【第143回】まだまだ続く寒さを楽しく暖房で乗り切る!


キャンピングカーの場合、たいていはFF暖房を設置しているだろう。そのため、車内においては寒さ知らずどころか、短パンTシャツで冷たいビールをグビッ!? が普通かもしれない。しかしいざ外となるとそういうわけにもいかない。

もちろん、タープの下をオプションのスクリーンや何かで囲い、寒さをしのぐという方法も当たり前に行なっているだろうが、やはり真冬はそれだけでは保温できずやはり寒い。そこで重要になってくるのが、ストーブ。

これまで個人的には、コールマン製の大昔のテント内で使用するためのキャタリティックヒーターをトレーラー内で愛用。今の基準ではもちろん室内使用は不可のもの。さらにサイドオーニングやタープ下では、調理のできるトヨトミ製ストーブや通常のカセットタンク給油式のものを使用していた。それはそれで、暖をとるという点で十分機能していたように思う。

世の中は便利なもので、ネットをうろうろしてポチッとクリックすると、海外から商品が届く時代。というわけで、唯一今まで不満だった“大きさ”という問題をクリアしそうな小型タイプを発見し、迷わず購入。無事海外から届くかどうかワクワクしながら待ってみた。

到着したものを開封してみると、製造国は分からない。商品のパーツはあちこち曲がったりひしゃげたり、バリも酷かったりするがそれらを修正して再組み付け。さらにトレーラーのL P Gボンベのホルダーに置いてみると、実にサイズ的にピッタリだった。

もちろん電気などは使用しておらず、着火はマッチかライターで直接、極めてアナログな機構ながら、国産のように耐震自動消化装置など付いていないので、いざとなれば点火状態で移動もできてしまう。もちろん日本の基準でいけば、室内使用不可である。

実際の燃焼はなんら問題なく綺麗に行なわれ、1給油で夜更かしの夜も無給油で大丈夫なのを確認。股火鉢状態に利用すれば屋外であってもめちゃくちゃ暖かい。しかもお値段がとってもリーズナブルで大満足。

こうなってくると、ちょっと高価だけど武井バーナーとかペトロマックスとかのストーブが手に入れたくなるというものだが、私の場合お財布がその辺りの融通を利かせてくれない。カッコ良いんだけどなぁ、みなさまはいかがでしょうか。結構小さめの石油ストーブって、いろいろなものが発売されていて案外屋外で楽しめますよ。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第142回】キャンピングカー用の2種類のラダーを使い分ける


キャンピングカーのなかには背の高い車が多くあります。キャブコンでは全高が3mを越える車も珍しくありません。バンコンのハイエースでも標準ルーフで2mを越え、キャンピングトレーラーも2.5m前後の全高があります。

 というわけでルーフ上の洗車や、ベンチレーターの掃除、テレビアンテナなどのメンテナンスなどで車の高い位置を確認しなければならないときがあり、そんなときにはハシゴが必要です。

キャンピングカーパーツ ♯024052 フィアマ ラダーDELUXE8

キャリア・ラダー
♯024052 フィアマ ラダーDELUXE8
価格:41,796円

 キャブコンではリヤにハシゴを装備している車があります。ルーフに上がってメンテナンスをするために必要なものです。折りたたみ式でハシゴ長が2.5m近くあり、背の高いキャブコンでも対応します。

 ルーフ上に乗って作業するほかに、たとえば、バンクベッド部分に装備しているウインドウの修理、サイドオーニングの掃除などボディ側面の高い位置のメンテナンスをするためには、いわゆる「ハシゴ」が必要になります。

 3m以上の長さのある一般的なハシゴは、折りたたみ機構がなくてかさばります。脚立も同様に場所を取るので、車の中に収納はできませんし、家庭でも置き場所に困るでしょう。

キャンピングカーパーツ ♯44013 REIMO 伸縮式ラダー

キャリア・ラダー
♯44013 REIMO 伸縮式ラダー
価格:17,280円

 REIMOの伸縮式ラダーはそんな悩みを解決してくれるハシゴです。全11段の伸び縮み機構で、引き出すと1段ごとにロックがかかり細かく長さを調節できる仕組みになっています。最長で3.2mまで伸ばすことができるため、たいていのキャンピングカーのルーフにまで届く長さがあります。

