【キャンピングカーコラム バックナンバー第97回】国産キャブコンの可能性を高めたノーブルシート(2018年2月2日)


国産キャンピングカー、モーターホームの主流はカムロードをベースにしたモデルといって間違いはない。カムロードはキャンピングカー専用シャシーだけありその利点は数知れないが、普通に作るとどうしても煮詰めきれない部分があった。

その1つが、運転席直後のキャブ段差部分のスペースを有効に活かしきれないこと。さらに、構造的にキャンプ中にフロントシート部分のスペースもうまく利用できないということも起こってしまっていた。

そういった問題を解決するために編み出されたのがノーブルシートで、走行時には折りたたんでコンパクトなシートになり、キャンプ中にはフロントシートを前に倒すことによって出来るスペースに前方スライド、足元も広々としたリクライニングソファとして利用できるようにした。

もちろんそれら操作は、キャンピングシェル側からすべて簡単に行なえるようフロントシートリクライニングレバーを拡張し、バンク下に新たなケーブルが増設されているので、たとえ雨の日であっても外に出る必要もなく濡れることなくシートアレンジを完了することができる。

またこのセカンドシートになる部分は、フロントシート側からも折りたたみ作業ができるように設計されているので、移動するときにサッと片付けることもでき、キャンプ・運転時での利用のしやすさに十分配慮されているのである。

極論を言えばこの機能は、限られたキャブコンのスペースを最大限有効活用させる、とにかくリヤに位置する固定ベッドを広く保ちたいというレイアウト上の目的から生み出されたアイデア。おかげで、寝心地の良いクイーンサイズのベッドが設けられたわけだが、ベッドマットをわざわざ縦方向にセパレート化し横に寝ている人の寝返りの影響が出なくしたり、徹底的に寝心地にこだわったスプリング機構を組み込んでいるのも、ノーブルがこだわりを見せている部分でもあるのだ。

そして注目すべき点は、バンクベッドとの位置関係である。通常バンクベッドは就寝定員を確保するという点から、キャンピングシェル後方側へグッと延長させ利用する機構が取られることが多い。しかしノーブルの場合はすでにリヤに広大な就寝スペースがあるためそういったことをあえて行なう必要が少ない。

結果として、バンクベッドで誰かが就寝中であっても、前方にスライドし設置したノーブルシートで普通に座ってくつろげるヘッドクリアランスが確保されている。この使い勝手は少し長めのキャンプをすると有り難さを実感すると思う。なにしろ、ベッド状態のままのバンクベッドであっても手間なくそのまま移動もできるしくつろぐこともできるのだから。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第96回】面発光で人気のLEDにタッチモデルが新たに登場!(2018年1月26日)


ムラのない面発光で周囲を均一に照らすLED照明・モビライト。日本国内ではバンテックのキャンピングカーにいち早く標準装備として取り入れられた。

 その後、モビライトを製造するNittohは、2015年のドイツ・デュッセルドルフのキャンピングカーショー「キャラバンサロン」に初出展し、モビライトを展示。生活の中でも光にこだわっているヨーロッパの人たちにも認められ、2016年にはヨーロッパの大手キャンピングカーメーカーに正式採用された。

 このように国内外で注目を集めているモビライトだが、これまで60㎜角と150㎜角のサイズがあり、どちらも色温度は3000K(ケルビン)だった。3000Kとは日の入り1時間前の太陽の明るさと同等で、車内でくつろぐのにちょうどいい明るさだ。

 そこに新たに加わったのが色温度5000Kのwhiteモデル。5000Kとは昼白色と呼ばれる太陽光に近い色で、車内で本を読んだりするのに適している。

 そして今回紹介するのは「LED拡散照明 モビライト60 タッチモデル warmwhite」で、発光面全体がスイッチになっていて指先でタッチすることでオンオフができるようになった新製品だ。さらに触れ続けることで無段階で明るさ調節ができる。

 スイッチが別に必要ないので施工が簡単。モビライトの特徴である薄型、シームレスというデザインを損なうことなく使える。明るさを自由に調整できるのでベッドの照明などに適しているだろう。

 タッチモデルに関しては、現在は60㎜角のみで、warmwhiteとwhite(♯211144)の2色展開となっている。

キャンピングカーパーツ ♯211108 LED拡散照明 モビライト60タッチモデル warmwhite

LED照明
♯211108 LED拡散照明 モビライト60タッチモデル warmwhite
価格:5,400円(税込)

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。http://rvtravel.jp 

 

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第95回】キャンピングカー生活が劇的に快適になる大容量インバーター(2018年1月19日)


