【キャンピングカーコラム バックナンバー第117回】アルコールストーブの風防だけでなくきちんと薪を使うための準備(2018年6月22日)


前回の続き実践編、紹介していた自分の道具は、バーゴというメーカーのウッドストーブでこれはそのパッケージ全体。わざわざステンレス製を選んでいるのは、火を起こしてひっくり返し、底面で焼肉ができるため。ソロキャンプなどでは大きさ的にピッタリなのだ。

付属のケースに、テーブル上に置いた時に遮熱する竹の巻き簾、先の曲がったラジオペンチ、自分で加工したロック兼用のクリップとチェーンにクリップをつないだものを入れている。

本体は一体型で簡単に組み立てられるが、ロック機構が甘く外れて大変なことになることがしばしばだったので、新たに外れないようロックを作った。また、無くしそうなのとラジオペンチなどがないときでもフタ部分を開閉できるよう、クリップをチェーンで繋いだのが主な改造点。

普段薪を使うことが少ないので、薪の場合爆発的に輻射熱で熱くなる底面保護の道具は入れていない。今回のように薪の場合は、石の上でやるとか燃えないものの上でやることが肝心。普通に、焚き火台の上などで利用するのが一番都合がいいだろう。

薪で調理をするにあたり1本もあれば余裕であるが、小割をするのにどうしてもナイフの類は必要。大きくなくてもいい、折りたたみので十分である。写真はロックのない古いタイプだが、ナイフに慣れていない人は、安全のためにも開いた時にきちんとロックの掛かる物を手に入れよう。と言うより、今時はロック無しの物は売っていないかもしれない。

ウッドストーブを使う時の薪の太さは見ての通りかなり細く、右下の白っぽいものは使い古しの割り箸である。使い古しの割り箸が大量にあるようなら、それが20膳分もあれば余裕で調理できる量だと思っていい。

ナイフでの薪を小割にする方法は、ナイフの刃の根元を薪に食い込ませ、少し押し込みちょっとコジる感じで刃を進める。決して力任せに叩き込み続けたりしない、ジワジワと切り割りする感じ。力任せに行なうと、間違いなく指をケガするだろう。よほどそのナイフに慣れていない限り、手袋をすることを絶対的にオススメする。

準備できたら、ティッシュなど燃えやすいものを丸めて入れ作った薪を放り込む。一度着火すると、小さいなりにも煙突効果で豪快に燃え始めるのがウッドストーブのいいところなのだが、火床の下が乾いた切り株だとどうなるか、それは次回のお楽しみということで。

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第116回】キャンピングカー、夏の過ごし方(2018年6月15日)


キャンピングカーの魅力のひとつが、その日の気分でいつでも好きな場所に出かけられること。寒ければ暖かいところへ、暑ければ涼しいところへ。

 夏になれば高原などを目指して車を走らせて車中泊すれば、涼しく過ごすことができます。とはいうものの、高原ばかりに出かけるわけにはいかないですよね。

 最近は家庭用エアコンを装備するキャンピングカーも増えてきたので、一年中快適に過ごすことができます。

 網戸や扇風機などを利用して涼しく過ごす方法もありますが、今回紹介するのはルーフベンチレーターです。

 ルーフベンチレーターはキャブコンやバンコンの天井に取り付けられている、いわゆる換気扇です。自然換気のものと電動ファン付きがあって、電動ファン付きは排気のみ、吸排気タイプに分かれます。

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♯034008 ルーフベントスタンダード 価格:10,800円」

自然換気のタイプはキャンピングトレーラーなどによく見られるもので、ベンチレーターのルーフ部分をハンドルを回して操作するなどして持ち上げて換気します。天井付近には熱気が溜まりやすいので、その熱気を逃がすことができます。

キャンピングカーパーツ ♯034085 ソーラーベントステンレスキャンピングカーパーツ ♯034085 ソーラーベントステンレス

♯034003 ファンタスティックベント12V 価格:37,800円」

 電動ファンはさらに換気能力の高い装備です。自然吸気タイプと同様にハンドル操作などでルーフ部分を持ち上げ、スイッチをいれてファンを回し換気します。

 基本的に使うときは排気にして使います。このときにルーフベンチレーターだけでなく、ダイネットのウインドウなどで少し離れた場所を網戸にしておくと空気の流れができてより快適に過ごすことができます。

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♯034085 ソーラーベントステンレス 価格:9,720円」