 たたむと94.5㎝とコンパクトなので、大型キャブコンの外部収納庫などに収納できるサイズになります。支柱は太く乗り降りの際も安定しています。旅先での万が一のトラブルなどに備えて車に積んでおいてもいいかもしれません。

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第141回】クックウェアをスタッキングして高効率化Part3


スタッキングねたも佳境、今回はちょっと自慢というか今一番個人的に楽しんでいるパッケージを紹介。見ての通り、小さめのクーラーボックスのようなトートバックに、ϕ20cmのスキレットのフタ付きのセット。これらを、車中泊、キャンピングカーにかかわらず持ち歩いている。

主な機材はフランスのトランギア(あっちの人たちの発音だとトランジア?)というメーカーのストームクッカーというパッケージで、ヤカンまで内包していてそれだけで十分機能性とスタッキング性に優れたもの。東日本大震災の後、このパッケージを見たご近所の友人たちが、その機能と有効性に即座に気づき、こぞって購入していた代物。その中に、調理道具や箸、スプーン、ナイフなどを内包できるよう探し出してきたり加工したりしてスタッキングしている。

コンロの熱源は基本がアルコールストーブ。フタに見える消化用キャップにより弱火にも設定できるところが優れているところで、それをやりやすくするために簡単な取っ手を取り付けた。もちろんその燃料となるアルコールも、小分けにしてヤカンの中にライターと同時収納し、いつでも使えるようにしている。

標準ではフタがないので、オプションとして取り扱われているプラスチック製のフタも内包させ、それはまな板や水切りにも使える。さらに米を炊きたいという日本的な事情から、直径の合いそうな重めのガラスフタを用意し、取っ手を小型のものに付け替えフタの口に当たる部分を地道に絞って鍋の口に入るように細工した。

基本的にここまで用意できてあればほとんどの調理に対応でき、夜長のおつまみも作りたい放題。風防とごとく類がセットになっているため、屋外使用でも風の影響をほとんど受けないうえ、熱効率が抜群にいい構造でお湯を沸かすのも素早く重宝している。アルコールを燃料としているため、寒冷地でも威力を発揮するのが嬉しい。

ところが欲求というのは膨らむもので、製造メーカーの本国ではどうやらオプションとしてあるようなのだが日本には入ってこないアタッチメントを購入。これはもちろんサードパーティー製で、安全等の保証はあまり期待できないネット通販もの。

しかしそれは基本はOD缶のガスボンベを接続し、さらにCB缶へのアタッチメントも付属しているという代物。レギュレーターが無いダイレクトなところが、心配と言えば心配。

コンロ下部のバーナー取り付け部に、もとからアルコールストーブを取り付ける穴を利用し板状のバネで挟み込んでしっかり固定できるので、使用中の安定感は抜群。ガス供給ホースも、きちんと離れたところに取り回せるので安心だが、着火装置がないので柄の長いライターが実際には必要になる。

これまでのアルコールストーブを使っても、弱火から中火で30分以上の加熱が余裕でできたのだが、ガスカートリッジのガスボンベを利用することで、より簡単に熱源を長時間利用できるようになった。なので、付属の樹脂コーティングのフライパンではなく空焚きにも圧倒的な耐久力のスキレットを載せっ放し、火を消すこともなく延々と焼き物が楽しめるようになり、呑んべいにとっては幸せの極みである。

さらにこの状態だと、屋外でカセットガスコンロなどを使うよりもはるかに横風に強いというおまけ付きだし、液体や固形のアルコールも燃料に利用できるので、行った先で手に入るもので対応できる利便性の高さも手に入れた。

いかがでしょう、ごく一部の人たちには触手が動く魅力あるパッケージだとは思われないだろうか。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第140回】まめにチェックしてサブバッテリーを長持ちさせる


キャンピングカーと電気は切っても切れない仲といえます。車内には照明をはじめとしてテレビ、冷蔵庫、電子レンジなどなどさまざまな電気機器が装備されています。その電気の供給元となるのがサブバッテリーです。