現代人の生活は、電化製品に囲まれている。スマホ、タブレット、電気炊飯器に湯沸しポット、その枚挙にいとまはないがそれらがどれくらい電気を使い、全体としてどの程度必要かをきちんと理解している人はほとんどいないだろう。

特に家庭の場合、大容量を使うエアコンやキッチン周りは、後から自分でコンセントをつなぐ回路と別に配電盤で分けられ、いっぺんに使っても通常の日常生活に支障をきたさないようにされている。

キャンピングカーの場合は流石にそこまで大容量の電力が必要になることは少ないので、通常の家庭用コンセントに流せる1500Wに合わせた大容量インバーターを装備することが多くなってきた。バンテック製キャブコンもそうである。

 

インバーターはその名が示すとおり反転を行う機械で、一方向にのみ流れる直流のバッテリー電力を家庭と同じ交流と呼ばれる電気へと変換する装置。このときに電圧や周波数を設定通りに調整する。

起動はモニタリング機能付きのリモートコントロールスイッチを入れるだけだが、多くのインバーターには専用のリモートコントロールスイッチでなくても、簡易的にオンオフできる回路を増設することができることになっているのがほとんど。

スイッチを入れれば、一般家庭同様さまざまな家電などが使える。一般家庭で使うセパレートタイプのルームエアコンが動くのもこうしたことが理由だ。

ただ注意点というかその特性は知っておいたほうがいい。ほぼすべてのインバーターにはさまざまな保護回路が組み込まれていて、その1つが入力電圧が下がった時のバッテリー保護回路だ。

スマホの充電やノートパソコンを動かす程度ではインバーター能力にとって余裕、バッテリーから引っ張る電力も少なめで入力電圧が下がることもほとんどなく長時間の利用が可能。

ところがヘアドライヤーや電子レンジといった1000W級の大消費電力ともなると、バッテリーから引き出す電力もそれなりに巨大になり入力電圧は急激に下がる。インバーター本体の設定にもよるが、比較的電力が残っている状態でも保護回路が働き出力電力がカットオフされるのだ。

そのため大電力でも長時間使いたい場合は、バッテリー容量を強化し、そういった電圧降下を極力避けるシステム構築が必要。最近のルームエアコンを装備したキャブコンなどが、300Ahほどの大容量サブバッテリー化しているのはそういった意味合いもあるのだ。

電気の使用で快適なキャンプ生活は得られるのだが、無尽蔵にそのエネルギーに頼り切らない自分のスタイルに合った無理のない設定を見つけ出すのも、キャンピングカー生活の楽しみなのかもしれない。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第94回】人気ポータブル冷蔵庫の最小モデルが新登場。軽自動車にもお薦め(2018年1月12日)


ドメティックのポータブル冷蔵庫の新製品「ポータブル冷蔵庫CDF-11」はラインナップ中で最小サイズのモデルだ。

 本体の幅はわずか235mmでセカンドシートの足もとなどのスペースに置いても邪魔にならない。軽自動車のような室内スペースが限られた車でも使うことができる。容量は10.5Lで500㎖のペットボトルが6本入るサイズだ。

 電源は12V、24V兼用で自動切り替え機能付き。付属のコードをアクセサリーソケットへ接続して使用する。

 本体に低電圧保護機能が付いていて車のバッテリーの電圧が下がると自動的に電源をオフ。サブバッテリーを装備していない乗用車でも安心して使うことができる。もちろんサブバッテリーに接続すれば、より安心して使うことが可能だ。

 高性能コンプレッサーによって冷却能力は+10℃から-18℃まで対応。コンパクトサイズだが能力は抜群。デジタル表示モニター付きで設定温度を簡単にセットすることができるのもいい。

 またコンプレッサーは静音タイプを使用しているので車内に置いていても静か。車中泊で使う場合、とくに就寝時に動作音が気になるが静音タイプだから車中泊にお薦めの冷蔵庫といえる。

 重量は8.8㎏でショルダーストラップ付きで、車外への持ち運びも簡単だ。本体上部にはカップホルダー×2を備えている。

 ちなみにドメティックの冷蔵庫はほかに、CDF-16(♯162071)CDF-18(♯162068)CFX-28(♯162086)、そしてカセットガスでも駆動する3ウェイ冷蔵庫ACX35G(♯162085)がラインナップされている。

キャンピングカーパーツ ♯162082 ドメティックポータブル冷蔵庫 CDF-11

冷蔵庫
♯162082 ドメティックポータブル冷蔵庫 CDF-11
価格:46,440円(税込)
サイズ:540×358×235mm
容量:10.5L

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。http://rvtravel.jp 

 

