【第198回】保冷バッグは使えるのか?


年末に大掃除というわけではないのだが片付けをしていたら、まったくその存在を忘れていた保冷バックが出てきた。DC12Vシガライターソケットに差し込むプラグがあらかじめ付いていて、ペルチェ素子による冷却機能があるもの。さらにACDCアダプターも入っていたので、家庭用電源で動かすこともできるので便利である。

ただ、いつどこでどうやって手に入れたかも忘れてしまったが、購入時はきっと生鮮などを買って持って帰るにはいいなと思って手に入れたのだろう。こういったペルチェ系の保冷バックが登場が激しかったのが10年ほど前だったような気がするので、多分そのあたりだろう。

ペルチェ素子だと直流電気の流れる方向を変えると逆反応になるはずなので保温庫にもなりそうだが、そういった機能は見当たらなかった。

容量的には、お買い物レベル、と言うよりそれほど入らないと思う。普段キャンプなどで買い物をするときは普通に直方体のソフトタイプクーラーバッグを使っている。最近はマイバッグのスーパーも多いのでその方がいろいろ簡単なのだが、そちらの方が確実にたっぷり入るはず。

ただ見付けたのが年末だったこともあり、里帰りの時に使えないかと考えた。いつもだと乗用車にエレクトロラックス製の3ウェイ冷蔵庫を置きっぱなしにして使っていたので保冷などの必要性を感じていなかったのだが、今回は搭乗人数が多いのと荷物が多いという条件でかさばる冷蔵庫を降ろしたかったので、再利用できないか使ってみようということに。

容量の少なさは、そのパッケージ形状にある。口を広げた状態ではソコソコのクーラーバッグなのだが、上を閉じる形状なのでその分容量が減ってしまうのだ。

その代わりと言っては何だが、未使用時の折りたたみのことはよく考えられていて、きっちり締め付けてコンパクトになるのは良くできているなと感じるのだ。

そして気になる冷蔵機能というか性能であるが、はっきり冷蔵はできないと本体に記されている。これはペルチェ素子全般の特性によるものと想像でき、熱交換ができるのは最大15度Cほどの温度差を作れるというものだったという記憶がある。曖昧で申し訳ない。

どういうことかと言えば、製品評価でよく使われる摂氏20度C環境下で、最大15度C温度が下げられるということである。この理屈でいけば外気温が10度Cなら庫内は冷凍になるはずだがそういった性能はなく、外気温30度Cの時に庫内15度Cになるかと言えばおそらく20度Cを切ることはできないだろう。

ただ移動中の車中はエアコンで安定した温度なので、それほど庫内温度がひどい状態にはならないだろうと想像できる。実際帰京する時、実家周辺で手に入れた生の馬肉とそのほか極上ホルモン類をあらかじめ冷蔵庫でしっかり冷やしておいてから詰め、12時間移動の間保冷機能を使っておいたのだが、たいして温度が上がっているようなことはなく問題なかった。

さてこうなると俄然意欲が湧いてきた。もうちょっと上手い利用方法がないか、次回探ってみようかと考えてみるのだ。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com