 またマルチルームなど夏季はとくに熱がこもりやすいところに使うのに適している常時換気ファンもあります。太陽光で発電するので配線いらずで取り付けできます。トイレルームなどの換気に使えば気になるニオイを排出してくれます。

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。http://rvtravel.jp 

 

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第115回】超小型ウッドストーブをキャビネットに!(2018年6月8日)


キャンプに出かけて何をする? と聞かれ真っ先に帰ってくるのは“焚き火”という答えが多い。ゆらゆら揺らめく炎を眺めながらのナイトキャップなどは、確かに何とも言えないいい感じなのは多くの人が認めるところではないだろうか。

ただ現在キャンプで主流の焚き火台は大きく、重量もそれなりのもの。確かにコンパクトにできるマットタイプのものも最近では人気があるが、いずれにしても太い薪を燃やすのを主体としているので、現地での燃料調達もかなり大変。

そこで手に入れたいのが、コンパクトに折りたたみや分解のできる小型ウッドストーブの類。見ての通り、かなりコンパクトでキャンピングカーのキャビネットとか下駄箱の片隅に忍ばせておける大きさ。価格的にもそれほどのものではない。

カテゴリー的にストーブと名が付くだけあり、燃焼はものすごく効率よく行なわれる構造をしている。それは、小さいながらも煙突効果という現象を利用したもので、空気が下面から吸われるドラフト現象により自動で流れ扇がなくてもかなりの燃焼を起こす事ができる。

写真のように上下が同じ口径というか、上面が広い状態だとより焚き火感が味わえ、上にフライパンやコッフェルを載せても安定しているので、初めて使う人にはオススメかと思われる。もちろん、使用するときには地面を荒らさないよう底面の熱が伝わらなくする何らかの保護は必要だ。

自分で使っているのはバーゴというメーカーの製品で、煙突の口がすぼまっているタイプ。その形状の理由は話すと長くなるので割愛するが、中にアルコールを燃料とするコンロを自分で作って風防兼ゴトクとして利用している。そう、薪を燃やすだけではない使い方ができるのがミソなのだ。

どういうことかというと、カセットコンロなど風防のない熱器具は極めて外での利用に不利であること、そもそも個人的にはどんどん出てしまうガスの空き缶処理が面倒なのだ。そういった事が、キャンプサイトでストレスになってしまうのが嫌なのである。

タープの下でちょっとお湯を沸かすとか惣菜を温め直すなどは、アルコールコンロで十分以上の熱量だし、何しろキャンプしてる感が半端ない。夜になったら、薪を細かくして突っ込み焚き火気分をたっぷり味わう事だってできる。

実はこの使い方、身の回りで小型ウッドストーブを知らなかった人たちが見た途端というかその後、楽しくて自分でも買ってしまうグッズの筆頭とも言えるもの。何しろコンパクトで収納場所に困らず、分解できるものがほとんどなので手入れも簡単。極端に大量の薪がなくても火遊びが楽しめるとあって、キャンプや車中泊のお供にもってこいなのだ。

というわけで、次回は実践編をやってみようと思う。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第114回】キャンピングカーの洗車は大変!?(2018年6月1日)


キャンピングカーは室内の居住空間が広い方が快適に過ごせますが、大きくなれば当然ボディも大きくなり、洗車にもその分だけ手間がかかります。

 九州南部はいつもよりも早く梅雨入りしたそうですが、雨が多くなるとキャブコンなどのボディ側面の汚れが気になります。

 いわゆるバーコード汚れというもので、ルーフ上に溜まった砂埃や、雨が空気中のゴミとともに降ってきて雨だれとともにボディにその跡を残していきます。

 そこで役立つのがボディに装着するドリップモールです。

キャンピングカーパーツ ♯56187 ドリップモールPVC80
「♯56187 ドリップモールPVC80 価格:1,080円」

ルーフの縁などに合わせて両面テープで接着することで、雨が前後に流れるようになって、雨だれが付きにくくなります。これは汚れを付きにくくするための工夫です。

では汚れがついてしまった場合はどうしたらいいでしょうか? そんなときにはお薦めのカーシャンプーがあります。

キャンピングカーパーツ ♯103016 ビックリクリーナー
「♯103016 ビックリクリーナー 価格:2,700円」

その名前の通り、びっくりするほど水アカが落ちるというシャンプーです。実際に使ってみると分かりますが、面白いほど汚れが落ちます。普段は一般のカーシャンプーを使って、汚れがひどいときにビックリクリーナーを使うといいでしょう。

