【第175回】通常の石油ランタンを植物オイル添加で使う Part2


前回に引き続き2回目。前回は植物油で石油ランタンがそのまま使えるかどうかの実験をし、結局は燃焼させ続けることができなかった。写真は、左側が通常の使用にのっとった白灯油を入れたもの。右側は後の検証を始めた最初の燃焼結果。

そもそも当コラムでも、以前植物油でランタンというかキャンドルを燃焼させたことがあるが、あのときの現象から実はすでに結果には気付いていた。それは、植物油は良く燃えるのだが、吸上げの高さが液面からせいぜい3~4センチでないと燃焼に必要な吸い上げ速度がまともに得られないということ。そのため、芯自体が燃えてしまうのだ。

見ての通り、植物油だけでもランタンの芯の高さが液面から相当あっても一応吸い上げてはいる。この段階ですごく惜しい感じ。多分、植物油の粘性がジャマをし吸い上げ速度が間に合わないのだろうと考えた。

そこでやってみたのは、白灯油とのハイブリッドで粘性を落とすこと。まずは3割ほど混ぜて燃焼テストをし
て見る。この段階で芯を調節しなくても連続燃焼が可能になった。それが最初の写真であるが、心なしか炎が小さい。

嬉しいことに、キャンピングカーの中で燃焼させてもあの鼻につく白灯油の燃える臭いが気にならない。コレは実用的かも? と思った瞬間新たな問題に直面した。

それは、芯にカーボンなのだろうか燃えかすがどんどん堆積していくのだ。この状態にいたるまでランタンの大きさにも因るだろうが30分から1時間程度。カーボンは芯を少しひっこめたり出したりすれば落とせるのでどうにかなると言えばそれまでだが、付着している状態ではいかんせん炎が小さい。

その次に試したのが配合率5割ほどのハイブリッド。こうなると相当植物オイルの不完全燃焼なのかなんなのかのカーボン付着はかなり少なくなる。最終的には白灯油7割以上も試してみた。当然結果はどんどん良好になる。

なぁ~んだ、それなら普通に白灯油だけ入れればいいじゃん! と誰しも思うだろう。でもそれがそうではないのです。燃焼だけならそうかもしれないが、7割以上白灯油を混ぜた場合燃焼そのものはほぼ白灯油だけと同じ。そしてここが肝心なのだが、燃焼時に白灯油の鼻につくあのキツイ匂いが発生していない、眼がシバシバする感じもないのだ、キャンピングカーの中で…。

というわけでなぜこんなことを試したかと言えば、最近のキャンピングカーの照明はLEDばやり。電気消費量は少なくなったし調光調色も可能になって嬉しい限りだが、贅沢かもしれないが雰囲気が足りないと思ってしまったのだ。白状します、夜中に優しい灯りの元で美味しいお酒が飲みたいのです。

というわけで、こんなわがままに賛同いただける方、一度試してみてはいかがでしょう。小さいキャンドルなら植物油だけで十分だし、極めて小さめのオモチャのような石油ランタンなら植物油のままでも大丈夫かもしれないですよ。あ、それから、キャンピングカーや車中泊など車内で使うときは、換気に十分注意しましょうね。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第173回】通常の石油ランタンを植物オイル添加で使う Part1


電気がいらない、音がしない、明かりが強すぎず目に優しい。それが石油ランタン。だが、石油、いわゆる白灯油を入れて利用すると、キャンピングカーやテント内での使用では匂いがキツすぎて使用に向かない。タープ下など表では何ら問題はないのだけれどね。

そこで利用するのがパラフィンオイル。こちらは燃焼時の匂いがほとんどなく、テントやキャンピングカーの中でも快適に利用できる。最近では防虫機能のあるパラフィンオイルもあり、それはそれで素敵なのだが価格が高い。

そこでふとキャンピングカーの中を見渡してみると、置きっ放しになって酸化の進んだ開封済みのサラダオイ
ルが積みっぱなしになっている。酸化しちゃったなぁと思い、さらに新しいものを購入しどんどん余っていく。いくら格安で手に入るタイプのものだとは言えもったいない。

そもそも植物系の油は、オリーブオイル、サラダオイル、天ぷら油などは、芯材がしっかりしていればかなりきっちり燃える。ただ、燃焼時に無臭というわけにはいかず、多少独特な匂いを発するのだが、白灯油のような鼻につく揮発油系のものとはまったく違いそれほど気にならない。そのため屋内やキャンピングカーなどでも使えるレベルと考えた。

