【キャンピングカーコラム バックナンバー第77回】キャンピングカーの使い勝手を向上させるセキュリティ集中ドアロック(2017年9月15日)


キャンピングカーをそれまで乗ったことがない人にとっては、鍵についてのキャンピングカーを取り巻く状況はさすがに知れ渡っていない。世の中に出回る多くのキャンピングカーは、乗用車では当たり前の集中ドアロックが付いていなかったり、外部バゲッジドアの鍵がそれぞれ違っていて、たくさんの鍵が必要になるなど様々なことがあり得るのだ。

それでは不便さがつのるので、バンテックのキャブコンではエントランスドアをセキュリティ集中ドアロックとし、最も開け閉めする可能性の多い部分で激的に使い勝手を高めている。

さて、そもそも乗用車には今や当たり前の集中ドアロックとは何かと言えば、乗降用のドア全部とトランクやリヤゲートのキーロックがリモコンで施錠開錠が行なえるというもの。さらに開錠していずれのドアも開けなかった場合、大抵30秒ほどで再度ドアロックが全てに施錠されるという仕組みになっている。便利であることは間違いない。

キャブコンにおいては、この場合トヨタ・カムロードを指すのだが、ベース車両のリモコンドアロックは乗用車同様のシステムが組み込まれる。いわゆるフロントシートの両側ドアがそれにあたる。

多くのユーザーはさらに便利に乗降したいと考え、エントランスドアにもリモコン開閉の、アクチュエーターと呼ばれるシステムなどをベース車両のロックに連動して動くよう組み込むことが多いのだが、これは単純に施錠開錠だけができるもので、ベース車両のドア開閉とは連動しないことがほとんど。

この時何が起こるかといえば、まずロックされているキャンピングカーがあったとしてそれをリモコンで開錠。エントランスドアから乗り込んでサッと用を済ませエントランスドアを閉めて降車する。ところがこの状態ではエントランスドアの開閉はベース車両のシステムでは開閉を認知していないので、大体30秒ほどでエントランスドアも含めロックされてしまう。この状態に陥ったとき車内にリモコンを忘れていると、インロックされ大変なことになってしまうというわけ。

そこでバンテックのキャブコンでは、エントランスドアの開閉もベース車両のフロントドア2枚同様開閉をシステムに認識させることにより、上記のようにロック解除した場合にエントランスドアからの乗降があったら自動でロックがかかることがないようになっているのだ。乗用車からみれば当たり前のシステムなのだが、ちょっと特殊なキャンピングカーのエントランスのロックシステムにとってはかなり導入には難しい部分があったりもするのである。

余談だが、2重ロックなどを持つエントランスドアが多く、その鍵の材質上の問題から鍵そのものの磨耗や破損が意外と起きやすいウィークポイントがあるのだが、これは何十年にもわたって改善されることがない。その理由は未だ不明ではあるが、現物の鍵ではなく安心してリモコンで施錠解錠できるということは、脆弱な鍵を曲げたり折ってしまったりというリスクを極力避けられるという点でも、バンテックが採用するセキュリティ集中ドアロックは有効な手段なのだ。

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TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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