【第275回】 植物油ストーブを自作、利用


  前回、テーブルで保温器代わりに炭を使おうという話を書いたが、今回はその発展系。 実は極めて個人的に友人宛のつもりでYouTubeチャンネルへ近況 動画をアップしているのだが、その中で5年以上前に上げ妙に再生回数を稼いでいるコンテンツがある。それは植物油を燃料にするコンロというかストーブで、震災以後燃料の重要性からアルコールに始まりウイスキー、焼酎と可燃装置を製作しその結末で出来上がったもの。もちろん、製作運用が身の回りに有るもので可能というのが自分の中での最大テーマだった。

 

  そんな動画が日本というより世界のアチコチから観られており、アクセスは2万を突破している。人気YouTuberではない、通常50アクセス程度の私のチャンネルではドエラい事である。そしてコレ、 結構フィールドで使えます、アルコール固形燃料ほどの火力はない が、1人前の炊飯は十分に行える火力です。

   作り方は、いろいろなサイズで試した結果ドリンク剤サイズのアルミ缶がいい。出先のコンビニでも手に入れやすいのはうこんの…とかまあイロイロ。災害時の燃料として大地震でも揺れて棚から落ちても割れないペットボトルのウイスキーや焼酎というのもそれなりで素敵だったが、サラダ油ならもっとどこでも手に入るのでお手軽というのが植物油を採用した理由。構造的には、熱で油を気化させ圧力も少し上がり、ベルヌーイの法則とベンチュリー効果でジェットエンジン内部にある様な燃焼室を形成、となるのだがそんな理屈はこの際どうでもいいだろう。
 

   材料は比較的どこでも手に入るものを選択

                                                                                                                  口の部分は切り落とす。燃焼用空気の吸気口をドリルで開ける。穴を開ける道具が本当に何も無ければ、釘でもなんでもいいと。                                                                                                                                                                                                                                           

   缶の上下を切り出し、圧入して合体すれば本体の完成。見た目が 大事と、塗装剥離と丁寧な吸気口になるような細工はした。

                                                                                               

  ウィックと言うか芯材はティッシュペーパー2枚重ねを1枚。それをバラしほぐしつつ1枚をふっくらと球にしもう1枚で包むようにして本体内部へ挿入。その際、空気の吸入口は塞がないようにする。

  植物オイル大さじ1、15cc程度注入しウィックにしっかり染み込ませ、あとは着火すれば1時間近く燃焼が続く。調理で実用的なのは、プレヒート終了後の5分後くらいから3〜40分だろうか。製作自体は、1〜2時間ほどで出来るだろう。 油燃焼に伴い相当臭うので、キャンピングカーや室内ではやめておいた方がいい。実際、相当以前に自宅内深夜実験していて、寝ていたカミさんが起きて来て呆れられ非常識とこっ酷く叱られた覚えが…。 とはいえ、オーニング下でマッタリしている時のホットプレート熱源代りにどうぞ。サラダオイルならメチャメチャ手に入りやすいし安価、ただし調理器具裏面には相当煤が付きます、悪しからず。 今回この記事を作成するにあたり、作り方が細かく理解できるよう新規制作した途中経過の動画にまとめてみたので、気になる方はチェックを。ただし、製作、検証、利用で24分と長時間に及ぶので 覚悟してねぇ。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【函館ラッキーピエロ】道民からも絶大な人気を誇る 函館の絶品ご当地バーガー!


北海道は、グルメ天国! 海鮮、ラーメン、ジンギスカン、スイーツなど、どこに行ってもその土地ならではの絶品グルメを味わえるのが、北海道旅の醍醐味です。数ある北海道グルメの中から今回紹介するのは、函館のご当地バーガーショップ「ラッキーピエロ」。函館エリアを訪れた際にはぜひ味わってほしい、北海道屈指の絶品ご当地グルメです。

「ラッキーピエロ」は、函館エリアに17店舗あります。金森赤レンガ倉庫のそばには「ベイエリア本店」と「マリーナ末広店」、五稜郭タワーのそばには「五稜郭公園前店」、函館フェリーターミナルのそばには「港北大前店」、函館から札幌方面に向かう途中にある大沼のそばには「森町赤井川店」と、フェリーふ頭や主要観光地の近くに店舗があるので、旅の途中に立ち寄りやすいのも魅力です。無料駐車場を完備した店舗も多く、観光地周辺にはコインパーキングも多いため、キャンピングカーでも気軽に訪問できます。

