【キャンピングカーコラム バックナンバー第87回】バッテリー上がりっ! 緊急時に役立つ特別付加装置(2017年11月24日)


キャンピングカーのバッテリー関連話題を何回かにわたって触れてきたが、緊急時というか、もしかしたら最も助かることがある装備として考えられるのがエマージェンシースイッチ。いろいろな呼び方が欧米ではあるようだが、バンテック車においてはそう呼ばれている。

さてこのエマージェンシースイッチとは何か? 簡単に言ってしまえば、エンジンがかかっていない時に通常切り離されているサブバッテリーを、メインバッテリーに直結させる作動スイッチである。その機能は、メインバッテリーが上がってしまった、もしくは弱っていてエンジンスタートがままならないというときに、サブバッテリーの電力を利用しエンジンをスタートさせるというものだ。やっていることは、ブースターケーブルを救援車のバッテリーにつないでいることと基本的に変わりはない。

昔から、特に北米産モーターホームなどにはこの機能を付けたモデルがよく見られたが、それは大容量電流が流せる3ポストソレノイドバルブなどを利用し直結するもの。よほどメインバッテリーが弱っていない限り、このスイッチを入れサブバッテリーを並列接続すればエンジンスタートが可能。それでも少し足りないときは、発電機を回しながらより潤沢に電力をメインバッテリーに注入充電できるようにすれば、たいていの場合危機的状況を回避できる。

では何故バンテック車のコレが優れているかといえば、最近のバンテック車にはサブバッテリーが300Ahもの容量を積んでいることが多い。さらに並列装備されたそれは、走行充電できちんと満充電になる密閉型バッテリーがチョイスされていることが挙げられる。要するに、例えば前日まで走ってきて翌朝メインバッテリーが寿命で急遽性能を発揮しなくなっているような場合、たっぷりの電力をサブバッテリーが持っているので、サブバッテリーをメインバッテリーに並列接続して多少電圧が下がった状態でもスターターを起動できるだけの起電力を有していることなのである。

使い方はいたって簡単で、バンテック製のほとんどのモデルが電源系回路がまとめて収納されている、サブバッテリーのそばにある赤いスイッチを押す。そうするとスイッチが点灯しリレーが動いて並列接続状態になり、押し続けること5分ほどである程度の充電がメインバッテリーに行われ、スターターモーターを起動できるようになるという仕組みである。並列接続が行われているのは、スイッチを押している間だけで離すと回路は分離される。

一度でもバッテリーを上げてしまい、救援車のバッテリーをブースターケーブルで繋いだことがある人なら理解できると思うが、繋いだだけでは弱っている方のエンジンは大抵スタートできない。そのため救援車のエンジンをかけ、オルタネーターで発電して弱っている車に必要な電力を供給する、もしくは充電をするということが必要になるのだが、大容量サブバッテリーを有している環境がそれに近い状態を再現しているのである。

もちろんこれは、走行充電できちんと満充電にできるサブバッテリーの種類が取り付けられているからであり、走行充電で満充電にできないタイプのサブバッテリーを搭載しているモデルが多い中、相当なアドバンテージだと感じられる部分でもある。

旅先の誰もいないところで動けなくなってしまったら、あまりにも心細いけどこれなら安心。もちろんそういう事態になった場合のメインバッテリーは、きちんと性能が出るのかどうか検査して使い続けるか交換するかしよう。ただ大きな原因が見つからないような場合は、サッサと交換したほうがいいのは言うまでもない話。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第86回】車の揺れを防ぐ揺れ止めジャッキと沈み込み防止プレート(2017年11月17日)


キャンピングカーのなかでも背の高いキャブコンなどでは、バンクベッドで大きく寝返りを打つとフロアベッドが揺れることがある。また夜中にトイレに起きたりすることで車全体が揺れて、神経質な人だとそれで目を覚ますこともある。

そこで車中泊する場所が決まったら、揺れ止めジャッキを使うと無駄な揺れがなくなり車内生活が快適になる。

フィアマ スタビザライザージャッキ4P」は、4個セットのポータブルタイプのジャッキだ。車のフレーム下にあてがって、高さを調節することで車の揺れを抑えることができる。

台形のプラスチックベース中央に受け金具付きのボルトを差し込んで高さを調整。高さは31㎝から44㎝まで調節可能だ。

床下高の透き間を確認して自分の車に適合するか確認してから購入しよう。キャブコンだけでなく、バンコン、ミニバンなどでも対応する。

耐荷重はスタビライザージャッキ1個について750㎏までなので、車両重量3トンまで耐えられる計算となる。

さらに車両重量のある車ならば、アルミ製で1個当たり1000㎏まで耐えられる「フィアマスタビライザージャッキアルミ製4P(♯024035 価格10,584円)」があるが、こちらは受注発注品。納期は約4か月必要となっている。

