【白い道】ホタテの貝殻を敷き詰めた約3kmの白い一本道が青い空と海に向かってまっすぐに伸びる


北海道のキャンピングカー旅で一度は訪れてみたいのが、日本最北端の宗谷岬です。宗谷岬の背後に広がる高台を登っていくと、モンゴルの大平原を思わせるようなビッグスケールの宗谷丘陵が広がっています。日本離れした圧倒的なスケールを肌で感じたい人は、宗谷岬とセットでぜひ宗谷丘陵の爽快なドライブも楽しんでみてください。

実は宗谷丘陵には、もうひとつの隠れた観光名所があります。それが、約3㎞にわたって稚内の名産であるホタテの貝殻を砕いて敷き詰めた「白い道」です。青い空と海・緑の草原・白い道の美しいコントラストが「日本とは思えない!」とSNSで話題になり、“最北端の写真映えスポット”として人気を集めています。

ホタテの貝殻を敷き詰めた約3kmの散策路は、ドライブ以外に大自然を感じながら散策やサイクリングを楽しむこともできます。緑の牧草地を貫く白い道と海に浮かぶ利尻富士やサハリンが一体になった景観は、まさに言葉を失うほどの美しさ。宗谷岬、宗谷丘陵を訪れて白い道を走らないのは、もったいなさ過ぎます。

 

スタート地点から西側の宗谷地区に向かって走るのが、白い道の順路です。まず宗谷岬の向かい側にある山側の駐車場から一本道を上ると、宗谷岬公園の駐車場前に「白い道のスタート地点」までの案内看板が設置してあります。その後も要所の案内看板に従って8kmほど走ると、白い道のスタート地点が見えてきます。スタート地点までの道のりは少しわかりにくいので、案内看板を見逃さないようにゆっくりと進むようにしてください。

白い道は幅が狭いので、スピードを落としてゆっくり走るのがルールです。周囲の牧草地に入らないのは当然ですが、歩行者や自転車の方への配慮や、野生動物との接触にも注意してください。マナーを守って、大自然の空気を感じながら絶景ドライブを満喫しましょう。

 

(データ)

名称 白い道

住所 北海道稚内市大字宗谷村字宗谷

TEL 稚内市役所 観光交流課 TEL:0162-23-6468

https://www.city.wakkanai.hokkaido.jp/kanko/midokoro/spot/white-road.html

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/

【十勝岳温泉 湯元 凌雲閣】標高1280mの露天風呂で2種類の源泉かけ流し温泉と大絶景を同時に堪能


北海道は、温泉天国。道南・道央・道北・道東の各エリアに、魅力的な温泉が点在しています。そんな北海道で、もっとも高い場所にある温泉宿が、標高1280mの十勝岳温泉「湯元 凌雲閣」です。観光スポットとして人気の「白金青い池」から道道996号線を進み、白金温泉、十勝岳望岳台を抜けると、静かな山あいの温泉宿に到着します。秘湯の趣がある北海道最高所の温泉ですが、アクセスは人気観光地の白金青い池からクルマで約20分(16km)。白金エリアの観光と合わせて、ぜひ立ち寄っておきたいスポットです。

基本は旅館ですが、日帰り入浴も可能(大人1000円、小学生500円)なので、クルマ旅の途中で温泉を楽しむことも可能です。自慢の天然温泉は、山の頂上付近から引かれた源泉掛け流し。泉質は、酸性の透明な硫酸塩温泉(酸性りょくばん泉)と、鉄分を多く含んだ茶褐色の硫酸塩温泉(石膏せっこう泉)。2つの内風呂(大岩の湯・小岩の湯)で、2種類の源泉かけ流し天然温泉を堪能することができます。

浴室に完備された露天風呂は、まさに“雲上温泉”。雄大な山々や雲海、満天の星空、雪景色など、季節や時間によって移り変わる絶景を眺めながら温泉を楽しめるのが、最大の魅力です。浴室にはシャンプー・リンス・ボディソープのほか、ドライヤー・綿棒・ティッシュも備えられ、施設内のレストラン(営業時間11:30~15:00)では、地元食材を使ったランチを味わうことも可能です。

