バンテックでは1992年よりキャブコン製作を始め、その時期から山形工場が起動し、さらにラインナップを拡充。そこで作られた小型タイプのキャブコンがJB470だ。その外観デザインの斬新さはヨットに由来すると聞いた。
ボディがヨット同様に柔構造で成り立っていて、室内キャビネットなども構造物の一部だと言われ、アメリカンなパネル工法しか知らなかった自分には、かなりの衝撃が走ったのを覚えている。
発売された'95年当時は、まだ四駆ブームの名残りがあり、オートキャンパー誌が長期試乗に借りていた車両にも、できるだけ大きなサイズのタイヤに履き替え、結構なガレ場にも突入し、その走破性の高さ、可能性の高さに驚いたものである。
その当時スタンダードになりつつあった2×5mの車体より一回り小さく、街中走行も軽快、ボディ形状から横風などにも強く、エンジンはターボディーゼルでトルクたっぷり。日常の足として利用しても違和感なかったのを覚えている。
特徴的だったのが、ルーフコーナーの左右に取り付けられた採光窓。大型窓が取り付けられる時代ではなかったので、そこから差し込む日差しで室内が明るく、さほど天井の高い室内でないものの開放感があり、車格以上の雰囲気を持っていた。
走りもさることながら就寝スペースも充実していて、家族でのサービスエリアユースの仮眠などもお手のもの。ベッドメークもしやすく、このあたりの雰囲気はのちのモデルに引き継がれていると思う。
今でこそベース車両の都合でこういった小型キャブコンモデルがほとんど見当たらなくなってきたが、このクラスが元気になれば、もっとキャンピングカーが普及するのだろうなと思わせる車だった。
著者:TAMA@MAC
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主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com
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