【キャンピングカーコラム バックナンバー第75回】同乗者の安全を確保するリライアンスシート(2017年9月1日)


キャンピングカーといえど、基本は車。走行時は通常前向きに着座し、その全員がシートベルトをしていることが求められている。もちろんこの場合、前向きシートは3点式シートベルトが基本であり、国交省発表でも非着用時の致死率は着用時と比べ14.5倍となっているので重要な項目である。

バンテックが採用するリライアンスシートは、平成28年に施行された新安全基準をクリアしたシートフレームをすべての前向き座席に標準装備。ISOFIXではないがチャイルドシートの装着も可能で、乗る人を守るという取り組みが平成24年からなされている。

キャンピングカーの場合、着座するシートはベッド展開することも多く、この安全基準とどう折り合いをつけるかは設計段階でかなりの苦労が強いられるところ。

新基準ができた後、乗用車では運転席だけではなく助手席、リヤシートにもシートベルトリマインダーという警報装置を付けることが義務化されているが、キャンピングカーのカテゴリーにおいてはトラックやバス同様にフロントシートのみで保安基準を満たす。さらに、後ろ向きシートや横向きの場合はシートベルトの構成も2点式でよかったりする。

このおかげで、なんとかベッド展開を含めキャンピングカーらしいシート構成が可能になっている。何しろ“らしい”シートが使えないと、キャンピングカー最大の利点である快適な寝心地を実現することができないので、どこのメーカーも頭を悩ませていたのである。

また平成28年の警視庁とJAFの調べによると、フロントシートのシートベルト着用状況は一般道路・高速道路を問わず94%を超えているものの、後部座席での一般道路でのシートベルト着用率はわずか38%前後と非常に低い水準。

キャンピングカーは大事な家族を乗せ楽しい時間を一緒に共有するための道具なので、激しい運転をすることはないとしても、やはり後部座席でもきっちり3点式シートベルトをする習慣を家族全員で身に付けたいものである。

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TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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