【知床五湖】2つの歩き方から自分に合ったスタイルを選んで、世界遺産・知床ならではの大自然を満喫できる


世界自然遺産・知床は、北海道屈指の人気観光地。ここでしか味わえない豊かな自然を求めて、道内はもちろん、本州や海外からも多くの観光客が訪れます。知床エリアには数多くの絶景スポットが点在していますが、なかでも世界自然遺産・知床を象徴する景勝地として知られているのが、深い原生林にたたずむ5つの神秘的な湖「知床五湖」です。手つかずの大自然に多くの野生動物が生息しており、散策路ではヒグマの爪痕やエゾジカの角研ぎ跡、クマゲラの食痕といった野生動物の生活痕跡が見られます。

「道の駅うとろ・シリエトク」から、海沿いの国道334号線を知床峠方面に走り、途中で左に折れて道道93号知床公園線をしばらく進むと、知床五湖散策の拠点となる「知床五湖フィールドハウス」に到着します。知床五湖の歩き方は、2種類。1つはシーズンを通して安全に散策できる「高架木道」、もう1つは知床の大自然を存分に体験できる「地上遊歩道」です。

知床半島フィールドハウスから一湖まで続く「高架木道」は、往復約1.6km。ヒグマの出没に影響されず、木道の周囲に電気柵が張り巡らされているので、小さな子供連れのファミリーでも安心して散策できます。段差が少なく、車いすでの通行も可能。木道の途中には3か所の展望スポットがあり、知床五湖の大自然を気軽に体験することができます。

「地上遊歩道」には2つのルート(大ループ3km、小ループ1.6km)があり、高架木道と違って自分の脚でダイレクトに原生林を歩きながら、「知床五湖」の魅力を存分に楽しめます。地上遊歩道の利用には、散策前に約10分のレクチャー(大人250円・小人100円)を受けることが条件。ヒグマ活動期(5/10~7/31)は、知床五湖登録引率者のガイドツアーへの参加が必須となります。

自分に合った歩き方を選んで、知床五湖の大自然を心行くまで味わってみてください。

 

(データ)

名称 知床五湖フィールドハウス

住所 北海道斜里郡斜里町 知床国立公園内

電話 0152-24-3323

営業時間 8:00~18:00(季節によって変動)

営業期間 4月中旬~11月初旬

駐車場 100台(有料)

https://www.goko.go.jp/

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/

【屈斜路湖 砂湯】砂浜を掘ると温泉が湧き出すユニークなスポットで手作り足湯につかりながら絶景を楽しむ


北海道・道東エリアの「屈斜路湖」は、日本最大のカルデラ湖。そんな屈斜路湖でもっとも人気の高い観光スポットが、湖の東側を通る道道52号沿いにある「砂湯」です。大型キャンピングカーでも安心して利用できる広い無料駐車場にクルマを止めると、目の前に砂浜とコバルトブルーの湖面が広がります。

「砂湯」というネーミング通り、このスポットの最大の特徴は、砂浜を掘ると温かい温泉が湧き出すことです。屈斜路湖砂湯の看板から続く湖畔の砂浜を10cmほど手で掘るだけで、リウマチ・やけどなどに効く単純温泉に触れることができ、即席の手湯・足湯を楽しむ観光客の姿があちこちで見られます。頑張り次第では、体ごとつかれる露天風呂を作ることも可能。子供はもちろん、大人も童心に帰って楽しめるスポットです。

夏の屈斜路湖は、湖水浴の名所としても知られています。海水浴と違って、遊んだ後にベタベタしないのが湖水浴のメリット。サマーシーズンになると、子供連れのファミリーが湖で楽しそうに泳ぐ姿が多く見られます。冬の屈斜路湖は、オオハクチョウの撮影スポットとして人気です。真冬になると屈斜路湖の湖面は凍結しますが、温泉が湧き出る砂湯周辺は水温が高く厳冬期でも凍らないので、渡り鳥のオオハクチョウがシベリアから越冬のために集まってきます。屈斜路湖の大自然とオオハクチョウの群れが織りなす美しい風景は、日本全国の写真家のみならず、海外の写真家からも注目されています。

