【大雪高原山荘】約10kmの未舗装路を走破した者だけがたどり着ける、手つかずの原生林に囲まれた北海道の秘湯


雄大な大自然が北海道の魅力ですが、ほとんどの絶景スポットは観光地化が進んで常に人でごった返しています。そんな中でも人の手が入っていない豊かな自然と温泉を堪能できるのが、北海道旭川市の大雪山国立公園内にある「大雪高原山荘」です。

観光スポットとして人気の層雲峡から国道273号線を帯広方面に向かって南下すると、大雪湖を少し過ぎたあたりで右手に看板が見えてきます。そこを右折して未舗装の林道を約10km走ると、「大雪高原山荘」に突き当たります。標高1260mにポツンとたたずむ温泉宿は、延々と続くオフロードを走破した者だけがたどり着ける、まさに“秘湯”。山荘の電気は自家発電でまかなわれ、携帯電話も通じません。山荘まで続く林道はキャブコンの2WD車でも走れますが、未舗装路なので4WD車の方がより安心です。道が狭いので、くれぐれも運転には注意してください。

「大雪高原山荘」の営業期間は、1年でわずか123日。冬季は雪で道が閉ざされてしまうので、山荘の営業は6月中旬から10月中旬までの4カ月間のみになります。営業期間中は、宿泊のほかに日帰り入浴も可能となっています。入浴料は、大人900円、子供500円。バスタオルのレンタルやフェイスタオルの販売もしているので、手ぶらで訪れても大丈夫です。毎分150リットルの湧出量を誇る源泉かけ流し温泉は、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩などに効果がある単純酸性泉。内風呂のほかに露天風呂もあり、大自然を感じながら秘湯を楽しむことができます。

山荘がある大雪高原温泉は、北海道屈指の紅葉の名所としても知られています。毎年9月中旬から下旬にかけて山荘周辺でも見事な紅葉が楽しめますが、大小10の沼を散策する1周約4時間の「大雪高原温泉 沼めぐりコース」を歩くと、鮮やかな赤や黄色の紅葉が沼の水面に映る絶景を楽しめます。周辺はヒグマの生息地なので、入山前に必ず大雪高原温泉ヒグマ情報センターでレクチャーを受ける必要があります。自然を愛するアウトドア派のキャンピングカーユーザーは、ぜひ一度「大雪高原山荘」を訪れて、素晴らしい紅葉と秘湯を堪能してみてください。

 

(データ)

名称 大雪高原山荘

住所 北海道上川郡層雲峡高原温泉

TEL 01658-5-3818

営業期間 6月中旬〜10月中旬

営業時間 10:30~16:00(日帰り入浴)

入浴料 大人900円・子供500円(日帰り入浴)

駐車場 あり

http://www.daisetsu-kogen.com/

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/