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第93回】温水器、温かいお湯で手を洗える幸せ(2018年1月5日)


寒い冬の季節でのキャンプで、ことさら有難いのはお湯が使える環境が整っていること。かじかんだ手も、温水で洗えば1発で気持ちよくなれるからね。バンテック製のキャブコンでは、走行時のラジエター液からの熱交換か電熱器による加熱で温水を作り、22Lの熱いお湯を用意することが可能だ。

その温水は、混合栓で冷水と好みの温度に調節して使える。この温水器は貯湯式というタイプで、字の通りお湯をためて温めるタイプ。瞬間湯沸かし器とはまったく違った構造をしている。そのため、走行時にラジエター液との熱交換で温まるのに約1時間ほどが必要で、電熱の場合も同じだ。温められたお湯は、タンクに断熱材がしっかり巻き付けられていて、魔法瓶ほどでは無いもののかなりの時間温かい状態をキープする。

構造も簡単でガスなどの燃焼施設も無いので扱いはしやすいが、家族4人でシャワーをゆったり浴びるといような用途には容量が足りなく不向き。1人ならそれは問題無いだろうが、そもそも冷水の量をどの程度搭載しているかの方が問題になる。

国産キャンピングカーの場合、生活インフラ的にバンバン水を使ってどんどんお湯を沸かすという使い方は、出かけるキャンプ場などでそういった状況を可能にする設備が整っているところがほとんど無いので、優先順位的にあまり考慮されていない。

そのため、使用済みの食器についた油汚れを温水で落としきるのにも向いていない。ある程度拭き取ってから洗浄して落とすくらいがちょうどいいだろう。確かに便利な装備ではあるが、万能では無いので使う側の創意工夫は必要になる。

さて、便利である貯湯式温水器ではあるが使用上の注意点もある。それは特に冬なのだが、タンクの凍結はさせてはならないといこと。タンク本体はアルミで出来ていて、満タンに近いような状況で凍結が起こると、氷になって体積が増える水の特性からタンクを割ってしまうことがあるのだ。

寒い凍結するような時期にキャンプに出かける時は、温度管理に注意しつつ帰宅したらタンクに残っている水、お湯をドレンから抜き出してしまうことが重要である。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第92回】タッチスイッチ一体型。シンプルデザインのLED照明(2017年12月29日)


車内で作業をしたり、本を読んだりするときに、ここにあとひとつ照明があったらいいなと思ったり、ダイネットの大きな照明では明るすぎるので、ちょっとだけ照らしたいということもある。

 となると照明の後付けとなるが、照明器具を固定し、電源コードをつなぎ、さらにスイッチを取り付けるとなると、DIYが得意な人でも面倒に思うこともあるだろう。

 スイッチは手の届きやすい位置や高さも考えなければならないし、ちょうどいいところにスペースがあるとも限らない。

 その点、照明器具にスイッチが付いているとDIYは簡単だ。電源をつなぐ場所も、取り付ける場所も1か所だけで済む。

 「LED3段タッチダウンライト」は、タッチスイッチ付きのLED照明。いわゆるスイッチ型をしたものが付いているのではなくて、本体の発光面部分に触れることでオンオフができるタイプ。そしてタッチするごとに3段階に明かりの調節も可能だ。

 さらに、このタッチスイッチは操作したら3秒後にメモリされるので、自分好みの明るさに調整した後に電源をオフにして、ふたたびオンにすると、電源オフ前の明るさに調整されている。

 丸型のほかに四角いタイプの「LED3段タッチダウンライト四角クローム(自然光)♯211086」も選ぶことができ、取り付けはどちらもφ60㎜の穴をあけて、そこに照明器具を差し込むだけ。

 本体脇に取り付けられているツメが穴に引っかかって本体を固定。ネジ止めなどの必要がなくDIYできる。

 照明色は自然光で、太陽光に近い色温度で発光。車内での作業や読書などに適している。デザインもシンプルなので取り付ける場所を選ばない。

キャンピングカーパーツ 照明 ♯211088 LED3段タッチダウンライト丸型クローム(自然光)

照明
♯211088 LED3段タッチダウンライト丸型クローム(自然光)
価格:4,320円(税込)
電圧:12V
消費電力:1.9W
待機電流:1.0mA

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第91回】電池不要で室内環境を維持するソーラーベンチレーター(2017年12月22日)


バンテックのキャブコンには、他社モデルにはない標準装備品にソーラーベンチレーターというものがある。これが何かと言えば、ベンチレーター本体室外側上面に小型のソーラーパネルが装備された、超小型の排出型ベンチレーターである。

