【第123回】キャンピングカーショーに出かけ、見所を発掘しよう



さる7月21・22日に、東京ビックサイトにおいて東京キャンピングカーショー2018が開催され、とてつもない猛暑の中押し寄せたのは一般入場者だけではなく、多種多様のメディアも同様だった。こんな所にも、昨今のキャンピングカーや車中泊の人気が現れているようだ。

このショーは毎年2月に幕張メッセで行なわれるものに次いで規模の大きなもので、新型の発表も多く様々なモデルに目移りしてしまうほど。今回などは、自動車メーカーがキャンピングカービルダーとベースモデルの開発当時からキャンプ仕様を登場させてきたのくらい。会場の雰囲気はこちら。

もちろん、購入を検討している人にはニューモデルがとにかく見たいのは当然だが、人気モデルともなると車内に入ることすらままならないものすらある。そんなときはちょっと目線を変え、パーツブースやメーカー・ビルダーがコソッと見せているものなどに注目してみると、キャンピングカーショーの楽しさが倍増する。



たとえば、ホワイトハウスというビルダーはキャンピングカーの展示とは別にパーツブースにもスペースを用意しハイエースを展示。そこに付いていたのは、REMISというブラインドメーカーと共同開発したフロントシェード。これは200系ハイエースの標準・ワイドボディ両方に対応したものなので、特にホワイトハウスのキャンピングカーでなくても装着できるパーツ。

というより、キャンピングカーに限らず取り付けられるので、買い物や観光に行った時にもサッとスマートに遮光とプライバシー確保ができるアイテムとして、あらゆるハイエースユーザーに共感を呼びそう。発売はなんとか’18年内を目指しているらしい。


車中泊は相変わらずの人気、しかも軽ベースはなおさらだがついに登場したのがリチウムイオン電池を搭載したモデル。制作したのはカーショップスリーセブン。電池の容量は1000Wh。これがどれくらいスゴいかと言えば、通常キャピングカーに搭載されるサブバッテリーが100Ahだとして実際に使える量が60%程度だとすると、60AhX12Vで720Whが最大だと考えられる。それより大きな容量もきっちり使える装備が、インバーターや充電器といった周辺設備も含め写真のサイズのようにひとまとめに収まっているのだ。もちろん重量的にも相当軽量。キャンピングカーユーザーなら気になる装備だろう。

パーツ紹介のブースではないが、トーザイアテオではトレーラーの前方トランクを開けそっと何気なく置いていたのが、広島は呉にある中国工業製FRPのLPGボンベ。このボンベは充てんに専用のアタッチメントを必要とするため、トーザイアテオの方で近隣の充てん所と契約し対応してもらい利用を可能としたのだ。

持ってみると分かるのだが、ものすごく軽い。あとスペック的なことになるが、既存の鉄タンクやアルミのものに比べ、あらゆる状況下で安全性が高い。それより何より、透けて液面が目視できるので使っている時に充てん時期が非常に分かりやすいのがいい。

こちらも、もうちょっとアピールすればいいのにと思えるポソっと置いてあったもの。特に商品名があるわけでもない最新のもののようだが、ジェットイノウエというところが製造する、長さ220センチのトラックの就寝スペースで使う専用マット。

ここまでなら普通なのだが、まずその長さがハイエースの荷台寸法にピッタリ。さらにマットの構造が最近はやりのエアーなんとかとよく呼ばれている樹脂を立体的に組み合わせたスプリングで支えているもの。スポーツ選手がよく宣伝している、あの系統。それに負荷の掛かり具合・部位によって高反発と中反発のスポンジを組み合わせているうえ、カバーは洗えてしまうという便利さ。キャンピングカーのマットに使いたいくらい。

というわけで、キャンピングカーショーには車以外にも相当面白いものが見られるものがある事が分かっていただけるだろうか。とは言えそれに気づくには、それなりに目が肥えてなければ難しいだろう。普段から、キャンピングカーの営業さんやキャンプ仲間からの情報収集はやっぱり大事なのかもしれないね、という話である。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com