今回は実験を踏まえてなので長くなるので、2回に分けてお伝えしたい。

そこで、購入したまっさらのフェアハンド石油ランタンにいきなりサラダオイルを投入し点灯してみると、最初はいい感じで燃え始めたのだが、そのうち炎が弱くなり芯を調節しているうちに芯を燃やし尽くしてしまった。

そこで替え芯を購入しそれに差し替えてテストしてみると、やはり最初はそこそこ燃えているようだが芯ごと燃えてしまい結局は失敗。

購入したのはネットで結構手に入れやすい1センチと2センチ幅のもの。吸い上げ自体は最初に付いていたものより良かったので期待が持てる。使えそうな事が分かってしまえばしめたもので、キャンピングカーに置きっぱなしで傷んでしまったサラダオイルが燃料になるので捨て場所にも困らない利点や災害時にいいかなと思う。

さて次回は、どうやって燃焼させるかの追加実験と結果をお届けしよう。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第171回】ちょっとした鍵、無い物は作っちゃう


キャンピングカーに乗っていてたまに思うこと、それは鍵がかなり特殊な形状のものが多いこと。さすがに複雑な現代タイプのものはベースが手に入らないこともなくなって来たが、古い物の場合簡単な、しかもシリンダー数が3つとか4つの物なのに手に入らないことも多い。

ベースがないと鍵屋さんも複製をしてくれないので、簡単なものなら自分で作ってしまうというのはいかが? という提案。今回は本当に簡単な構造の鍵、バイクの収納ボックスと自転車のロックチェーンの鍵で実践してみる。

用意したのは、ユニクロメッキがされた普通の鉄の継プレート。加工のことを考えると柔らかい生鉄の素材がいい。さらにあまり硬い素材で作ってしまうと、使用していてシリンダーそのものを壊してしまう可能性も高い。

まず最初は、鍵の凸凹を含めた厚さ合わせ2ミリのものがあったのでそれを切り出し。ベースになる鍵が残っていることが前提の作業だが、その鍵の外形をその継プレートにあてがい形状をマーク。

マーク通りにディスクグラインダーで削り出し、おおよその鍵の形状を作り出す。ディスクグラインダーが無くても鉄ヤスリでいけるので、根気があればできる。と言うより、ディスクグラインダーが強力過ぎて結構失敗する可能性が大きい。さらにディスクグラインダーを使うとメチャクチャ母材が熱くなるので、バイスクリップなどで挟んで作業しないととんでもないことに…なります。

外形が決まったら、ヤスリを使って裏表に溝を加工する。実際の作業はルーターを使って行なったが、コレも根気が続けばヤスリでいけるはず。この状態でシリンダーにすんなり入るよう加工しておかないと、後の作業をやっても意味がないので手を抜かない方がいい。

この時の注意点としては、つっかかるようだったら絶対に無理して差し込まないこと。無理に差し込んでしまうと、シリンダーの中の部品を傷めてしまうことも考えられる。

最後はシリンダーの駒が解錠の位置で止まるよう、ベースの山をお手本にそのままコピーする。この辺りで結構楽しくなって来ます。そうか、シリンダーの間隔って棒ヤスリ一本分なんだ、とかいろいろ気付いたりして。

ゆっくりと削り過ぎないよう、何度もなんども慎重に弱い力で確認しながら丁寧に削り出していくと、あるところで突然スパッと解錠できるようになる。その状態を見るとまだお手本の鍵山より山が大きいが、それはお手本の鍵が使用して角がなくなっているためだと思われる。

解錠ができるようになったら、鍵山の角を軽くヤスって角を落としておくと、その後の解錠がスムーズになる。というわけで完成。

あまりにシリンダー数が多いと難しいが、それでも出来ない事はない。鍵は複雑じゃないんだけれどスペアがもうないんだよなぁ、というような時にいかがでしょうか。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第169回】ちょっとしたもののサビ発生には、身の回り品で対処しちゃおう!