十勝岳温泉は紅葉スポットとしても有名で、9月中旬~10月上旬になるとテラスから美しく彩られた山々を眺めることができるほか、露天風呂で天然温泉と紅葉を同時に楽しむこともできます。標高1280mの北海道最高所にある、十勝岳温泉「湯元 凌雲閣」。季節ごとに異なる風情を味わえる、何度でも訪れたい天空の温泉宿です。

 

(データ)

名称 十勝岳温泉 湯元 凌雲閣

住所 北海道空知郡上富良野町十勝岳温泉

TEL 0167-39-4111

営業時間 8:00~19:00(日帰り入浴)

定休日 不定休(日帰り入浴)

入浴料 大人1000円・小学生500円

駐車場 あり

https://www.ryounkaku.jp/

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/

【十勝岳望岳台】標高930mから十勝岳連峰と美瑛・富良野の大パノラマを一望できるビュースポット


北海道のほぼ中心に位置する美瑛エリアは、隣接する富良野エリアと肩を並べる人気観光地です。美瑛エリアに点在する観光スポットの中でも、とくに人気を集めているのが「白金青い池」ですが、そこから少し足を延ばした場所に絶景スポット「十勝岳望岳台」があります。アクセスは、JR美瑛駅からクルマで約30分、白金青い池からクルマで約10分。白金青い池とセットで、ドライブと絶景スポット巡りを楽しむのがオススメです。

新得町・美瑛町・上富良野町にまたがる標高2077mの十勝岳は、大雪山国立公園内にある十勝岳連峰の主峰で、日本百名山にも数えられています。十勝岳中腹の標高930m地点にある「十勝岳望岳台」は、勇壮な山々を一望できるビュースポット。晴れていれば、十勝岳や北海道最高峰の旭岳、美瑛岳、美瑛富士、上富良野岳などを間近に眺められ、美瑛市・旭川市・富良野市を眼下に望むことができます。

望岳台の看板があるビュースポットまでは、駐車場から歩いてすぐ。スニーカーなら問題なく歩けますが、地面がゴツゴツしているので小さな子供連れのファミリーは転ばないように注意しましょう。周辺には、1周1.1km(約45分)の遊歩道が設けられていて、春は新緑、夏は高山植物、秋は紅葉と、季節によって移り替わる素晴らしい景色を楽しむことができます。

とくに、秋の紅葉は素晴らしく、9月下旬~10月上旬になると、十勝岳連峰の裾野に広がるハイマツ、シラカバの美しい紅葉をひと目見ようと、多くの観光客が集まってきます。初冠雪の貴重なタイミングを狙えば、紅葉と雪が織りなす幻想的な風景を楽しむことも可能です。白金エリアを観光で訪れた際は、少し足を延ばして「十勝岳望岳台」から眺める絶景をぜひ堪能してみてください。

 

(データ)

名称 十勝岳望岳台

住所 北海道上川郡美瑛町白金

電話番号 0166-92-4378(美瑛町観光協会)

営業期間 4月下旬~11月上旬(冬期閉鎖)

駐車場 50台(無料)

https://www.biei-hokkaido.jp/ja/facility/mt-tokachi-obesevatory

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/

【猿払村道エサヌカ線】青空と地平線に向かってどこまでも続く全長16kmの直線道路


北海道には、日本離れした開放感を味わえる絶景のドライブルートが数多く存在しています。なかでも、北海道ならではのスケール感を存分に味わえるのが、どこまでもまっすぐに続く直線道路。アメリカ大陸のようなビッグスケールの直線道路を、「ぜひ一度キャンピングカーで走ってみたい」と思っているオーナーも多いのではないでしょうか。

 

北海道の各地に点在する直線道路の中でもとくにオススメなのが、北海道を訪れるライダーの聖地として知られている宗谷郡の「猿払村道エサヌカ線」です。その人気の秘密は、圧倒的な開放感とスケール感! 全長16kmの道路の途中に2か所のクランクがあるほかは、はるかかなたの地平線に向かってどこまでもまっすぐな道が続いています。