またキャンピングトレーラーに取り付けられたレベラーやジャッキを使うときに草地などで使用する際の沈み込みを防ぐ「フィアマ キットプレート4P(♯024059 価格2,376円)」があるが、このプレートはスタビライザージャッキでも使用できる。

キャンプ場などでスタビライザージャッキを使うことが多いならばセットで購入するのがお薦めだ。

キャンピングカーパーツセンター アクセサリー ♯026007 フィアマ スタビライザージャッキ4P

アクセサリー
♯026007 フィアマ スタビライザージャッキ4P
価格:6,480円(税込)

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。http://rvtravel.jp 

 

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第85回】外部電源利用で快適な生活環境を(2017年11月10日)


多くのキャブコンなどには電子レンジが付いたり、最近ではルームエアコンを装備したりという時代になってきた。それらを利用するのに、サブバッテリーの電力を家庭と同じ交流にするためにインバーターを利用する。

そうすることにより、走行中、キャンプ中を問わず家庭用電源の利用が内部コンセントから行え、生活スタイルが豊かになる。もちろん、外部電源を接続することも可能だ。

ところがこの交流というのは曲者で、直流のように大雑把に電源ソースを並列化する事は基本的にできない。ウッカリつないでしまうと、火花が飛び散ったり接続している機器を破壊してしまったりする。

そこでキャンピングカーで外部電源接続時に、電源ソースが並列状態になって電気の衝突を起こさないようにする装置がオートセレクターの機能だ。

オートセレクター本体は、キャンピングカー内のコンセントへの家庭用電源供給は、通常時インバーター出力に接続。外部電源が入力されると、その電力でオートセレクター内の電磁石が作動してスイッチが切り替わり、外部電源からの供給となる。いわゆる、大容量リレーだ。

バンテックのキャブコンでは、発電機を搭載できる消音箱のアイボックスをオプションで装備すれば、その出力も外部電源同様に切り替えられる。

キャンプ場やRVパークなどでは電源を確保することが普通にできるが、そういった場でない時は発電機の存在はかなり心強いことは、経験的に筆者も理解している所。

こうして外部からの電力供給ができれば、サブバッテリーの電力容量を気にしての使用ではなく、気兼ねなくエアコンや電子レンジをたっぷり使うことが可能で、より日常の家庭生活と変わらない快適さが得られるのだ。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第84回】面発光のモビライト リラックス向きの3000K(2017年11月3日)


キャンピングカーの車内で使われる照明は白熱灯、蛍光灯、LEDの3種類があるが、最近は省電力、長寿命のLEDが主力になってきている。そんなLEDのなかでもお薦めしたいのが光学メーカーである日東光学が作った「モビライト60×60」だ。

 普通のLED照明だと光が一直線に進む「指向性」が強くて、明るいところと暗いところのコントラストがつきすぎてしまうが、モビライトは面発光が特徴。LED照明でありながら発光面が均一に光る新しいタイプの照明である。

 その明るさは色温度が3000K(ケルビン)。日の入り1時間前くらいの太陽の明るさで、車内でくつろぐのにちょうどいい照明だ。またモビライトには照明本体にフレームがなく外周部分も明るいので周辺全体を照らしてくれる。4万時間の長寿命というのもお財布に優しい。

 モビライト60×60は60㎜角で、ほかに150㎜角のモビライト150×150があり、2サイズをラインナップしているが、発売になってから約2年が経ち、新商品が発売されるという情報が入ってきた。

 まずは発光面を指先でタッチすることでオンオフができ、長押しすることで調光ができるタッチセンサー付きタイプが新しくラインナップに加わる予定。本体と別にスイッチが必要ない分、車内がスッキリするし、施工の手順が省かれる。

 さらに色温度5000Kのモデルが加わる。5000Kというと昼白色と言われるもので太陽光と同様の明るさとなっている。リラックスに最適な従来型の3000K、そして5000Kは車内で作業をしたり、読書をしたりするときに適した明るさを提供してくれるだろう。モビライトのタッチセンサー付きタイプ、5000Kタイプともに年内発売予定。

キャンピングカーパーツ LED拡散照明 ♯211077 モビライト60×60

LED拡散照明
♯211077 モビライト60×60
価格:4,104円(税込)

