前回は号外でシーダの概要を伝えた。今回はちょっと気になった部分をピックアップしてみた。そちらの写真も合わせて見てもらえると嬉しい。
ちょっとドタバタした映像だが、雰囲気が伝わればとムービーを作ってみた。
アトムからシーダへの進化で、最も顕著な部分がエントランスドアだ。 バンテックセールス初採用のヨーロッパ製ドアを開け閉めしてみると分かるのだが、これまでのガシャンという音ではなくパムッという静かさがなんともいい感じ。このドアを取り付けるには、ベースの部分にかなり強度を持たせる必要があるので、柔構造のキャンピングシェルではかなり苦労しているはずだ。あわせて注目したいのが高級モデルに採用されることの多いS7シリーズのフラットタイプウインドウが使われていること。この2つのパーツがグッと現代的な外観をもたらしていて、ベース車両のルックスとのバランスがいい。
エントランスを開けると、そこにはかなり幅の薄いステップ。このあたりも、ボディ外寸に対し、可能な限り室内有効面積を高めようとした苦労の跡が垣間見れる。確かにシャシーの関係でこれ以上ステップスペースが確保できないのかもしれないが、乗り降りを楽にするための苦肉の策といったところ。
マルチルームにはすでにシャワーパンが埋め込まれ、その上にポータブルトイレが置かれ板で区分けられている。どうやって使うのかちょっと悩むところだが、やっぱりあって嬉しいトイレだけに歓迎すべき装備だろう。このエリア背面には、小さいながらもクローゼットが用意されているので、モーターホーム的な使用方法も可能。
ちょっと面白かったのが、マルチルームとサードシートの間の壁面にミラーが埋め込まれていたこと。リヤベッドに寝っ転がってみると、これのおかげで開放感が高まり、窮屈な感じがしないのがよく分かる。また、立つ位置によって姿見として使えるのも、身だしなみを気にする人には嬉しいに違いない。
パッと見には純正かと思われる右ミラー、これはアーム部分がオリジナルである。設計者に言わせると、かなり苦労したらしい。それはそうだろう、大事なパーツであることは間違いないのだから。
まだとにかく登場したという状態なので細かい改善点はおいおい出てきそうだが、総じて作りが良く上級グレードの雰囲気を持っている車両であることは十分理解できる。子供が大きくなって、夫婦だけでキャンピングカーを利用する世代層が増えてきていることもあり、コンパクトで運転しやすいシーダのようなモデルが、人気を爆発させる要因はおおいに秘めているはずだ。