前回は、どのようなシチュエーションでも快適に使っていただくように、
100Ahのバッテリーを並列で3個接続する「トリプルサブバッテリー」という
大容量のバッテリーを搭載しているというお話をさせていただきました。
今回は、この大容量バッテリーをどのように効率よく運用していくか?
というお話をさせていただきます。
一般的なキャンピングカーの場合、サブバッテリーへの充電はメインバッテリーと
リレー等を介してエンジンのオンオフで接続・解除をして
充電ができるようになっています。その場合使われるのがたいてい5.5sq(スケア)。
では、なぜ5.5sqなのでしょうか?
それは一般的なヒューズが電流量で30Aまでだからです。
30Aを最大電流量とする場合ですと、3.5sqで問題ありませんが、
通常安全率で倍を用意したいので、50A対応の5.5sqを採用しているというわけです。
ところが私達バンテックの車両は、300Ahほどの強大なサブバッテリーです。
この強大なバッテリーを効率よく充電させるために、
電流のロスを少なくしなければなりません。
バッテリーの電気容量が減っている状態で走行充電すると、
オルタネーターから最大で100Aという、とてつもない電流が流れます。
となると許容量が50Aのケーブルでは到底流しきることができず、
結果的に送られてきた電流をたくさん無駄にしてしまいます。
そこで私達が用意したのは20sqのケーブル。
145Aほどの電流※1に耐えられるものを採用しています。
※1 室温20℃時
このケーブルによって、エンジンのオルタネーターから発電された電気を
無駄なくバッテリーに流し、効率よく充電をする仕組みになっているのです。
↑現行型ジル520のサブバッテリーシステム
さて、まだまだ沢山のギミックがあるVANTECH電装システム。
次回もこの電装システムについて、お話できればと思います。