 さらに表面がガサガサでツヤのない状態のFRPやカビ汚れが付いたものには、FRP専用洗浄剤があります。

キャンピングカーパーツ ♯103014 FRP用リストアー&ワックス
「♯103014 FRP用リストアー&ワックス 価格:1,404円」

こちらは新車登録してから3~5年が経過した車用で、しつこい汚れを落としながら、表面にはツヤを取りもどすことができます。

 まずはボディに汚れが付かないように、ドリップモールを装着。洗車をするときにはビックリクリーナー、そしてしつこい汚れにはFRP用リストアー&ワックス。これだけ覚えておけば、洗車も面倒ではなくなります。

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。http://rvtravel.jp 

 

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第113回】トランジスターラジオを持ち出そう(2018年5月25日)


手前味噌で恐縮だが、写真は自分のキャンピングカーでの枕元。ジェットストリームを聴きながら、ナイトキャップをするのが楽しみなのである。キャンプだからこそ、日常のテレビ生活から離れたいという希望もかなりある。今時はみな、スマホでラジオの配信を聴いている人がほとんどらしいのだが、自分的にはコッチ。ほぼ自分と同年齢の半世紀もの、何石ラジオと呼ばれていた頃の代物…のはずだ。

なぜこれをキャンピングカーに載せているかといえば、まずコーンスピーカーから流れる懐かしい音が大事。クリア過ぎる現代のスマホから流れる音だと、ラジオ感が無いような気がしてしょうがないから。もちろん昼間などは、表のテーブルに置いて利用している。スマホで電波エリアを外れているような場所でも、普通に聴けてしまうのもお気に入りの理由。

ただ問題があって、いくら消費電力が少ないからといっても乾電池で動かしている以上廃棄電池が出てしまう。音量を大きめにしていると、電池の消耗も激しくなってくるのが悩みのタネ。そこで、充電電池を利用しようとなるわけだ。

最近では100円ショップでも充電器が買えてしまう時代になり、当然充電電池も手に入るのだが、過去にカメラ用に大量に使っていた充電電池が余っているので、現在はそれを利用している。トランジスターラジオを鳴らす程度なら、高価で高性能な充電電池はさして必要ないだろう。

充電そのものは、インバーターで発生した電力をコンセントに流せるようにしているので、普通に車両内のコンセントに挿して行なっている。電源ソースとなるサブバッテリーは、ソーラーパネルによる充電を行なっているので、実質電気料金はタダ。このオフグリッド感がたまらない。

インバーターは小さなもので、ファンの無いものを利用している。なぜなら、冷却ファン付きだと作動音が気になってしょうがないから。

そして大問題が発生するのが、この手のお安いインバーターによるノイズの問題。ラジオはこのノイズに影響されやすく、特にAMなどでは受信ができなくなるほど。設置位置を考慮したり、アルミホイルで電波の遮蔽物を用意したりしないといけない。

自分のキャンピングカーは外装がアルミなので、室内にノイズの発生源があるとそれが室内で反射しまくるのか強烈なノイズ状態になる。そんなこともキャンピングカーでは考えなければならない問題になってくるのだ。インバーターを設置したら、色々電気機器が妙な動きをし始めたと思う人は、チェックすることをお勧めする。

もちろん、高価でノイズ発生の対策がされているようなインバーターなら、こういった現象は起こらないだろうとは思う。

さて充電完了した電池を入れる。昔のトランジスターラジオのいいところは、電圧に関して相当アバウトであること。単3乾電池では1.5Vだが、ニッケル水素などの充電電池は大抵1.2V、でも何の問題もなく使える。というより、1.0Vを割ったあたりでもまだまだ動作してくれるくらいなのだ。そして1度充電すると、ビックリするくらい長い時間利用できてしまう、これはスマホではまずできない。

確かにスマホやタブレットは便利だが、昔からのながら族に徹するのもキャンプでは面白い。というより、スマホやテレビで画面を見ているとほかの事が出来なくなってしまうし、せっかくの外生活がもったいない。ニュースや天気予報は十分ラジオだけでも対応できるよ。

というわけで、押入れの片隅で肥やしになっているトランジスターラジオを見つけたら、ぜひキャンピングカーに載せフィールドへ連れ出してあげよう。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第112回】タイヤの空気圧をチェックする(2018年5月18日)


車のタイヤはそれぞれ1本ごとの負荷能力(許容荷重)があって、その数値は空気圧ごとに定められています。

 たとえばキャブコンのベース車として使われるカムロードに標準で装着されているタイヤは「195/70R15 106/104L LT」で、1本あたりの最大許容荷重は950㎏です。

