※ 改造は自己責任で行われたものです。危険なのでマネはしないでください。
以前このコラムでも紹介した街場でよく見かけるLEDランタンを、カラーリング変更しお気に入りになっていたもの。明る過ぎず調光できるのがお気に入りポイントだった。 ただお気に入りになって使用頻度が上がると、気になる点が出始めた。頻繁と言うわけでは無いのだが、乾電池を使っているとどうしてもその廃棄がキャンプ中に問題となるのである。
使用されているのは単3乾電池4本、それが直列配置で4.8〜6.0V入力に対応という事になるのだろうか。廃棄物軽減対策として簡単なところでいけばニッカドやニッスイの充電式乾電池、いわゆるエネループ的なものを用意すれば良いのだが…。これまでの経験上、それらタイプの充電電池は満充電状態でその電気量を保持する期間が少ない、大体80%くらいまで減ったところで落ち着く。かと言って充電器を常に持ち歩くのも装備が増えてしまうし、現場での充電も面倒。配線を覗いてみると、12Ωの抵抗が有りその先の可変抵抗、いわゆる スイッチ付きボリュームにて調光する単純なもの。LEDは通常3.6Vが通 状点灯入力電圧になるので、抵抗は電流制限抵抗として働きつつ電圧を 3.6Vあたりに下げる仕事をしているのだろう。 実際にちょっと弱ったアルカリ電池で写真のように接続された状態を計測すると、乾電池4本の直列電圧が4.95Vの状態で、回路には3.29V 流れていた。やはり、3.6Vをターゲットにしている。
大体今時充電電池って言えばリチウムでしょ、満充電状態も長期にキープするし安定出力というのも、誰もがスマホで確認・納得済み。しかもスマホ充電器かアダプターは誰しも持ち歩いているご時世、それを利用しない手はない。 用意したのは、電動自転車やPCでよく使われる18650と言う3.7V出力で乾電池状2200mAとそれほど電気容量の大きく無いリチウムイオン電池。安全第一で電池自体に制御保護回路が入っていて、PSEマーク取得品だが、それでも1本1000円以下で手に入る良い時代が到来。さらにそれを収めるホルダーやモジュールと呼ばれる充電装置はまとめ買いになるが、どちらも1つ100円に満たない。
購入したUSB電源入力からの充電ユニットのモジュール1つの基盤を切り出し、電圧を用意されている端子ごとに計測。それによると、USB入力に見立てた定電圧電源5.01V入力に対しバッテリー接続端子出力は 4.15V、どうやらコレが18650リチウムイオン電池の対応充電電圧らしい。 外部入力と電池への接続、最終出力に結線がどうなるかを確認したが、なぜこのようなことをしているかと言えば、この手の格安商品ってまったく仕様書・説明書が付属して来ないから。大抵基盤を見れば、想像できる記号は振られているけどね。
そして結線組み込み。従来の電池ケースを加工しスペーサー兼蓋として再利用。いろいろ試して、この後写真とは若干配線が変更になっているものの大筋で変化なし。充電モジュールは、熱を発するので、2液性エポキシ接着剤で固定。 満充電のリチウム電池出力が3.72Vを示しているので、元々有った12 オームの電流制限抵抗は取り外した。そして可変抵抗である調光用ボリュームを動かしてみると回路上では3.07〜3.71Vで変化。状態として、前回調光用に加工した100均ライトと同様の結果である。
充電はスマホUSB出力充電アダプターから、自分のスマホがMicro USB接続だった事もありそもそものモジュールもそれに準じたが、今時ならtypeCが良いのだろうか?満充電からの点灯時間はほぼ暗くなって消灯直前までに24時間、実用上15時間くらいは普通に明るい。その後の充電時間は満充電に掛かったのが2時間半、容量で考えると1Ahで充電されたようだ。ほぼ電池の表示通りの様である。充電中は赤く、満充電で青く点灯するので分かりやすかった。というわけで、キャンプサイトの車で移動中に、シガーライターソケットからUSB充電でランタンを使用可能にするシステムが出来上がった次第である。