周囲には信号や電柱、建物、看板などの人工物が一切なく、あるのは頭上に広がる青空と壮大な牧草地を貫く一本道だけ。広大な面積を持つ北海道とはいえ、ここまでスケールの大きな直線道路は珍しいので、ライダーの聖地として人気を集めているのも納得できます。どこまでも続く直線道路を地平線に向かって走っていると、思わずここが日本であることを忘れてしまうほどです。

「猿払村道エサヌカ線」は、宗谷岬から約50km南側のオホーツク海沿いにあるので、宗谷岬に向かって北上する途中や宗谷岬から南下する途中で立ち寄るのがおすすめです。注意点は、見通しのいい直線道路だからといってスピードを出し過ぎないこと。クルマを停めて景色を眺めたり写真を撮影したりする際は、周囲に迷惑をかけたり危険を及ぼしたりすることがないように十分気をつけましょう。エサヌカ線のある猿払村はホタテの水揚げ量日本一としても有名な村なので、ドライブに合わせてホタテ丼やホタテカレー、ホタテラーメンなどのご当地グルメもぜひ味わってみてください。

 

(データ)

名称 猿払村道エサヌカ線

住所 北海道宗谷郡猿払村浅茅野台地

期間 冬期間通行止め

問合先   さるふつ村観光協会 TEL:01635-2-2211

https://sarufutsu.jp/sightseeing/%E3%82%A8%E3%82%B5%E3%83%8C%E3%82%AB%E7%B7%9A/

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/

北海道最高峰の大雪山旭岳で 極上の雲上散歩を楽しむ


大雪山は、北海道の中心部にある標高2000m級の山々の総称です。雄大な大雪山系の主峰は、標高2291mの旭岳。その雄々しい姿を間近に望みたいなら、旭岳観光のメインスポット「大雪山旭岳ロープウェイ」がおすすめです。

定員101人のロープウェイに乗り込み、標高1100mの山麓駅から旭岳の5合目にあたる標高1600mの姿見駅まで約10分。姿見駅からは1周 約 1時間(1.7km)の散策コースが整備されていて、旭岳や姿見の池を間近に眺めながら極上の雲上散歩を楽しむことができます。散策路周辺のなだらかな斜面には、本州では3000m級の山でしか見られないような高山植物が咲き誇り、運がよければエゾシマリスなどの野生動物に出会えることもあります。

春はミズバショウやエゾノリュウキンカ、夏はキバナシャクナゲやチングルマ、秋はナナカマドやダケカンバの紅葉、冬はダイヤモンドダストやサンピラー、霧氷と、季節によって移り変わる風景も「旭岳ロープウェイ」の大きな魅力。とくに、赤・黄・緑のコントラストが一面に広がる秋の紅葉は、一度は目にしてみたい大自然の芸術品です。

アウトドア経験が豊富で体力に自信がある方は、姿見駅から旭岳山頂まで約2時間の登山にチャレンジしてみるのもおすすめです。岩場などの危険個所がないので、登山靴やレインウエアなどの装備を整えて天候と体調に気をつけながら登れば、ファミリーで標高2291mの山頂を目指すこともできます。片道約2時間の登山を完遂したご褒美は、眼前に十勝岳連峰、芦別岳、暑寒別岳が広がる360度の大パノラマ。山頂から見た景色は、単なる観光とはひと味違う貴重な体験として深く心に刻まれることでしょう。

「旭岳ロープウェイ」までは、人気観光地・美瑛からクルマで約40分(38km)。北海道ならではの雄大な景色を肌で感じたい人は、ぜひロープウェイに乗ってカムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)の雲上散歩を楽しんでみてください。

 

(データ)

名称 大雪山旭岳ロープウェイ

住所 北海道上川郡東川町旭岳温泉

電話 0166-68-9111

営業時間 9:00~17:00(季節により変動)

定休日 なし(悪天候・整備点検による運休あり)

料金 中学生以上2400~3200円(季節により変動)・小人1600円

駐車場 150台(普通車500円、中型車以上2000円)

https://asahidake.hokkaido.jp/ja/

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/