【キャンピングカーコラム バックナンバー第141回】クックウェアをスタッキングして高効率化Part3(2018年12月7日)


スタッキングねたも佳境、今回はちょっと自慢というか今一番個人的に楽しんでいるパッケージを紹介。見ての通り、小さめのクーラーボックスのようなトートバックに、ϕ20cmのスキレットのフタ付きのセット。これらを、車中泊、キャンピングカーにかかわらず持ち歩いている。

主な機材はフランスのトランギア(あっちの人たちの発音だとトランジア?)というメーカーのストームクッカーというパッケージで、ヤカンまで内包していてそれだけで十分機能性とスタッキング性に優れたもの。東日本大震災の後、このパッケージを見たご近所の友人たちが、その機能と有効性に即座に気づき、こぞって購入していた代物。その中に、調理道具や箸、スプーン、ナイフなどを内包できるよう探し出してきたり加工したりしてスタッキングしている。

コンロの熱源は基本がアルコールストーブ。フタに見える消化用キャップにより弱火にも設定できるところが優れているところで、それをやりやすくするために簡単な取っ手を取り付けた。もちろんその燃料となるアルコールも、小分けにしてヤカンの中にライターと同時収納し、いつでも使えるようにしている。

標準ではフタがないので、オプションとして取り扱われているプラスチック製のフタも内包させ、それはまな板や水切りにも使える。さらに米を炊きたいという日本的な事情から、直径の合いそうな重めのガラスフタを用意し、取っ手を小型のものに付け替えフタの口に当たる部分を地道に絞って鍋の口に入るように細工した。

基本的にここまで用意できてあればほとんどの調理に対応でき、夜長のおつまみも作りたい放題。風防とごとく類がセットになっているため、屋外使用でも風の影響をほとんど受けないうえ、熱効率が抜群にいい構造でお湯を沸かすのも素早く重宝している。アルコールを燃料としているため、寒冷地でも威力を発揮するのが嬉しい。

ところが欲求というのは膨らむもので、製造メーカーの本国ではどうやらオプションとしてあるようなのだが日本には入ってこないアタッチメントを購入。これはもちろんサードパーティー製で、安全等の保証はあまり期待できないネット通販もの。

しかしそれは基本はOD缶のガスボンベを接続し、さらにCB缶へのアタッチメントも付属しているという代物。レギュレーターが無いダイレクトなところが、心配と言えば心配。

コンロ下部のバーナー取り付け部に、もとからアルコールストーブを取り付ける穴を利用し板状のバネで挟み込んでしっかり固定できるので、使用中の安定感は抜群。ガス供給ホースも、きちんと離れたところに取り回せるので安心だが、着火装置がないので柄の長いライターが実際には必要になる。

これまでのアルコールストーブを使っても、弱火から中火で30分以上の加熱が余裕でできたのだが、ガスカートリッジのガスボンベを利用することで、より簡単に熱源を長時間利用できるようになった。なので、付属の樹脂コーティングのフライパンではなく空焚きにも圧倒的な耐久力のスキレットを載せっ放し、火を消すこともなく延々と焼き物が楽しめるようになり、呑んべいにとっては幸せの極みである。

さらにこの状態だと、屋外でカセットガスコンロなどを使うよりもはるかに横風に強いというおまけ付きだし、液体や固形のアルコールも燃料に利用できるので、行った先で手に入るもので対応できる利便性の高さも手に入れた。

いかがでしょう、ごく一部の人たちには触手が動く魅力あるパッケージだとは思われないだろうか。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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