お勧めのメニューは、人気ナンバーワンの「チャイニーズチキンバーガー」。甘辛のたれを絡めた鶏のから揚げとレタス、マヨネーズをバンズで挟んだ「ラッキーピエロ」の代名詞的なメニューです。その美味しさとボリュームを一度味わったら、病みつきになること間違いナシ! ハンバーガーのほかにも、店舗によってカレーや焼きそば、オムライス、ミートスパゲティ、ピザなどのメニューもあり、どれも安くてボリューム満点です。

ここのハンバーガーを食べるという目的だけでも、函館を訪れる価値はあります。筆者も北海道を旅する際には、「ラッキーピエロでチャイニーズチキンバーガーを食べる」ために必ず函館を訪れますし、北海道のキャンピングカー仲間も、ラッキーピエロに行くのが目的で、年に数回は北見から片道約600km(!)の距離を走って函館を訪れています。

それほどまでに人の心を惹きつける「ラッキーピエロ」。北海道を訪問した際は、ぜひ函館に立ち寄って、ここでしか食べられない絶品ご当地バーガーを堪能してみてください。

 

(データ)

店舗 ラッキーピエロ マリーナ末広店(函館に17店舗あり)

住所 北海道函館市末広町14-17

営業時間 10:00~AM0:00(土のみ~AM1:00)

TEL 0138-27-5000

駐車場 近隣の有料コインパーキングを利用

http://luckypierrot.jp/

 

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/

【第274回】DIY心をくすぐる キャンピングカーパーツ その㉖


 キャンピングカーの車内は家に比べると居住空間が狭く、照明が顔に近いところにあるので、それだけ影響が大きいと言えます。というわけで、照明を変えるだけで車内の雰囲気を大きく変えることができます。白色系であれば、文字を読んだり仕事をしたりする場所に、電球色タイプであれば、ダイネットなどリラックスする場所に取り付けるといいでしょう。

 今回は天井部分に取り付けるのに適した照明を紹介します。スイッチ付きの照明ならば電源配線さえ通っていればすぐに設置することができます。

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♯211073

シーリングランプSaturn-2

価格:6,600円

●照明のベース部分を天井部分にビス留めした後にカバーを取り付けます。本体にスイッチが付いているので簡単に設置できます。

サイズ:直径150×厚さ35㎜

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♯211123

LAVAライトLED 12Vシルバー

価格:7,150円

●点灯スイッチは本体と一体化。色温度は夕暮れ時と同じ3000Kです。ベースプレートを天井などの平面にビス固定して取り付けます。

サイズ:440×60×30㎜

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♯211086

LED3段タッチダウンライト四角クローム

価格:4,400円

●点灯部分がプッシュスイッチになっていて、押すごとに3段階で明るさが変わります。四角いデザインでクロームメッキのようなデザインです。

サイズ:70×70㎜

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♯211087

LED3段タッチダウンライト四角クローム(電球色)

価格:4,400円

●♯211086と同様に3段階に明るさを調整できるダウンライトで、温かみのある電球色になっています。

サイズ:70×70㎜

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♯211099

LEDスリムライト丸 12/24V対応 シルバー

価格:7,700円

●LED球を内蔵した明るさ重視のライトでスイッチ付きです。DC12V、24Vに対応します。

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浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【YAMANONAKA カムイミンタラ】釧路の山の中にひっそりと佇む 自然に一番近いキャンプ場


北海道には日本離れしたワイルドなロケーションのキャンプ場が数多く存在していますが、その中でも手つかずの大自然を味わえる雰囲気抜群のフィールドが、釧路市音別町にある「YAMANONAKAカムイミンタラ」です。

このキャンプ場がある場所は、文字通り「山の中」。釧路市街からクルマで50分ほどの場所にある音別市街から、さらに音別川の上流方面に向かって20kmほど走ると、霧里地区の“最終人家”となる「YAMANONAKAカムイミンタラ」にたどり着きます。豊かな自然に囲まれたこのキャンプ場は、昭和42年に廃校になった霧里小学校の跡地を再利用した静かで素朴なフィールド。校庭は草地のオートキャンプサイト、昭和28年に建てられた赤い屋根の木造校舎は、管理棟とツーリストハウスとして利用されています。

