【トラピスト修道院】四季折々で移り変わる並木道の美しい風景と、濃厚な特製ソフトクリームを堪能


北海道のキャンピングカー旅では、津軽海峡フェリーや青函フェリーの青森~函館航路を利用する人も多いのではないでしょうか。北海道旅の起点となる函館エリアは、観光スポットやグルメスポットがコンパクトなエリアに集中しているので、観光をメインに楽しみたい人にはピッタリです。今回紹介するのは、函館市の中心部から国道228号線を40分ほど走った場所にある北斗市の「トラピスト修道院」。函館観光と併せて、ぜひ一度は訪問してみて欲しい穴場スポットです。

「トラピスト修道院」は、厳律シトー修道会(トラピスト)に属する日本最初の男子修道院。1896年(明治29年)に、フランス、オランダ、イタリア、カナダから来日した9人の修道士たちによって創設された施設です。敷地に入ると、スギとポプラの並木道が修道院に向かって真っすぐに続いています。春は満開の桜、夏は済み切った青空と鮮やかな緑の木々、秋は美しい紅葉、冬は真っ白な雪景色。荘厳な空気の中で、四季折々の美しい風景が訪れた人の心を和ませてくれます。観光は、基本的に外からの見学のみ。修道院内部の見学も可能ですが、男子修道院のため入れるのは男性のみで、事前申し込みが必要となります。

「トラピスト修道院」のもうひとつの大きな魅力は、敷地内の工場で作られた酪農製品の直営売店です。修道院では農耕や牧畜が盛んに行われていて、ここで作られる発酵バターやクッキー、バター飴、ジャムは、北海道を代表するお土産品として人気を集めています。なかでもオススメなのが、トラピストバターを練りこんだソフトクリームにトラピストクッキーが添えられた特製ソフトクリーム(冬期間は販売休止)。ここでしか味わえない濃厚なソフトクリームを求めて、遠方から足を運ぶファンも多いそうです。函館を訪れた際は、ぜひトラピスト修道院まで足を延ばして、美しい並木道と絶品のソフトクリームを堪能してみてください。

 

(データ)

名称 トラピスト修道院

住所 北海道北斗市三ツ石392

電話 0138-75-2108

営業時間(売店) 9:00~17:00(4/1~10/15)、8:30~16:30(10/16~3/31)

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/

駅名に「幸福」の2文字を冠した 幸せを運ぶ開運スポット


北海道帯広市は、道東エリアで最大の人口を擁する十勝地方の中心都市。そんな帯広市の中心部から南に向かってクルマで30分ほど走った場所に、観光スポットとして有名な「幸福駅(こうふくえき)」があります。

「幸福駅」は、北海道帯広市幸福町の旧国鉄・広尾線で1956年から実際に使われていた駅。1987年に広尾線が廃線になった後、駅名の縁起の良さから観光地として再整備され、全国から多くの人が訪れる十勝エリアの人気スポットになっています。

 

鉄道公園として整備された敷地内には、廃線まで活躍した2両のディーゼル車、プラットホーム、駅舎が保存されています。なかでも、「幸福駅」のシンボル的存在になっているのが、昔懐かしい木造の駅舎。鉄道駅時代は待合室として利用されていましたが、現在ではこの地を訪れた観光客が、売店で購入した大きな切符に願い事を書いて駅舎の壁に貼り付けるのが恒例となっています。鮮やかなピンク色の切符で埋め尽くされた木造駅舎は、SNS映えするフォトスポットとして若者からも人気です。

駅舎の近くにあるプラットホームも、鉄道駅時代の面影を残す施設のひとつ。線路上には、旧国鉄・広尾線で実際に使用されていたディーゼル車2両と除雪車1両が当時の姿のまま展示されていて、車両内を自由に見学することができます。単線のプラットホームにオレンジのディーゼル車が佇む風景、駅舎とプラットホームの間に設置された「幸福の鐘」、観光客用に設置した「幸福駅看板」など、敷地内にはどこを撮っても絵になるフォトジェニックなスポットが点在しています。

売店では、「愛国から幸福行き」の切符や、切符を使ったキーホルダーなど、ここでしか買えない縁起物のオリジナルグッズも手に入れることができます。帯広エリアを訪れた際は、ぜひ幸せを運ぶ観光スポット「幸福駅」まで足を伸ばしてみてください。

 

(データ)

名称 幸福駅

住所 北海道帯広市幸福町東1線

電話 0155-22-8600(帯広観光コンベンション協会)

営業時間 24時間(売店は夏:9時~17時30分、冬:9時30分~15時)

定休日 なし

入場料 無料

駐車場 36台(無料)

https://obikan.jp/post_spot/1491/

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/

【襟裳岬】沖合2kmまで岩礁地帯が続く 最果ての絶景スポット


北海道に来たらぜひ一度は訪れたい景勝地のひとつが、森進一の人気曲(1974年)で一躍有名になった北海道幌泉郡えりも町の「襟裳岬」です。太平洋に向かって大きく南側へ突き出した襟裳岬は、道内でも1、2を競う風光明媚な岬として世界中の観光客から人気を集めています。

岬までのアクセスは、札幌市街から約230km(クルマで約4時間)。キャンピングカーの北海道旅行で使われることの多い苫小牧フェリーターミナルからは、約180km(クルマで約3時間10分)の道のりになります。最果ての岬のため長距離移動を伴いますが、岬に向かう道中で雄大な太平洋を眺めながらゆっくりドライブするのも、襟裳岬観光の大きな楽しみのひとつと言えるでしょう。

襟裳岬は北海道の背骨と呼ばれる日高山脈の最南端で、徐々に標高を下げながら太平洋の沖合2kmまで岩礁地帯が続いています。展望台から眼前に広がる風景は、「これぞ北海道!」と思わず叫びたくなるほどの圧倒的なスケール感! 沖合の岩礁にはゼニガタアザラシが300~400頭生息していて、運が良ければ岩場で日光浴をするゼニガタアザラシの姿を確認することができます。本州ではなかなか見られない野生動物の生態を目の当たりにできるのも、豊かな自然に恵まれた北海道ならではです。

襟裳岬は、風速10m以上の風が吹く日が年間260日を超える、全国有数の強風地帯としても知られていて、時には風速30m以上の風が吹く日もあります。岬から徒歩5分の場所には、風速25mの風を体験できるコーナーや、岬の風景をのんびり眺められるガラス張りの屋内展望室などを完備した「風の館」(入場料:大人300円、小・中・高校生200円)があるので、襟裳岬を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみましょう。

 

(データ)

住所 北海道幌泉郡えりも町えりも岬

電話 01466-2-4626(えりも町役場 産業振興課 商工観光係)

駐車場 無料

http://www.town.erimo.lg.jp/kankou/

 

 

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/