通常は便利さにかまけソーラーLEDランタンを多用しているが、どっぷり腰を落ちつけたキャンプの時は加圧式灯油ランタンを持ち出す。と言っても、普通のランタン同様自分ではクルマ内常備品であり、1泊程度だと単に手間が面倒・・・なだけ。
ただ一度その面倒を「楽しいっ⁉」と思ってしまったが最後手放せないアイテムとなり、簡単な加圧式ホワイトガソリンは手放してしまったのは事実だ。脳裏には震災などのイメージがうごめき、手に入りにくいホワイトガソリンよりどこでも入手が容易な灯油スタイルに傾いてしまったのは内緒だ。
というわけでキャンプで使ったのだが、めっぽう寒い気化が難しい時期、点灯時調節など酔っ払って忘れそのまま点灯して就寝、案の定不完全燃焼でスス大量発生メンテナンス予備軍へとつつがなく進化。
この辺りの面倒くささがホワイトガソリンタイプと違う。ちゃんといい子いい子と面倒を見てあげながら使用しないといけないのである。が、ここから先のメンテナンスそのものも加圧式灯油ランタンの醍醐味。
まずは素手で分解できるものはすべて外す。スス汚れは中性洗剤などで洗っても大丈夫なほど、ある意味大雑把というかいい加減な作りで精巧さはそれほどない。ガラスのホヤはともかくとして、ほかは洗わないまでも、ワイヤーブラシを使えばそれだけで十分綺麗になる。
またこの際、ジェネレーターチューブやポンプ、着火用バーナーの取り付けネジが緩んでいないか、ポンプの内部の革のカップのオイル切れを起こしていないかなども点検。
最も厄介なのは、ジェネレーターてっぺんにあるクリーニングニードル。めちゃくちゃ繊細で華奢、ここを無闇に触ると大抵曲がってしまい再生不能の事態に陥るので、作業するときには細心の注意をもって汚れを取り払おう。
いずれにしても、特段何かがあるわけではない、単に掃除だ。ただ簡単な分解をするだけで、確実にマントルは破れるのでスペアは確実に必要。さらに折れたり曲がりやすいクリーニングニードルのスペアもあるといい。ジェネーレーター類の取り付け時気密性を保持する鉛パッキンも有ると助かることが多いだろう。
そのほかにも、使っているとわかる交換パーツの必要性がある数々・・・、この面倒臭さがたまらず、磨いてピカピカにしてやろうって気になる歪な愛情なのである。