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。http://rvtravel.jp 

 

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第83回】サブバッテリーの重要性を突っ込んで考える。その3(2017年10月27日)


サブバッテリーについての3回目。今回はサブバッテリーというキャンピングカーならではの装備が、どういった感じでコントロールされているかを考えてみよう。この辺りが理解できると、キャンプ中に電力を自分なりにうまく使えることの手助けになるはずだ。

バンテックのキャブコンの場合、走行中キャンピングシェル内での家庭用電源供給は、エンジンについているオルタネーター発電から直接変換して利用できるようになっている。カムロードベースで130Aオルタネーターがついている場合などでは、サブバッテリーの充電を行いながらの連続使用も十分可能となっている。

また、サブバッテリーをメインバッテリーに接続するのはシグナルスタートチャージシステムという方法を採用。エンジンがオルタネーターで発電を開始するまで並列接続されるサブバッテリー回路を切り離しておくようになっていて、基本的にメインバッテリーを保護する回路の仕組みになっている。

インバーターを使う家庭用電源はともかく、キャンピングシェルに装備される電装品のそのほとんどが直流12V。いわゆる明かりやポンプ、音響設備などであるが、これらを点けっ放しにしておくと電気容量を際限なく吸い出してしまい、その後のサブバッテリー性能を著しく低下させかねない。

そこで、それら負荷との間にバッテリープロテクターという制御器を挿入することで、過放電を防止し性能劣化を最小限に抑えるようになっている。この機器は、電気の使用を続けサブバッテリー電圧が下がると負荷回路を切り離しサブバッテリーを保護。その後バッテリーが充電され電圧が上がると回路を再接続する。

もちろん回路が切り離されているときはキャンピングシェル内の電装品は使えなくなるのだが、サブバッテリーの再充電に適した下限の状態は維持されるので、結果的にはサブバッテリーの超寿命を実現できるものだ。

ただ、キャンプ中の夜中にいきなり電源が切れてもにっちもさっちもいかなくなるが、かなり正確に電力の残量が見える、パーセンテージでも表示できる残量計を用意しているのでそれを参考にすれば効率的な使い方ができるはずだ。

この残量計は単なる電圧による簡素なものではなく、一般的にはシャント抵抗と呼ばれる分流器を負荷回路に通し正確に流れている電流量をセンシングし、あらかじめ自分でセットしたサブバッテリー容量をベースに積算による計算を行っている。もちろん充放電のすべてが反映される。回路的にはそれなりに複雑にはなるが、使う側にしてみれば特に気にしないでもいつもと変わらない生活が送れる、それでいて最小限のパーツ構成で故障率を下げる。そういった試みがしっかり検証された上で組み込まれているのである。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第82回】LED照明を調光式に変えられるスイッチ(2017年10月20日)


この連載でなんども触れているが、車内の照明器具は家庭と比べて目との距離が近く影響を受けやすく、夜の車内の雰囲気を決める重要なパーツのひとつである。

 最近の車内照明はLED化が進んでいて、昔は白い色ばかりだったが、暖色系も増えてきている。そのLED照明を調光できれば、光をアレンジすることができてさらに使い勝手がよくなる。

 たとえばダイネットの照明器具の場合、食事しているときには普段通りに使用。食事が終わってリラックスタイム、お酒を飲み始めたりしたら、調光して照明を少し落とし、落ち着いた雰囲気作りができる。

 「LED Dimmerスイッチ」はLED照明用の調光スイッチで、照明器具のオン・オフのほかにオンの状態で長押しすることで、押しているあいだ照明の明るさを調整できる。

 またスイッチのまわりが白く光るので、夜間でもスイッチを見つけやすいという利点もある。

 スイッチ本体は直径約21㎜、深さ10㎜。取り付け穴はφ17㎜。配線は1.5m付き。配線にはあらかじめコネクターがついており、取り付ける照明器具に合わせて必要な状態にカットしてつなぎ直す必要がある。

 To Power supply(電源側)とTo lights(照明器具側)と書かれた配線があり、黒がプラス、白いストライプが付いているほうがマイナスとなる。照明器具の消費電力は20Wまで対応する。

 組み合わせて使うのにお薦めの照明器具は「LED拡散照明モビライト ♯211078 8,640円(税込)」で、均一に光る発光面が調光されるため、より優しい光で車内を照らしてくれる。

※照明器具によってはうまく調光できない場合あり。(キャンピングカーパーツセンターで販売している照明器具については問い合わせ可能)