 この最大の950㎏を発揮するためには、600kPaという空気圧が必要です。一般的な普通乗用車の場合、だいたい200kPaですから、その約3倍にあたる空気圧が必要だということです。

 空気圧が下がると耐荷重が下がり、タイヤの性能を十分に発揮できないことになります。同じカムロードのタイヤでも、たとえば空気圧が100kpa下がることで耐荷重は950㎏から890㎏になってしまいます。

 空気圧が少ない状態で走行することで車のふらつき、燃費の悪化、そして最悪の場合はバーストして大きな事故につながることもあります。高速走行時にタイヤが波打ち、発熱してバーストを引き起こす「スタンディングウェーブ」の原因にも……。

 空気圧が足りているかどうかは見た目だけでは分かりづらいので日常点検で確認が必要です。走行前のタイヤが冷えているときに空気圧の確認をします。

 ほかにも空気圧をチェックする方法はあって、タイヤの空気圧をリアルタイムでチェックできるワイヤレスモニタリングシステムを利用するのもお薦めです。

 タイヤセンサーエアモニ3.1は、4本のタイヤそれぞれの空気圧と温度をチェックできます。バルブキャップ型のセンサーをタイヤに着けるだけなので簡単にセットができます。センサーから空気圧と温度情報がワイヤレスで車内のレシーバーに送られ、異常値が検出されると知らせてくれます。空気圧は最大で900Kpaまで測定できるので、大型のキャンピングカーでも対応します。

キャンピングカーパーツ タイヤ空気圧モニター ♯272028 タイヤセンサー エアモニ3.1

タイヤ空気圧モニター
♯272028 タイヤセンサー エアモニ3.1
価格:32,184円(税込)

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。http://rvtravel.jp 

 

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第111回】2台目格安スマホのススメ(2018年5月11日)


今時の世の中、まだガラケーで頑張る! という猛者もいるのは分かっているが、ほとんどの人はスマホを持っているに違いない。その便利さから、ついついネットを楽しんで月末は速度制限がかけられ苦しむ人も少なからずいるに違いない。そんな時代のキャンピングカーユーザーに適した通信環境は何かを、最近自分で実践している方法を披露してみようと思う。もしかすると、ガラケー猛者には美味しい話かも。

最初の写真は、スマホのウェブブラウザでNHKニュースのページにアクセスし動画配信ニュースをかなり辺ぴな旅先で見ているところ。当たり前の画像に見えるだろうが、このスマホに挿してあるSIMはいわゆる格安のもので600kbps縛りの低速タイプであり、月額使用量制限がかかっていないものであ
る。もちろん音声通話ができないデータ通信タイプであり、ショートメール機能は付加しているものの月額で800円くらいだろうか。

最近では、1Mbps程度の低速回線で使用量制限のかかっていないタイプもちらほら出始め、場合によっては音声通話機能を追加オプションで足せるようになっているようなので、そういったものを利用するといいのではないかと思う。

そしてそのスマホをベースにしUSBでテザリングをかけ、手持ちのiPadMiniをマウントしネット放送のradikoでラジオを聴いているのがこの状況。

なぜこのような面倒なことをしているかといえば、テザリング親機は電波の送受信に専念してもらい再生をiPadに任せることにより、充電無しの長時間連続使用をしたいから。

テザリングをWi-Fi経由ではなく電力消費量のより少ないUSBで行なっているところがミソで、確かに通信速度は遅くなってしまうが、それでもUSBの通信速度はSIMに付帯された通信速度よりはよっぽど早いのである。そしてスマホ1つで何でもやらせてしまうと、電池の消耗が激しいのはスマホユーザーならよく知っているところだろう。

もちろん、この手の格安低速SIMでは、youtubeをバリバリ鑑賞するなどということは出来ないが、テレビ局やラジオ局から配信されるデータの圧縮技術が優れているのかサーバーが優れているのかは分からないものの、問題を感じることなく利用することができるのである。キャンプで大事な天気予報だってすごく普通に見ることができるはずだ。

そもそも旅の深夜をどうするか、これは自分の中で問題だった。なぜなら非日常を楽しみたいこともあり、自分のキャンピングカーにテレビを載せていないから。もちろん電気の消費量を抑えたいという大義名分は元々あり、装備が増え続けるのも避けたかったという理由はある。