 電気を使えばサブバッテリーの容量は減り、走行充電器などを介して充電されます。電気は見えないので、その容量を知るためにモニターが必要になります。

 バッテリー内の電気の残量が分からないと、いつなくなるか心配しながら使うことになり楽しさも半減。

 また過充電や過放電はサブバッテリーにダメージを与えることになるので、モニターでバッテリーを管理することは重要なことなのです。

キャンピングカーパーツ ♯172114 埋込デジタルボルトメーター12V

電圧計
♯172114 埋込デジタルボルトメーター12V
価格:1,080円

 こちらは埋込タイプのボルトメーターでデジタル表示。アイスブルーに光るので視認性がよく、ホールプレート(♯172112)を使うことで、USBソケット(♯172110)などと組み合わせることもできて、スマートに取り付けられます。

 電圧計だけではバッテリー容量を確認することはできませんが、電圧が低くなれば残容量も少なくなるという目安になります。価格が安いところがおすすめです。

キャンピングカーパーツ 電流・電圧計 ♯185022 AVモニター 110A

電流・電圧計
♯185022 AVモニター 110A
価格:23,760円

 AVモニターはロングセラーを続けている電流・電圧計です。最小電流0.1Aから計測ができるので、器具の電源切り忘れ確認にも役に立ちます。

 電圧は11.3Vと10.8Vになると残量警報ブザーが鳴る2段構えになっていて、バッテリー上がりにならないように知らせてくれます。サブバッテリーに直接接続して計測しており、電圧と電流の2つの数値をかけ算することで使っているワット数を計算できます。

バンテック車に装備されるもので、残念ながら非売品ですが、電圧、電流のほかにサブバッテリーの残容量も表示してくれます。残容量はデジタルでパーセント表示されるのでとても分かりやすいモニターです。

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第139回】クックウェアをスタッキングして高効率化Part2


前回に続きスタッキングの話だが、今回はよりオートキャンプっぽいセットを紹介してみよう。

それは、基本的にホームセンターで購入したケースに必要なものがまとまっている状態で、収納庫にも入れやすく車中泊の場合に簡易テーブルか作業台としても利用できるようにしたもの。

中身は燃料も含め調味料まで入っているので、あとは食材のクーラーボックスがあれば1~2人の車中泊なら余裕で対応できる。人数が多いファミリーキャンプの場合は、同サイズのケースをもう1つ用意してあり、その中には4人分の食器類や調理器具、カトラリーなどを収納しているので、状況に合わせそれを持ち出せばいいだけである。

スタッキングで一番苦労したのは、やはり調理器具の小型化とその中に入るカップやお玉、フライ返しを組み合わせで探すこと。さらにこのセットを用意した当時は今ほど超小型グッズが充実していたわけではないので、コンロとランタンの選定には相当迷った。もちろん燃料を何にするかも含めてだ。

今ならコンロは十分な火力の超小型が手に入るし、ランタンは折りたたみ式のソーラー充電タイプでもいいのではと感じている。

前写真は実は海外でのキャンプへ持ち出しすることを考えていたので、スタッキングで小さくなることも重要だったが、すべてがチタン製でまとめてある。持ち出しの時の手荷物重量を軽減したいのがその主な理由だ。もちろん現地での燃料確保のしやすさも重要な問題。

海外でキャンピングカーを借りる場合、寝具類やクックウェアはすべてレンタルできるのだが、クックウェアは最低でも4人分が基本のところが多く、道具のサイズも一般家庭のものなので1人分では使いにくいというのも理由の1つ。多少レンタル料金を抑えられるというのも頭にはあった。

ただしチタン製の場合熱の伝わり方が特殊なので、調理の方法が少し限られる。写真を見てもらえばわかるが、コンロの炎が当たった一部分だけが色が変色していることからも、なんとなくそのイメージがつかめてもらえるかと思う。また、コップに熱いものを入れておいても吸い口はまったく熱くならないので、猫舌にはかなりつらい状況がままあったことも付け加えておこう。

さて次回は、最近超お気に入りの持ち運びスタッキンググッズを紹介してみよう。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com