キャンピングカーパーツ スイッチ・ファン ♯211107 LED Dimmerスイッチ(調光スイッチ)

スイッチ・ファン
♯211107 LED Dimmerスイッチ(調光スイッチ)
価格:2,160円(税込)

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。http://rvtravel.jp 

 

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第81回】サブバッテリーの重要性を突っ込んで考える。その2(2017年10月13日)


通常モデルだと、サブバッテリーへの充電はメインバッテリーとリレー等を介してエンジンのオンオフで接続・解除をして充電ができるようになっている。その場合使われるのがたいてい5.5sq(スケア)とう、JIS規格に則ったサイズによる導通部断面積が1.5㎟のものだ。

なぜ5.5sqなのか? それは一般的に使えるヒューズが電流量で30A止まりというか、それ以上だとちょっと特殊になるからである。もちろん30Aを最大電流量とするのであれば、計算上は3.5sqで事足りるが、通常安全率で倍を用意したいので50A対応の5.5sqになるというワケである。

ところがバンテックのキャブコンでは、前回も記したように300Ahほどの強大なサブバッテリーを用意している。これが多少電気容量が減っている状態で走行充電すると、30A以上の、とてつもない量が流れるのが常。となると許容量が50Aのケーブルでは到底足りない。そこで用意したのは22sqのケーブルで、115Aほどの電流に耐えられるものである。

カムロードの発電をしているオルタネーターは最大で130Aなので、充電に回ってくる電流量がケーブル許容電流量を超えることはないのだ。もちろん、オルタネーターは最大電流量で発電することはまずないのである。

さらに前回紹介しているバンテックのキャブコンでは、セパレートタイプのルームエアコンを搭載しているモデルが増えてきたが、これが最大で600W定格で消費した場合、強引にDC12V換算すると50Aとなる。走行時はその電気をオルタネーターから引いてくるワケで、22sqなら、充電しながらエアコンが使えるということになるのである。

通常の利用において、サブバッテリーの管理はバンテックの車両の場合あまり考える必要がない。キャンピングシェル部の電気を使いたい時は、そのシステムを動かすためのスイッチをオンにするだけ。通常は運転席とエントランス脇に用意されている。

特に運転席横のスイッチにはチャージエラーランプ(左写真の左側LED)が用意されているので、サブバッテリー充電回路がなんらかのおかしな状態に至った時、素早く気づくことができるようになっているので安心。

身に付けなければいけないのは、キャンプに出かけるときにサブバッテリースイッチオン、帰ってきたらオフして長時間停車での無駄な電気消費を回避する、それをクセにすることだけ。たったそれだけで快適な環境を確保できるなんて、幸せである。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第80回】タンク内の水位を確認するセンサーとメーターの組み合わせ(2017年10月6日)


水タンク内にどれだけ水が残っているのか? いちいちタンク内を覗いて水の量を確認するのは面倒だ。タンクも透明ではないので、外側から見ても水の量はよく分からない。今回紹介するのはそんなタンク内の水の量を把握するためのウォーターゲージセンサーとウォーターゲージメーターだ。

 まずウォーターゲージセンサーだが、こちらは水タンクの中に設置するもの。タンクの上部に50㎜φの穴を開けてセンサーを入れ、5本のビスで固定する。ビスとパッキンは付属している。

 本体は250㎜で長さの調整はできないので注意。タンクの深さが250㎜以上ないと取り付けできないし、あまり深いタンクでは正確な計測ができないということになる。

 本体には水位によって上下するセンサーが付いていて水の量を感知。ウォーターゲージメーターへ、その水位情報を伝える。

キャンピングカーパーツセンター ♯131027 ウォーターゲージセンサーJFW-03

水タンク周辺部品
♯131027 ウォーターゲージセンサーJFW-03
価格:6,480円(税込)

 

キャンピングカーパーツセンター ♯131026 ウォーターゲージメーターJMP-03

ウォーターゲージメーターはタンクから離れた場所に固定して、水の量を確認することができる電気式のメーターだ。ウォーターゲージセンサーJFW-03とセットで使う。

 本体からは4本のコードが伸びていて、2本はセンサーに接続。もう2本は電源ラインにつなぐ。また、電源がDC24Vの場合は、付属の調整用セメント抵抗を使用すれば対応できる。

 センサーをタンクに組み付ける前にあらかじめセンサーとメーターとを接続して、正しく表示されるように確認しておくといいだろう。表示は0、1/2、4/4とあり、その数字の間をセンサーからの情報に合わせて目盛りが上下する。

