい。

バンテック コンパクトキャブコン・Cyda(シーダ)

エントランスを開けると、そこにはかなり幅の薄いステップ。このあたりも、ボディ外寸に対し、可能な限り室内有効面積を高めようとした苦労の跡が垣間見れる。確かにシャシーの関係でこれ以上ステップスペースが確保できないのかもしれないが、乗り降りを楽にするための苦肉の策といったところ。

バンテック コンパクトキャブコン・Cyda(シーダ)

マルチルームにはすでにシャワーパンが埋め込まれ、その上にポータブルトイレが置かれ板で区分けられている。どうやって使うのかちょっと悩むところだが、やっぱりあって嬉しいトイレだけに歓迎すべき装備だろう。このエリア背面には、小さいながらもクローゼットが用意されているので、モーターホーム的な使用方法も可能。

バンテック コンパクトキャブコン・Cyda(シーダ)

ちょっと面白かったのが、マルチルームとサードシートの間の壁面にミラーが埋め込まれていたこと。リヤベッドに寝っ転がってみると、これのおかげで開放感が高まり、窮屈な感じがしないのがよく分かる。また、立つ位置によって姿見として使えるのも、身だしなみを気にする人には嬉しいに違いない。

バンテック コンパクトキャブコン・Cyda(シーダ)

パッと見には純正かと思われる右ミラー、これはアーム部分がオリジナルである。設計者に言わせると、かなり苦労したらしい。それはそうだろう、大事なパーツであることは間違いないのだから。

まだとにかく登場したという状態なので細かい改善点はおいおい出てきそうだが、総じて作りが良く上級グレードの雰囲気を持っている車両であることは十分理解できる。子供が大きくなって、夫婦だけでキャンピングカーを利用する世代層が増えてきていることもあり、コンパクトで運転しやすいシーダのようなモデルが、人気を爆発させる要因はおおいに秘めているはずだ。

バンテック コンパクトキャブコン「Cyda(シーダ)」詳細ページ

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【号外】ついに登場!ボンゴベースのシーダお台場ショーで初お披露目


平成28年11月5日(土)・6日(日)、東京お台場青海の特設会場にてキャンピングカーショーが開かれる。その中で目玉とも言えるCydaが金曜日の朝の搬入に姿を現した。詳細については次回に回すとして、まずは第一報から。

外観は、基本的に以前のアトム・シリーズを継承している。シェルデザインに関しても、一部流用部があるようなので大きくイメージが変化したわけではないのだが、バンクベッドの立ち上がりや、レインレールの埋め込み処理、サイドスカートの形状などにより大分スタイリッシュになった印象がある。

バンテック コンパクトキャブコン・Cyda(シーダ)

室内は新規採用のエントランスドアをくぐり小さめのステップを上がると、ダイネット。リヤには2段ベッドを装備。このエントランスドアは、なんと集中ドアロック動作している。

サードシート後ろにはマルチルームがあり、ポータブルトイレが設置されていて、ちょっとしたギミックでワードローブとしての使い分けができる。フロアにはすでにシャワーパンが張り込まれ、防水の外部収納庫としても使える。

バンテック コンパクトキャブコン・Cyda(シーダ)

セカンドシートは固定タイプで、エントランス脇にテレビホルダーアームが取り付けられ、限られた空間を可能な限り広く利用できるようにしている。バンクベッド部のシェルが新デザインになったので、そのベッドスペースはアトムよりも広いと思われる。

それ以外にも、肘掛けとかキッチン周り、外部からも「おやっ?」と思う数々の装備が仕込まれているのだが、それは是非ショーに足を運んでいただき自分の目で確かめてみることをオススメする。

これまでの小型トラックベースキャブコンの概念をガラッと払拭する内容になっている。ちょっとしたムーブメントを起こす可能性を秘めているのを第一印象で確認できた。

バンテック コンパクトキャブコン「Cyda(シーダ)」詳細ページ

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com