このキャンプ場の最大の魅力は、どこか懐かしさを感じさせる廃校の雰囲気と、人の手が入っていない豊かな自然環境に尽きます。周囲を大自然に囲まれているため夏場は虫が多く、買い出しできるスーパーやガソリンスタンドまでは約20kmもあります。快適性を重視する人にはまったくお勧めできませんが、「北海道でも随一の豊かな自然を体感したい」「不便さの中でキャンプ本来の楽しみを味わいたい」というキャンプフリークには、ぜひ一度訪れてほしい唯一無二のフィールドです。

草地のオートサイトは、1区画にクルマが2~3台止められるほどの広さになっていて、サイズの大きなキャンピングカーでも問題ありません。野生動物が数多く生息する山の中のキャンプサイトにプライベート空間を確保して、校舎内でオーナーの奥様が奏でるピアノの優しい音色に耳をすませながら、ゆったりと流れる穏やかな時間を過ごしてください。

 

(データ)

住所 北海道釧路市音別町ムリ原野基線19

電話番号 01547-6-8456

開設期間 4月下旬~10月

営業時間 チェックイン8:00~、チェックアウト~翌18:00

料金(1泊) 入場料:1人500円、駐車料:普通車500円、キャンピングカー1000円

※ペット可(要事前予約)、ごみ持ち帰り

https://www.nap-camp.com/hokkaido/13145

 

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/

【第273回】カッコいい? ホットプレートを使おう


最近は何でもかんでも100均で手に入り、こんなことで世の中大丈夫なのかと心配にもなるが、便利なものはしょうがない、それはそれで使い倒すという性格。しかもコロナ禍で家飲みも増え大活躍しているのが、アルコール固形燃料を使って卓上調理できる道具たち。ただコレって燃料の都合で20分弱だし火力も強火みたいなもので、いま1つ活かしきれていないかなぁと感じていた。

そこで今回は手に入りやすい燃料を使い、長時間調理と保存に適した方法は無いかと実験してみた。用意したのは、これまた100均の木炭とジェル状アルコール着火材、そこらに有った豆炭である。

通常運転としては当然アルコール固形燃料で、プリンの型カップで消火出来る様にし使用していた。このセットだと火力はあるが屋外では風の影響を受けすぎ、キャンプではどうにも使いようが無いなぁと、完全に覆える風防を用意すればいいのだが、それじゃ見た目が・・・。

さて、まずは着火が簡単で火持ちもいい豆炭。着火時の臭ささえ除けば扱いは極めて簡単なのだが、火の位置から鍋や鉄板までの距離があるためかさすがに火力がイマイチ。 五徳はこれまた100均の鋳物製でメチャクチャ熱くなるので、テーブルに熱が伝わらない様今回はタイル貼りの鍋置きの上でやった。珪藻土コースターなどを敷いても良いのではないだろうか。下部の断熱は本気で大事。

次に試したのは木炭1片、着火はジェルの着火材。なんだかいい感じかもと思ったが、直接ジェルを塗りたくった状態ではなかなか炭自体が温まらず、着火剤が消えても炭本体にはほとんど火が回らない。

そこで今度はアルコール固形燃料を五徳の火床に置き、その上で炭に火を移してみることに。

この方法だと炭のかなりの部分に炎が起こり、かなり実用的になってきたので、ニンニクの油煮など作ってみた。この場合火力が弱い方がじわっと作業できて都合がいいのだが、結局この炭の塊はその後崩すことになった。

というわけで、結局着火剤はアルコール固形燃料で行ない、炭はある程度の大きさに割って着火して利用するのが一番良さそう。炭1片で1時間は楽勝、次々と温めやら調理ができる。空焚きでも鋳物鉄板なら御構い無し。この放置プレイが今回の醍醐味で肝かも。

もっと長時間に渡ってホットプレート化するなら、細かくした炭を適宜足せばいい。最初から最後まで仰ぐ必要もなければほとんど煙なども発生しない。火力調節に火吹き棒は合った方がいいかも。というわけで、味気ないカセットコンロの見た目とは違うご機嫌なホットプレートの完成である。屋外のキャンプでも十分活用できるテーブルコンロだよ。実は…、小型焚き火台やウッドストーブだと火が強すぎて、どうにもテーブル向きでは無いなぁと感じて試した方法だった。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com