特にスイッチなどがあるわけではなく、配線すらない。適合する穴を開けはめ込み、接着するだけと施工も簡単。それが、日が照れば発電されファンが回り始めるという極めて単純な仕組み。設置されているのはマルチルームかシャワー&トイレルーム。構造が簡単なものなので、よほどのことがない限り故障や寿命になることは少なく、ユーザーにもあまり気にならない装備品かもしれない。

ところがこれがかなり役に立つ。特にトイレ&シャワールームの場合、臭気抜きに絶大な効果があるのだ。さらに夏場では、太陽光の下に置いておくと車内がムッとした環境になってしまうこともあるが、例えばマルチルームやトイレ&シャワールームの扉を開け駐車していれば、蒸し暑い空気は排出され、車内に戻って来たときに乗り込めないほどの状況になることがない。この辺りは、ユーザーにも分かりやすい現象だ。

さらに見逃しがちなのが、湿気に対する効果が高いこと。実はキャンピングカー全般に言えることだが、マットや生地材、壁紙、木製構成物は湿気をため込む性質がある。だからあまりに長時間締め切って放置すると、カビが生えたりする。こうなると素材そのものの耐久力が落ちる。

それを防ぐために必要なのは、一般家屋同様窓を開放して換気をそくし空気を循環させ乾燥させることに尽きる。でもその状況はなかなか駐車場などに止めているキャンピングカーで実現するのは難しいが、お日様さえあればそれを勝手に行なってくれる装備として重宝で見逃せないのだ。

せっかく手に入れ長く付き合っていきたいキャンピングカーだからこそ、使用していないときのメンテナンスにも気を使いたいところだが、ソーラーベンチレーターはメンテナンスフリーでいろいろ効果も絶大なので、キャンピングカーの寿命そのものも伸ばす縁の下の力持ち的存在であることは間違いない。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第90回】カムロードのために開発されたオリジナルショックアブソーバー(2017年12月15日)


ショックアブソーバーは車の乗り心地を左右するパーツである。走行中に路面の凹凸などから受けた衝撃はスプリング(バネ)が吸収するが、それだけだといつまでも揺れが収まらない。

 その揺れを受けとめ吸収するのがショックアブソーバーの役割だ。内筒と外筒が伸びたり縮んだりすることで衝撃を吸収する。

 キャブコンのベース車として使われるカムロードには、専用に開発されたショックアブソーバーがある。

 それがショックメーカーとして100年の歴史を誇るアメリカのモンロー社とキャンピングカービルダーのバンテック社が共同開発したオリジナル商品「モンロー V-SUSPENTION SYSTEM」だ。

 キャンピングカーは架装前のノーマル状態に対して重量が重くなりがちで、さらに発電機やサブバッテリーなど重量物も多い。

 そのあたりの事情を踏まえ、カムロード用に最適なチューニングを施したのがV-SUSPENTION SYSTEMで、ツインチューブ無加圧式オイル構造で乗り心地をマイルドにしてくれると評価されている。

 以前、純正からV-SUSPENTION SYSTEMに交換したときに試乗したことがあるが、駐車場から車道への段差を乗り越えるときの車体の揺れの収まり方で、その効果を実感した覚えがある。乗り心地やハンドリング性能に不満を感じているのならば交換する価値ありのパーツだ。

 ショックアブソーバー交換の目安となる走行距離は乗用車では7万㎞、架装重量のあるキャンピングカーの場合は5万㎞といわれている。交換の時期が迫っていたら、純正品ではなく、思いきってモンローV-SUSPENTION SYSTEMに買えることをお薦めしたい。乗り心地の違いを実感できるはずだ。

ショック・リーフ
♯241175 モンローV-SUSPENTION SYSTEM カムロード用1台分
価格:72,576円(税抜)
※平成10年5月以降販売のカムロードに対応

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。http://rvtravel.jp 

 

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第89回】一年を通して快適に生活するためのFFヒーターとルームエアコン(2017年12月8日)


キャンピングカーの装備の中で、一年を通して最も使う頻度が高いと思われるのがFFヒーター。家庭とは違い、避暑地などで夜を過ごす時は、下手をすると夏にも利用することがあるほど。もちろん、秋・冬・春は言わずもがな。

バンテック車に搭載されているFFヒーターはベバストと呼ばれるドイツ製のもの、燃焼式で強制吸排気が行われるもので、室内を循環する空気は燃焼によって汚れることはなく換気をそれほど注意しなくてもいい。

