【キャンピングカーコラム バックナンバー第65回】すっかり定着してきた新型カムロードのおさらい(2017年6月23日)


キャブコンのベース車両といえば、最有力なのがカムロードであることは周知の事実。実際、バンテックが製作する各モデルのほとんどがそれを採用している。’16年秋にそのベース車両がマイナーチェンジ以上のフルチェンジを行なったのだが、世の中にまだ普及が始まったばかりなのでその詳細を知る人は少ないのではないだろうか。

バンテック製キャンピングカー ZiL(ジル)バンテック製キャンピングカー ZiL(ジル)

誰しもが気づく大きな変更点はフロントマスクが変わったこと。細かく見てみると、プレスラインをうまく変更したりしているのだが、その印象はガラッと変化した。エンジンや足回りには変更が見られないが、これまでダイナトラック特設項目であったリヤダブルタイヤのナローボディ2形式が装備類もカムロードとして新たに加わった。

外観では、4WDマークは廃止され、エンブレムのフロントステッカーは貼られていない状態で出荷される。バンテック車両においては、統一の貼付位置を右上と決めたようである。これまで黒い帯状のものが存在していたものが消えメッキパーツが豊富になったこともあり、キャンピングシェルを搭載したときの雰囲気からトラックっぽさがかなりなくなり、あか抜けたイメージになったといえそうだ。

バンテック製キャンピングカー ZiL(ジル)バンテック製キャンピングカー ZiL(ジル)

バンパーの変更で、ボディラインから左右に張り出ていたエンド部分のチリが合わされた事により、キャブ周りのまとまり感が断然良くなったことが、細かいところであるが意外と重要かも知れない。乗用車的になったのだ。

バンテック製キャンピングカー ZiL(ジル)

運転席周りは一新している。ダッシュボード周りの張り出しが少なくなり、心なしかレッグスペースの拡大も見られるよう。またダッシュボード周りに収納量が増えたので、実用で色々助かるのではないだろうか。なかなか気付き難い所では、どうやらフロントウインドウやサイドウインドウがよりUV効果が強いものに変更になったようで、外から見るとこれまでよりだいぶ緑色に見える。運転中の光線が入り込むのが減少すれば長時間運転での目の疲労も軽減するし、エアコンの効きにも直接影響があるのでより快適になったと言える。

バンテック製キャンピングカー ZiL(ジル)

最も嬉しいのは助手席周りかも知れない。まず、運転席共々カップホルダーがダッシュボードに埋め込まれたことが大きい。また、テーブルとして使えるフラットで大きめな収納スペースが用意されたので、移動中の快適度が高まったのは間違いない。トラックベースだとどうしても助手席側がおざなりになる傾向があるので、こういった快適度が高まった変更は同乗者にとって嬉しいに違いない。

ガソリンエンジン車の最終減速比が変更になり燃費への影響がどう出るかは未知数だが、大容量オルタネーターや燃料タンクはそのまま継続。熟成度をさらに高め、これからのキャブコン市場をけん引していくのに十分の内容に昇華したと思える。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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