キャンピングカーパーツセンター ♯131026 ウォーターゲージメーターJMP-03

水タンク周辺部品
♯131026 ウォーターゲージメーターJMP-03
価格:7,560円(税込)

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。http://rvtravel.jp 

 

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第79回】サブバッテリーの重要性を突っ込んで考える。その1(2017年9月29日)


キャンピングカーの装備は様々なものがあるが、その中で特に重要な位置を占めていて乗用車にはまずない筆頭のものといえば、サブバッテリーがそれにあたると言えそうだ。日本におけるキャンピングカーのキャンプ場や旅での利用方法、環境の状況から、その存在価値は近年ますます高まってきている。

そんなこともあり、バンテックがリリースするキャブコンの多くは、大容量の100Ahサブバッテリーを3個並列接続するなど、かなりの充実度が見て取れる。もちろん、充放電がきちんとできるよう十分テストされたシステムで、ほぼメンテナンスフリーでその大容量の電力を利用できるようになっている。

単純に考えて、これだけの容量があると週末に家族でキャンプに出かけ、電気が足りなくなることは通常起こらないだろうと思われるサイズ。もちろんそれは、使用開始が満充電になっているという条件においてである。

そんな大容量を必要としたのは、何しろやたらに暑くなって湿気の多い夏が日本で当たり前に観測されるようになったから。避暑地に行っても暑いくらいなので、エアコンを装備しないと快適な環境を作れなくなってしまったから。

そのためエンジンを止めている時、家庭用のセパレートタイプのルームエアコンを装備しそれに対処しようとすると、外部電力や発電機があるならいざ知らず、バッテリーの電力をインバーターで変換し使うしかなく、どうしてもサブバッテリーが大きくなってしまうのだ。

日本の環境では、ほとんどの場合発電機を回して駐車するなどはできないし、キャンプ場でも外部からの電源が取れないところも多い。結果としてサブバッテリーの電力に頼ることになることが多いので、3本積みというスタイルになってきた経緯がある。

重量的にはサブバッテリーだけで大人1人分に相当してしまうが、そこから発生する電力でルームエアコンはおおよそ4時間程度動かせる。これなら、就寝時の寝苦しさを十分回避できる能力だし、うまく利用するともっと少ない消費電力で運用できるはずだ。

さて快適なキャンプ生活に大事なそんなサブバッテリーの話を、この後バンテック製キャブコンを素材に何回かに分けて説明していこうと思う。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第78回】クロームメッキで高級感のあるシングルタイプのフォーセット(2017年9月22日)


フォーセットは大きく分けて、シングルと混合栓の2タイプに分かれる。水だけならシングル、水とお湯の両方を使うならば混合栓といった具合。今回紹介するのはシングルタイプ。ちなみにフォーセット(faucet)は英語で蛇口のこと。

 シングルのなかでも水の出方がシャワーやストレートなどあり、両方を切り替えることのできるタイプもある。高さや形状、レバー操作の違いがあり、取り付け場所やシンクの大きさなどに合わせて選びたい。

 「シングルフォーセットstyle2005」は、高さ230㎜、クロームメッキされていて高級感のあるフォーセットだ。マイクロスイッチを内蔵していて、右側にあるツマミを動かすことで水ポンプのオンオフができる。フォーセット部分は上下に可動するので使わないときは下側に向けて折りたためるので邪魔にならない。

 フォーセット本体の下部から出ている白いコネクター部分にポンプのホースを接続。高圧の圧力式ポンプには向いていないので、水中ポンプ(インナーポンプ)を使う。

 フォーセットからの電源コードは2本出ていて、1本は水中ポンプ、もう1本はバッテリー側と接続する。

 水中ピンプからも2本の電源コードが出ていて、1本はフォーセット、そしてもう1本はバッテリー側とつなぐ。

 取り付け場所に20㎜の穴をあけて上からフォーセット本体を差し込み、下から付属の白いプラスチックナットを締め込んで固定。取り付け場所の厚みは20㎜程度まで対応する。

 お薦めの水中ポンプは、「♯62020 水中ポンプホワイト径45㎜ 2,160円」など、シンクは「♯70135 ステンレスシンクカバー付き排水栓付(420×370×145㎜)28,080円」が薦めだ。このシンクのフォーセット取り付け用穴は自分で開けることが必要となる。

キャンピングカーパーツ フォーセット・シャワー ♯630457 シングルフォーセットstyle2005

フォーセット・シャワー 
♯630457 シングルフォーセットstyle2005
価格:5,184円(税込)
開口穴:20㎜

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

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