【第125回】バンコンの酷暑を乗り切ろう


キャンピングカーを手に入れたら、いつでもどこでも寝てみたい。それがバンコンだとしてもそうだろう。

さてこの夏、酷暑と言われ世界的に北半球が暑く逃げ道はないのだが、それをキャンプ場やサービスエリア、道の駅で経験した人も多いだろう。近頃のキャブコンは、サブバッテリーで駆動できるルームエアコンを装備していることも多いが、それらが難しい1ボックスでは「もうこんな所じゃ寝られないっ」とガッカリした人もいるかも知れない。

そこでというわけではないのだが、この夏の暑さの中仕事で移動している時のミニバンでの筆者の方法をお伝えしてみよう。きっと、バンコンの人には役に立つ情報だと思われる。

そもそも私のミニバンには蚊帳を自作して装備しているので、キャンプサイトならドア類を開け気兼ねなく就寝できるのだが、移動中の駐車場などではそういった開けっぴろげなことはできない。そこで、ワンちゃんを連れて旅する人たちのアイデアを頂き、風を車内に引き込んでいる。

ペット用品では専用のグッズが存在するようだが、利用しているのはターンバックルという長さ調節できるボルトのような器具。どこのホームセンターでも簡単に手に入れることができるだろう。サイズは様々あるが、引っ掛けられる最大のものを用意するのが、強度的にも安心さが必要な重要な部分である。

何がいいかといえば、写真のように設置した状態でロックが掛けられるので、就寝時に開けられたり風であおられて開いたりといったことがないのである。

開放量は10センチ程度で、このくらいの開度であればかなり強い雨が降っていても、ほとんどの車種の場合降り込む事はないだろう。外から見ても、ちょっと半ドアが過ぎる程度で、中を覗かれてしまうほど開いているわけでもない。ただ、これだけで風が流れるわけではない。ここからがテクニック。

バンコンなら、大抵ルーフベンチレーターが付いているだろうから、それを少し開けておく。通常のルーフやミニバンなら、バックドアと反対の位置にあるフロントウインドウの上部を開けておく。この低めから吸い込んで、一番離れた高い所から抜けるということが大事。実際それがうまくいくと、車内でタバコを吸っていても煙が流れに乗って出ていくのである。

なぜそうなるか、暖かい空気は上昇する、その暖かい空気は中にいる人の体温で自動的に生成されるといった具合なのだ。人が入っていない時には、かなり流れが弱くなることからもその事実は確認できる。

というわけで、筆者の車中泊においては蚊取り線香を炊いているくらい。これも空気の流れができ温かい空気が出ていってしまうからだが、虫に刺されるよりは断然いい。冷房のような涼しさは得られないものの、ドア類を閉め窓のみを全開にしているよりははるかに涼しい。ただ、狭い空間での蚊取り線香を炊くという行為には、香りは選んだ方がいいかな、最近はいろいろなタイプがあるので。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com