バンテック キャンピングトレーラー A-Liner(エーライナー)

【第11回】早い時期からトレーラーも手掛けた


バンテックといえばバンコン、キャブコンメーカーとして知られているが、以前はトレーラーの販売もしていた。それも1992年頃から北米製の折りたたみトレーラーを輸入販売している。世界的に見ると自走式とトレーラーの両方を取り扱っているのが一流メーカーの証でもあり、それに倣ったのかもしれない。

一番最初に輸入したのはA-Liner(エーライナー)というハードシェルの折りたたみタイプ。走行時の後方視界がよく軽量で、面白いトレーラーだから輸入してみようというバンテックの読みは当たり、予想以上に販売台数が伸びた。その後、さらに小さくてコンパクトなA-Lite(エーライト)というモデルも併売している。

バンテック キャンピングトレーラー A-Liner(エーライナー)

フックを外すとふっと立ち上がる屋根、サイドウェールをパタンパタンと立ち上げてセット完了するまで1分足らず。目の前に広がる2ダイネットにキッチンのある室内は、キャンプするのに十分過ぎる空間だ。

輸入された当時、セルフローダーに積載して公園へ出かけ雑誌用の撮影をした。確か一緒に自走式のキャンピングカーも撮影したはずだがA-Linerのギミックの印象が強すぎて何を運転していったか思い出せない。

その後、輸入されたA-Liteを見たとき、当時乗っていたオースチンminiというクルマにヒッチを付けていたので、真剣に購入を考えた。トイレの装備がなかったので踏みとどまったが……。

今でも同様のモデルが他社で輸入されているが、こういったコンセプトのトレーラーならリーズナブルな価格だし、運転やメンテナンス、維持も楽なので、もっと車中泊主体の人などに受けてもいいと思うが、日本の法規と高速道路の通行料金などが邪魔になって流行らないのだと想像する。残念だ。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com