湖畔にはお土産選びや食事ができるレストハウスのほかに、キャンプ場「RECAMP砂湯」もあります。残念ながらオートキャンプ(車両の乗り入れ)はできませんが、キャンプサイトは目の前に湖を望む最高のロケーション! たまにはキャンピングカー泊ではなく、湖畔にテントを張って湖水浴や温泉を楽しんでみるのも一興です。

 

 

(データ)

名称 屈斜路湖 砂湯

住所 北海道川上郡弟子屈町屈斜路湖畔砂湯

電話 015-482-2940(弟子屈町役場 観光商工課)

営業時間 24時間

定休日 なし

駐車場 あり(無料)

https://masyuko.or.jp/enjoy/sightseeing/spot/sunayu/

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/

【白い道】ホタテの貝殻を敷き詰めた約3kmの白い一本道が青い空と海に向かってまっすぐに伸びる


北海道のキャンピングカー旅で一度は訪れてみたいのが、日本最北端の宗谷岬です。宗谷岬の背後に広がる高台を登っていくと、モンゴルの大平原を思わせるようなビッグスケールの宗谷丘陵が広がっています。日本離れした圧倒的なスケールを肌で感じたい人は、宗谷岬とセットでぜひ宗谷丘陵の爽快なドライブも楽しんでみてください。

実は宗谷丘陵には、もうひとつの隠れた観光名所があります。それが、約3㎞にわたって稚内の名産であるホタテの貝殻を砕いて敷き詰めた「白い道」です。青い空と海・緑の草原・白い道の美しいコントラストが「日本とは思えない!」とSNSで話題になり、“最北端の写真映えスポット”として人気を集めています。

ホタテの貝殻を敷き詰めた約3kmの散策路は、ドライブ以外に大自然を感じながら散策やサイクリングを楽しむこともできます。緑の牧草地を貫く白い道と海に浮かぶ利尻富士やサハリンが一体になった景観は、まさに言葉を失うほどの美しさ。宗谷岬、宗谷丘陵を訪れて白い道を走らないのは、もったいなさ過ぎます。

 

スタート地点から西側の宗谷地区に向かって走るのが、白い道の順路です。まず宗谷岬の向かい側にある山側の駐車場から一本道を上ると、宗谷岬公園の駐車場前に「白い道のスタート地点」までの案内看板が設置してあります。その後も要所の案内看板に従って8kmほど走ると、白い道のスタート地点が見えてきます。スタート地点までの道のりは少しわかりにくいので、案内看板を見逃さないようにゆっくりと進むようにしてください。

白い道は幅が狭いので、スピードを落としてゆっくり走るのがルールです。周囲の牧草地に入らないのは当然ですが、歩行者や自転車の方への配慮や、野生動物との接触にも注意してください。マナーを守って、大自然の空気を感じながら絶景ドライブを満喫しましょう。

 

(データ)

名称 白い道

住所 北海道稚内市大字宗谷村字宗谷

TEL 稚内市役所 観光交流課 TEL:0162-23-6468

https://www.city.wakkanai.hokkaido.jp/kanko/midokoro/spot/white-road.html

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/

【十勝岳温泉 湯元 凌雲閣】標高1280mの露天風呂で2種類の源泉かけ流し温泉と大絶景を同時に堪能


北海道は、温泉天国。道南・道央・道北・道東の各エリアに、魅力的な温泉が点在しています。そんな北海道で、もっとも高い場所にある温泉宿が、標高1280mの十勝岳温泉「湯元 凌雲閣」です。観光スポットとして人気の「白金青い池」から道道996号線を進み、白金温泉、十勝岳望岳台を抜けると、静かな山あいの温泉宿に到着します。秘湯の趣がある北海道最高所の温泉ですが、アクセスは人気観光地の白金青い池からクルマで約20分(16km)。白金エリアの観光と合わせて、ぜひ立ち寄っておきたいスポットです。

