羅臼の海岸沿いにたたずむ 日本最北東端の無料露天風呂「相泊温泉」


北海道は、温泉天国です。道内のどこを走っても低料金で入浴できる日帰り温泉施設があり、その土地によって様々な泉質や風情を楽しむことができます。そうした有料温泉施設のほかに、大自然を感じながら湯船に浸かれる無料の温泉露天風呂が点在しているのも、北海道ならではの魅力です。今回は、数ある無料露天風呂の中でもとくにお勧めのスポットを紹介しましょう。

知床半島の東南側に位置する羅臼町の「相泊(あいどまり)温泉」は、地元の漁師に長年愛されてきた天然温泉の露天風呂。羅臼市街から知床半島を海岸に沿って北上すると、道道87号線の最終地点に突き当たります。道路の先には昆布漁師の番屋と断崖しかない、まさに「最果て」のエリア。そんな相泊地区に、日本最北東端の秘湯「相泊温泉」があります。

もともとは、地元漁師が昆布漁で冷えた体を温めるために使用されてきましたが、地元の方の管理によって6月~9月中旬はシートで小屋掛けされ、観光客にも無料で開放されています。小屋が設置されている期間は男女別の更衣室が使用でき、湯船も男女に分かれているので、夫婦やファミリーでも安心して入浴できます。

「相泊温泉」の魅力は、何と言ってもそのロケーションです。湯船の目の前には雄大な海が広がり、晴れた日には水平線の向こうに北方領土・国後島を望むことができます。圧倒的な開放感とロケーションの素晴らしさは、北海道でも随一! 知床半島を訪れた際には、羅臼の最果てエリア・相泊で、静かな波の音をバックに野趣あふれる温泉露天風呂を体験してみてください。

ただし、自然のど真ん中にある温泉だけに、台風や高波で小屋が破壊されたり、湯船が埋まったりして、入浴できないことも……。また、駐車場でのテント設営やキャンピングカーの宿泊、野外での調理は禁止されています。もともと地元の漁師さんのために管理されている温泉ですので、利用者全員が気持ちよく入浴できるようにマナーを厳守しましょう。

 

(データ)

住所 北海道目梨郡羅臼町相泊

風呂 男女別

入浴可能期間 6月~9月中旬

駐車場 6台(無料)

料金 無料

問い合わせ 0153-87-2126(羅臼町役場産業創生課)

https://kanko.rausu-town.jp/spots/view/27

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/