そこで、劇的に進化したスマホ環境のあり方を考えてみたわけである。最近では、1~2万円台で充電用バッテリーかとも思える4000mAhを超える充電池を内蔵したSIMフリー機も発売され、メモリーも大きく音楽ソースのためにCD持ち歩く必要など皆無である。緊急時を考えたらガラケー・スマホに関わらず電話はまず絶対的に旅の時に必要であろうから、それ以外の遊びの部分に格安機種と格安SIMで済まそうという訳。

ただ問題も起こった。計画的に購入した機種が自分の思う通りなら問題ないのだが、充電するための端子形状がまちまち。そのため、様々な機種を充電できるよう装備を追加することになった。ただこちらもそれほど高額ではないので、キャンピングカーに専用として置きっ放し用として用意しておけばいいだろう。

もっとマニアックな話をすると、日本の通信環境ということに触れなければならなくなる。それはガラケーの時代のFOMA回線がまだ生きている地域がかなりあるということ。というより人が少ないところは大体こちら。この回線ではデータ通信の速度がそもそも上がらない3Gや2Gであるため、いくらリッチな通信速度が掴めるSIMだとしても物理的に無理なのである。

そう2台目スマホで大事なのは、以前主流だったFOMAやFOMAプラスを送受信でカバーしているという条件かもしれない。それと格安SIMの相性はかなりキャンプで役に立つと思われる。ちなみに筆者が選択したのは、ASUS Zenfone 4 Maxで、その辺りをクリアしているモデルだ。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第110回】車の中で寝るときに大切な条件(2018年5月4日)


車中泊するときに大切なのは外からの「視線を遮る」こと、そして「平らなベッド」を用意することです。キャンピングカーでは当たり前のようにカーテンやシェードが付いていて、フラットなベッドで寝ることができますが、ミニバンなどで車中泊するためにはグッズや工夫が必要になります。 

 まず「視線を遮る」ためにはカー量販店で汎用のカーテンを手に入れるのがいいでしょう。吸盤タイプのものもあって簡単に取り付けができます。視線を遮るだけで車内がより独立した空間になることを実感できると思います。

 さらに「平らなベッド」については車中泊用マットを使うといいでしょう。ミニバンなどではフラットにしても気になる凸凹を車中泊用のマットが吸収してくれて快適に寝ることができます。

 しかしこの「平らなベッド」ですが、いくら車内をフラットにしても車が平らなところに止まっていなければ意味がありません。

 舗装されている駐車場でも雨が降ったときの水はけを考えて、傾斜がついていることがありますし、キャンプ場などオートキャンプサイトでも意外と傾斜している場合があります。ちょっと傾斜しているだけだからと思ってじっさいに車内で横になってみると、意外に気になることが分かるはずです。

 車の向きを変えたりしてできるだけ平らにするなど工夫が必要ですが、それだけでは平らにならないこともあります。

 そこでタイヤの下に入れるレベラーが活躍します。タイヤを乗り上げて高さを調節するための道具です。木の板などで自作する人もいるようですが、キャンピングカー、車中泊車用に専用品があります。

 たとえば、イタリア・フィアマ社の「レベルアップグレー」は幅20㎝、長さ57㎝のサイズで、高さを4、7、10㎝の3段階に調節可能。2個1組なのでうまく組み合わせればたいていの段差は気にならないようにできます。こんなアイテムをひとつ車載しておくだけで車中泊快適度がアップします。

キャンピングカーパーツ ♯024047 フィアマ レベルアップグレー

アクセサリー
♯024047 フィアマ レベルアップグレー
価格:4,212円(税込)

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。http://rvtravel.jp 

 

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第109回】ロープワーク2+1で快適サイト作り(2018年4月27日)


ロープワークは本当に多種有り、それでいて普段手を動かしておかないとなぜか忘れちゃう…シロモノのような気がする。

そこで今回は、これまで数回にわたって書いてきたサイトでのタープ利用・拡張の話の締めくくり、縄の結び方・ロープワークをやってみよう。もちろんサイトでオーニングを使うときにも、風が強く張り綱で補強をかけるようなときにも使えるもの。

厳選するからにはたった2つ、それとちょっと難し目の1つ。これだけ知っていれば、実際かなり役に立つはずだ。

まずは基本のボーライン・ノット、もやい結びと呼ばれるもので、作った輪は綱を引っ張っても変化しないタイプ。タープのグロメットなどに綱を結ぶのに有効である。輪が縮まらないため、救命時に人をつりさげたりするのにも使え、その時は自分の体に回して素早く結ぶやり方もあるのだが、まずは手元で確実に結べるようになることが先決。