基本は旅館ですが、日帰り入浴も可能(大人1000円、小学生500円)なので、クルマ旅の途中で温泉を楽しむことも可能です。自慢の天然温泉は、山の頂上付近から引かれた源泉掛け流し。泉質は、酸性の透明な硫酸塩温泉(酸性りょくばん泉)と、鉄分を多く含んだ茶褐色の硫酸塩温泉(石膏せっこう泉)。2つの内風呂(大岩の湯・小岩の湯)で、2種類の源泉かけ流し天然温泉を堪能することができます。

浴室に完備された露天風呂は、まさに“雲上温泉”。雄大な山々や雲海、満天の星空、雪景色など、季節や時間によって移り変わる絶景を眺めながら温泉を楽しめるのが、最大の魅力です。浴室にはシャンプー・リンス・ボディソープのほか、ドライヤー・綿棒・ティッシュも備えられ、施設内のレストラン(営業時間11:30~15:00)では、地元食材を使ったランチを味わうことも可能です。

十勝岳温泉は紅葉スポットとしても有名で、9月中旬~10月上旬になるとテラスから美しく彩られた山々を眺めることができるほか、露天風呂で天然温泉と紅葉を同時に楽しむこともできます。標高1280mの北海道最高所にある、十勝岳温泉「湯元 凌雲閣」。季節ごとに異なる風情を味わえる、何度でも訪れたい天空の温泉宿です。

 

(データ)

名称 十勝岳温泉 湯元 凌雲閣

住所 北海道空知郡上富良野町十勝岳温泉

TEL 0167-39-4111

営業時間 8:00~19:00(日帰り入浴)

定休日 不定休(日帰り入浴)

入浴料 大人1000円・小学生500円

駐車場 あり

https://www.ryounkaku.jp/

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/

【十勝岳望岳台】標高930mから十勝岳連峰と美瑛・富良野の大パノラマを一望できるビュースポット


北海道のほぼ中心に位置する美瑛エリアは、隣接する富良野エリアと肩を並べる人気観光地です。美瑛エリアに点在する観光スポットの中でも、とくに人気を集めているのが「白金青い池」ですが、そこから少し足を延ばした場所に絶景スポット「十勝岳望岳台」があります。アクセスは、JR美瑛駅からクルマで約30分、白金青い池からクルマで約10分。白金青い池とセットで、ドライブと絶景スポット巡りを楽しむのがオススメです。

新得町・美瑛町・上富良野町にまたがる標高2077mの十勝岳は、大雪山国立公園内にある十勝岳連峰の主峰で、日本百名山にも数えられています。十勝岳中腹の標高930m地点にある「十勝岳望岳台」は、勇壮な山々を一望できるビュースポット。晴れていれば、十勝岳や北海道最高峰の旭岳、美瑛岳、美瑛富士、上富良野岳などを間近に眺められ、美瑛市・旭川市・富良野市を眼下に望むことができます。

望岳台の看板があるビュースポットまでは、駐車場から歩いてすぐ。スニーカーなら問題なく歩けますが、地面がゴツゴツしているので小さな子供連れのファミリーは転ばないように注意しましょう。周辺には、1周1.1km(約45分)の遊歩道が設けられていて、春は新緑、夏は高山植物、秋は紅葉と、季節によって移り替わる素晴らしい景色を楽しむことができます。

とくに、秋の紅葉は素晴らしく、9月下旬~10月上旬になると、十勝岳連峰の裾野に広がるハイマツ、シラカバの美しい紅葉をひと目見ようと、多くの観光客が集まってきます。初冠雪の貴重なタイミングを狙えば、紅葉と雪が織りなす幻想的な風景を楽しむことも可能です。白金エリアを観光で訪れた際は、少し足を延ばして「十勝岳望岳台」から眺める絶景をぜひ堪能してみてください。

 

(データ)

名称 十勝岳望岳台

住所 北海道上川郡美瑛町白金

電話番号 0166-92-4378(美瑛町観光協会)

営業期間 4月下旬~11月上旬(冬期閉鎖)

駐車場 50台(無料)

https://www.biei-hokkaido.jp/ja/facility/mt-tokachi-obesevatory

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/