【第133回】身近なもので明かりをつくるスキルを手に入れるPart2


前回に続き灯りの話。今回は実際に普段のキャンプで使えるちょっとお洒落な部分にも気を遣って考えてみようと思う。写真はガラス製植木鉢に、特製の芯を作ってテーブルキャンドルとして作ってみたもの。ランタンほどではないものの、テーブル周辺は十分以上の明るさを確保できるもの。作り方は後ろで。


その前にもう1つ…災害などでセッパ詰まった最悪な状況の場合は、350mm缶などがあればかなり幸せ。ハサミ1つで反射鏡状態も作り出して組み合わせれば長時間燃焼が可能だし、オイルの継ぎ足しも簡単。こちらの芯はキッチンペーパーを利用している。反射鏡があることにより、より実践的な利用方法が考えられるはずだ。

話を冒頭の写真に戻して、日常のキャンプで使うという時間的余裕があれば、物凄く効率よく明るい炎を出す方法もあり、普段のキャンプ生活で活用しても十分な明るさだと思う。ともすれば強すぎるランタンの明かりと違い、雰囲気がありつつも十分な明るさは会話もお酒もすすむこと間違いなし。

作り方はムービーを見れば分かると思われるが、用意するのは細めのアルミ缶と工作用にカッターナイフ、ラジオペンチ、キリ、ハサミなど。芯はティッシュペーパー2枚重のもの1枚、燃料のサラダオイル等は適宜。

なぜこんなに手の込んだ細工をしているかと言うと、芯のホルダーになるアルミ缶の底をくり抜いただけでも十分火は点くのだが、どうやら空気の流れに沿って空気の取り入れ口を設けることで、より一層しっかりとした炎が得られるようだからである。

なぜ食用油なのか? それはどこの家庭でもあるだろうし当然普段のキャンプにも持ち込んでいるだろう。もしなくても、危機的状況下においても圧倒的に手にいれやすい燃料と言えるから。停電や災害の時に仏壇ロウソクを利用するより、結果的に安全に運用できるということも大事な話かも。

この夏に起きた災害においても、かなりキャンプ道具類はそれぞれに役立っていることは見て取れるのだが、現場ではホワイトガソリンやカセットガスなどが手に入りにくいのも事実。せめて灯りくらいは、身の回りのもので安全に確保できるスキルを身につけてみてはいかがだろうか? という提案なのでした。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com