なぜグロメットがある所に有効かと言えば、タープなどでそういったところは張り具合を直したり風によって揺れたりする場所であり、接点となる部分の動きはスムーズな方が都合がいいから。

次はエバンス・ノット、こちらは作られた輪の部分が綱を引っ張るとグイグイ締まるタイプ。ポールの先のピンにタープのグロメットを通し、その上に作られた輪を通すように使うと効果的。地面に引っ張る形で設置すれば、タープが風で煽られてもグロメットがピンから抜けるのをかなりの確率で抑えることができるのである。

ピンから輪の抜き取り片方を引っ張れば、スルスルっと解け煩わしくないのもこの結びの利点。日常生活でもかなり生かせるので、ぜひとも覚えておきたい。

基本的に上記2つの結び方を覚えておけば、タープやサイドオーニングを現地の状況に合わせ上手にさばくことが出来る。後は誰でも知ってそうな本結び、それを引き解けにした蝶々結び程度を使えれば大抵の状況に対処できるはず。ただ、状況に合わせ張りを調節するという作業もキャンプ中に必要になるはず。

そんな時は、少しだけ難しいが覚えておいて損のない、トラック結びとか南京縛りと呼ばれているものを最後に紹介。長さ調節と締め込みが一緒に出来極めて堅牢なので、タープの張りの調節だけでなく荷物の積載時の固定など、タイダウンの代わりとしても使え超便利。

グイグイ締め込んでも、解くときはアッサリで硬い結び目などができないという、極めて実用性の高い結び方でもある。これを知ると、自在金具付きの張り綱がなんとなく物足りなくなってしまう。

よく自在結びでサイドオーニングのタイダウンをやっているのを見かけるが、間違いではないと思われるが面積が大きく風にあおられた時に信じられない力がかかるサイドオーニングには、あまりに非力で簡易的な方法だと思った方がいい。そんな時は、トラック結びが有効だ。

以上3つ。これらの結びの処理で、留め方や引き解けにするなど応用をさらに覚えておくと、ますます快適にロープさばきが出来ること間違いなしだ。

 

TAMA@MAC

著者:TAMA@MAC

主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。http://www.tamamac.com

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【キャンピングカーコラム バックナンバー第108回】車中泊の必需品。ポータブル冷蔵庫。(2018年4月20日)


キャンピングカーはもちろんのこと、ミニバンで車中泊しながら旅をしている人も、車載用のポータブル冷蔵庫があると便利です。  

 車内で調理をするならば、食材を保管しておくための必需品といえます。これからの季節、冷たい飲み物を保存しておくこともできます。

 日帰りの旅であれば、クーラーボックスでも代用できますが1泊以上になると氷が溶けてしまい、そのたびに買い足すのも面倒です。

 ポータブル冷蔵庫とひと口に言っても、容量、性能、価格もさまざま。飲み物を冷やすだけならば、庫内容量10L前後のもので十分ですが、車内で調理をするために生鮮品などの食材を入れるならば、それ以上の大きさがあるといいでしょう。

 また冷蔵庫は冷却のための動力が必要です。ミニバンなどに乗っているならば、電源はアクセサリーソケットから取れるので、DC12V(もしくはDC24V)を電源にしている冷蔵庫を選ぶことができます。家庭用冷蔵庫でも使われているコンプレッサーを使用する気化圧縮型と呼ばれるタイプの冷蔵庫が主流です。

 コンプレッサー式は冷却能力が高く、マイナス18℃まで冷やすことができる車載用ポータブルタイプの冷蔵庫もあります。

 冷凍庫としても使えるものは、道の駅などで冷凍の魚介類などのお土産を買うことができるのでお薦めです。

 そのほかにカセットガスを使って、冷やすタイプもあり、電源が取れない車外に持ち出して使えるのと動作音が静かだというメリットがあります。

 簡易式のポータブル冷蔵庫で、ペルチェ式の温冷蔵庫もあります。こちらはペルチェ素子に電気を流すことで温度を制御します。コンプレッサー式のように起動音や振動音がなくファンの動作音のみで静かですが、保冷能力はコンプレッサー式に比べると低いです。

 

キャンピングカーパーツ ♯162082 ポータブル冷蔵庫CDF-11

ポータブル冷蔵庫
♯162082 ポータブル冷蔵庫CDF-11
価格:46,440円(税込)
サイズ:540×358×235㎜
庫内容量:11L
冷却能力:+10℃~-18

 

浅井 佑一

著者:浅井 佑一

キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。http://rvtravel.jp 

 

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