キャンピングカーに乗っていると、普通の車では考えられないようなパーツが多く、そのパーツが普通の鉄で特に防錆処理されていないものが多かったりする。そうでなくてもサビの発生は厄介なもの。

そこで今回は、知っているとかなり役立つ簡単なサビ取り方法を紹介。昔からの方法で知る人にはいまさらなネタだが、小物パーツをクリーンナップするのに非常に重宝する。お題に用意したのは残念ながらキャンピングカーパーツではなく、自転車のチェーンロックのホルダー、ベースはほぼ生鉄、すでに表面処理は失われサビが発生しまくりのもの。

まずは、混ぜると危険っ! の代表格サンポール。傷めても問題ない器の上で直接ブッかけて全体にまぶし、水を注ぎ10倍希釈程度に薄め全体が浸かるようにする。その状態で半日、もしくは1日放置しておく。酸で落とすのだ。

翌日、ワイヤーブラシなどを使い指の入らないような所もゴシゴシし、サビを落としまくる。あまり素手でやらないほうがいいかも。

水で洗って十分にすすぎ終わったところで、中和させるのにアルカリ系のマジックリンを吹きか
け放置。重曹を水で溶いた炭酸ソーダやセスキ炭酸ソーダでもいいだろう。

最終的に洗って終了だが、ほとんど表面をこそぐことなく見事に錆が落ちる。サビでできた凸凹や痩せは解消しないのは諦めるしかないが、十分な仕上がり具合。

終了とは書いたが、結局表面が生鉄のまま。これではアッという間に再度サビが発生するので、ラッカースプレーで表面保護塗装。

いかがだっただろうか? 特殊なネジやナットなど、なかなか入手しにくいものなどのサビ取りに使えるのではないだろうか。日用品で簡単に処理ができるところが最大の魅力である。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第167回】PVCコーティングでお手軽ブラッシュアップ


前回、古くなったスマホの再利用で老眼対策などを書いてみたが、よく見るとそのスマホは外観が塗装もはげてボロボロ。そこでバックカバーが外せることをいい事に、サクッと見た目をかっこよくしてしまう方法を紹介。

用意するのは市販のPVCシート、いわゆるビニール製のシート。最近のシートはすごく良くできていて、パッと見に印刷であることもわからなかったり質感が似せてあったりと都合がいい。

準備としては、母材に対して割とたっぷり目に切り出すことから始まる。その理由は、後で分かるが引っ張ることが必要だから。

この方法は、車のダッシュボードのパネルとかキャンピングカーのパーツコーティングにも使えるので、ぜひ試して見てほしい。

貼り付け作業は、母材の油分を除去しシールの裏紙を外してとごく一般的なのだが、ここからがPVCの面白いところ。その素材の耐熱温度は60~70度Cあたりで、80~100度Cでグニャーンと伸びる。110度Cを超えたあたりから今度は一気に縮め始めるのだ。

この辺りの温度感覚を見極めつつ、ドライヤーであぶりながら伸ばしたり縮めたりしてきっちりシワなく張り込んでいくのだ。スマホケースなどの小物で何度か練習すればコツがつかめ、ダッシュパネルなどの大物も出来るようになるはずだ。

写真の状態は、結構時間をかけ丁寧に内側にシートを織り込み完全にカバーしたところ。このあと余分な部分をカットし取り去る。必要とあらば、ちょっと強目に温め縮ませシワを消していく。スマホの場合、最終的にレンズなどの穴部分もカット処理した。

本来なら、温度設定できるヒートガンを110度Cくらいにすると都合がいいようなのだが、今回は誰でも出来る方法ということでドライヤーでチャレンジ。

どんなに上手にやっても、気泡は残る。それはそれほど気にしなくていい。すごく値段の高いシートだとそれを抜くための目に見えない小さい穴が無数に開いているのだが、手っ取り早くマチ針などでつついて抜いてしまうのが簡単。そのあとちょっとドライヤーで炙れば大丈夫。

いかがだろうか? イメージ一新である。右は数年前に本体をバラすことを禁じられている林檎産機種に両面PVCシートを貼り込んだスマホ。シートもDIYショップで買える安価なものだったため、四六時中ポケットに突っ込まれた結果角部分のプリントが擦れて消えかかっているが、保護という意味でも十分機能してくれている。

古いものでも気分一新! コストパフォーマンスと出来栄えにはきっと驚くと思われるので、チャレンジ精神いっぱいで楽しんで見てほしい。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com