【キャンピングカーコラム バックナンバー第236回】キャンピングカーでインターネット昨今(2020年10月16日)


みなさんキャンプや旅に出かけた時、情報収集にスマホからのインターネット接続を活用していると思う。最近の自分の利用方法は、スマホに接続速度が低速ではあるが使用量制限のない契約のSIMを刺し、そこからテザリングという機能を使いパッドを接続し、キーボードやマウスも使って普通に原稿を書いている。

もちろん日常のニュースの類もネットから拾って来るので、テレビやチューナーといった装備を自分のトレーラーから外してしまったほどだ。ただ、BGM用というかながら族世代として、乾電池式トランジスターラジオはかたわらに残してある。なんともチープなスピーカーから鳴る音が心地よく…。

使い方としては、通常電話としてのSIMと先に述べたデータ通信専用SIMの2本刺し。Androidスマホだとこの手の事ができるものが増えたが、日本で人気のiPhoneだとほぼ最新機種でeSIMという物理的なカードが要らないものでないと2本の回線を同時に使うという機能、俗に言うDSDSやDSDVなるものが使えない。

まあお財布の中身が豊かな人なら、1枚のSIMでなんら問題なく解決してしまう話なのだが、私はそうはいかないのであった。世の中金で解決っ!ができないのがちょっと悔しい。

結果、利用しているのが低速回線であったため、動画の視聴やソフトやアプリのアップデートはままならず、結局テキストデータのやりとりが精一杯。とはいえ、原稿書きが仕事なのでそれでよしといえばそれまでなのだが、写真や動画のような大きなデータをやりとりするのにはさすがに無理があったのである。SNS系のビデオフォンや最近流行りのネット会議には参加できたけれども。

そこへ来て、内閣総理大臣も推す「ちょっと通信料高すぎるんじゃありませんかね」問題。試してみたいと思っていても、どうせ安くなんかならないんでしょという諦めからなかなか背中を押されなかった、格安高速接続を人柱で試してみることにした。だって1年間無料なんですもの、半年悩んだけどこの先のことも考えるとやってみてもいいのでは、と思ったのだ。

問題は、最新機種でいくつか対応しているスマホがあるが、自分が好きなものとか今まで使っているSIMフリー機などへの対応がまったくアナウンスされていないこと。というよりよほど詳しい人でない限り、接続させること自体が難しいだろうなぁ、というのが自分でやってみた率直な感想。

自分のインターネット利用の実情をいうと、毎日平均的に3Gbは接続しているようなので、利用量制限の無い有線接続が必須だったのだ。でもとある新規参入電話会社のアンテナで拾っている限り無制限…、本当だろうか。1日あたりに大量にデータのやり取りしたら速度制限はかかるでしょう、とは理解もしつつ自分の非対応スマホでは複雑怪奇な安定力もない接続方法を試しマウントすることに一応成功する。

そして測った、通信速度。4GもしくはLTEなるものだが、真昼間にこれはなかなか立派な数字。もちろんネット系データ通信でメチャクチャ重いYouTube見放題、アマプラ、フールー、ネットフリックスなんでもござれ。

かなり特殊な使い方になるが、私はSSH接続で自宅PCをVNCコントロールすることもあるのだがそれもなんら問題なし。もちろん暗号化通信でトンネル掘って自宅サーバーと接続し、写真や動画などのとてつもなく重いデータのやりとりも御構い無し。

というわけで、これまでは大きなデータのやりとりができないからと逃げていた、キャンプ取材での即入稿にも対応できてしまうという自分の首を絞めてしまう悲しい事態が発生…したことに気づく。本当にこれが日本全国で使えるようになったら、完全に逃げ道なし…。

というわけで、’20年年末を迎えるにあたり、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天と日本の4キャリア、それにSIM管理が自分で出来るiij、切り売りではあるが明らかに子会社のUQ Wimaxなどあたりが、ドカンと新価格の接続サービスを打ち出して来ると思われる。

キャンピングカー生活にとっては嬉しい状況になることは間違いないので、使用しているスマホやその対応、契約の切り替えも念頭に入れ目を光らしておくといいかもね。

それともう1つ、電話の無線による接続速度がリッチになったので、実は家に居ても家庭内のWi-Fiに接続する事が基本的に無くなった。というわけで GPSとWi-Fi通信をオフに出来ると劇的に電池の消費速度がゆっくりになり、充電充電と四六時中騒がなくていいのがものすごく嬉しかったりする。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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