また、標準では簡単なオンオフと強弱をバリアブルでコントロールするツマミが付くだけだが、オプションで付けられるコントローラーは年を追うごとに進化し、タイマーやプログラム、温度設定まできめ細かく設定できるようになってきている。この場合、近年の本体は対応しているので、コントローラーを変更するだけで機能追加も容易になる。

装備として気をつけなければならないのは、暖かい時期にまったく利用しないでいるとあまり機器に対して良くないということ。というより普段使用するときでも、ちょっと暑いかなと思ってもたまに全開運転をある程度の時間しておかなければならないことである。

夏にもそれを行なうのだが、そうすることでヒーター内の燃焼室にススなどの異物が付着、堆積してしまうのを極力避けることができるのだ。

また余裕があれば装備したい話だが、一番簡単なオプション装備に高度設定スイッチというものがある。これは、高度によって空気内の酸素濃度が変わるために対処するスイッチで、約800m以上でプログラムをシフトさせるもの。空燃費を最適にし、ススなどの発生を極力抑えるのに絶大な効果がある。

FFヒーターの有効性を理解し長期にわたって利用する、もしくはメンテナンスの回数を減らしたいと思ったら是非装備しておいたほうがいいだろう。

キャンピングシェルのエアコンといえば、以前は走行時に利用できる自動車用リヤエアコンを増設するのが当たり前だった。しかしそれでは走行時にしか利用できないし、昨今の日本の気候状況下では夜の寝苦しいと思うようなシチュエーションも増えて来た。

そこで、最近では家庭用のセパレートエアコンを搭載することも多くなった。もちろんそれを動かすための大容量電源確保が必要になるので、サブバッテリーシステムもそれに合わせて進化してきている。

そもそも家庭用のエアコンを車載に利用ということ自体家電メーカーの想定外ではあるが、バンテック車においてはサブバッテリーや走行時のオルタネーターからの発電による運転が可能であることを確認している。さらに、室内を除湿して発生した水は通常ドレンを伝わって屋外に排出されるが、それが走行時に傾いたり揺れたりしても室内に逆流してこないような対策も施されている。

さすがに日本製の家電製品だけあり、FFヒーターのような特別な使用方法があるわけでもなく家庭と同じイージーな使用感と耐久性を備え、誰でも使い方に不安を覚えることがないのはありがたいに違いない。

どちらの装備も、ここ数年で両方を設置するユーザーも激的に増えているのが事実であり、今やキャンピングカー生活を快適にするための必須アイテムとなっているのである。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第88回】車内に散乱する洗面用具をまとめてひとつにパック(2017年12月1日)


車内の収納スペースは限られているので、使う道具を小型のものにしたり、収納スペースを無駄なく使う工夫が必要だ。

とくに収納スペースの少ないバンコンなどでは収納グッズを使うと荷物が整理され車内生活が快適になる。

フィアマ パックオーガナイザー洗面具用」は、その名前の通り、洗面用具をまとめるのに便利なパックだ。

使うときは、本体のフタ部分を上下に広げ、付属のフックを使って好きなところに吊るして使うことができる。

吊るすことで収納時の約3倍の約118㎝になり、上下合わせて4か所のポケットにさまざまな洗面用具を分割して収納することができる。ハブラシ、歯磨き粉、ハンドソープ、洗顔料、化粧水、乳液、綿棒、爪切りなどなど家族分の洗面用具を収納可能だ。

ポケットにはフタを広げるときに中身が飛び出さないようにそれぞれにファスナーが付属。小さな鏡も付いているので化粧直しにも便利に使える。

メインのコンパートメントには、ドライヤーなどの大きな物も収納でき、さらにファスナー付きのポケットが付くので、小物が収納できる。

フタを折りたたむと縦37×横30×厚さ11㎝とコンパクトにまとまり、持ち手を使って持ち運び可能。

本体は防水素材を使っており、濡れ物の収納に適しているが、たとえば濡れたままのタオルなどをそのまま収納しているとカビなどの原因になるので、使ったらできるだけ早く乾かし、水分を拭き取るようにする。

洗面用具のほかにもアイデア次第では、さまざまな収納に使えそう。キャンピングカーのなかで使うのはもちろんのことだが、出張用のこまごましたグッズを整理するのにも便利に使えそうだ。

キャンピングカーパーツセンター ♯023129 フィアマ パックオーガナイザー洗面具用キャンピングカーパーツセンター ♯023129 フィアマ パックオーガナイザー洗面具用

アクセサリー
♯023129 フィアマ パックオーガナイザー洗面具用
価格:6,264円(税込)

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。http://rvtravel.jp 

 

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