【第185回】参加14カ国、FICCキャンプ大会


さる9月27日から10月6日の間、福島県の羽鳥湖周辺で、オートキャンプの国際大会が開かれた。日本における主催は日本オートキャンプ協会で、多数の会員がホスト国として海外からの参加者と交流を持った。

このイベント、オートキャンプ協会の個人会員でないと参加できないのがちょっと敷居が高いかとも感じたが、特設だった会場はキャンピングカーユーザーにとっては環境は抜群。ただ、テントの下にはストーブを入れておかないと寒いというのに季節を感じた。

何がすごいかと言えば、まず電源。60kWの消音型発電機があちこちに置かれ、安心して電源を利用できること。そして各会場を結ぶシャトルバスが頻繁に往来し、温泉施設は朝7時半から夜9時までいつでも利用できたこと。

もちろん、各会場で他国の参加者と会話をする機会も多く、参加国ごとのレセプションも多数行われ交流はそれぞれに盛んであった。

そんなキャンプ中、キャンピングカーサイトで見かけたグッズでちょっと良いなと思ったのがハーフスクリーン。これはスーリー製のサイドオーニングのオプション品なのだが、残念ながら日本ではまだ未発売。まあ今時なら、個人輸入もそれほど難しくないだろう。風通しがちょうど良く、プロジェクター映像も写しこめて楽しそうだ。

そしておジャマしたサイトで見つけたのが、自作ランタン。オナーいわく、ものすごい製作費がかかっちゃったとのこと。コレは見る人が見れば分かるとあるメーカーのガスランタンに、銅と真鍮でゴージャスなアタッチメント台を接続し、テーブル上を優しく明るく照らしてくれる。

さすがに参加者はある意味オートキャンプのエキスパートだらけなので、みんなが持っているスキルが異常に高いと感じる。というわけで、たまにはそういった多人数のキャンプ大会に参加すると、いろいろアイデアをもらえるものだと再確認したのであった。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第184回】ポータブルタイプの温水器は災害時にも活躍


アメリカ、ヨーロッパ製のキャンピングカーにはあって、日本のキャンピングカーに装備されていることの少ない装備のひとつが温水器です。温水器は欧米ではシャワーを浴びるのが、主な目的です。

 日本の場合は全国どこにいっても温泉があるので、温水器の出番はあまり必要ないといった事情があります。

 シャワーという用途に限れば、それほど重要ではないですが、アクティビティに使うとなると、途端に便利な装備になります。

 たとえば冬のアウトドアでお湯が使えるとなると、そのありがたさを実感できます。サーフィンをしたあとにお湯が使えたら便利ですし、遊んで泥だらけになったときに、お湯で洗い流せると快適です。

 キャンピングカーに後付けで温水器を付けるのはガスや水の配管の取り回しなど、あまり現実的ではありません。

 そこでお湯を使いたいと思っているならば、ポータブルタイプの温水器という手があります。ガスカートリッジを使った瞬間湯沸かし器。持ち運べるのはもちろん、バッテリーを内蔵していて、単体で使えるというのがポイントです。

キャンピングカーパーツセンター バッテリー内蔵ポータブル温水器

 水タンクやバケツなどに水を入れたら、水中ポンプを入れて水を汲みあげる仕組み。ポンプからの水が本体を通ってお湯になります。

キャンピングカーパーツセンター バッテリー内蔵ポータブル温水器

 使用するガスボンベはアウトドア用のEPIガス。カセットガスほどではありませんが、手に入れやすいものです。

キャンピングカーパーツセンター バッテリー内蔵ポータブル温水器

 温度の設定はデジタル表示なのでシャワーの温度を簡単にコントロールできます。

 またバッテリー内蔵ですから、電気がなくても使え災害時にも役立ちます。普段は遊びに役立てて、いざというときにも使えるという心強い商品です。発売は2020年2月頃、価格は6万円前後の予定です。

キャンピングカーパーツセンター バッテリー内蔵ポータブル温水器

バッテリー内蔵ポータブル温水器
2020年2月頃発売予定

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第183回】今こそ見直そうキャンピングカーの設備


2019年9月9日未明から関東を直撃した台風15号の被害はいまだ収まりを見せていないが、その4日後、いつも仕事でお世話になっている千葉県山武市の有野実苑オートキャンプ場に出かけた。スタッフそのほか大勢の尽力により、キャンプ場全域にあった倒木の処理やゴミの除去にやっとメドが立った状態だったが、いかんせん電気が不通で様々なことに支障をきたしていた。

この状況は、台風に限らず震災などでも起こりうることなのだが、そこへ出かけた我々はキャンピングカーであったが、電源供給がなくてもいつも通りの過不足のない快適なキャンプ生活を過ごし、カメラへのバッテリー充電、撮影用照明の点灯をサブバッテリーからの供給で行ない、冷蔵庫は3ウェイタイプを活用。

あまりのキャンプ場の惨状から、帰り際にポータブル3ウェイ冷蔵庫の提供を申し出たが、すでに他者からも同タイプやさらに発電機も提供されているし大丈夫だよと遠慮された。それを信じたのが間違いだった、その後19日まで続く10日間にわたる停電があろうとは…お互い想いにも寄らなかったからである。無理やり置いて行けばよかったと後悔しきりである。

ポータブルの3ウェイ冷蔵庫は、引越しの時や冷蔵庫入れ替えの時に大活躍してくれた想いもあるので、カセットガスで駆動できポータビリティであることの偉大さをつくづく感じる。写真では、エントランス脇に置いてあるのが、外装色をいじったそれである。

またつい最近、自分の車でサブバッテリーの新調と共にソーラーパネルを100Wと今までの倍の容量に交換していたのも、電源環境を良くしている要因になった。それは、今どき流行りの低消費電力のLED電球などでの照明なら、自分の発電量だけで連日十分まかなっていくことができるからである。

台風後4日目では、停電によりすでに数日前から携帯基地局バッテリー電源が切れ携帯電波の不通が各所で発生。もちろん自分のスマホなどの充電も行なえず、情報の入手にかなり皆苦労していた。これがかなり危機的なことであることは十分はた目からも理解できた。

そんな時あまりに情報の役立ち度として違いを見せていたのが、テレビによるものとラジオによるものである。こういうときは停電なのでそもそもテレビは見れず巨大キーステーションとして情報を流してもしょうがないのかもしれないが、ラジオ、特に地方局は必死に携帯電話の充電可能箇所や水、非常食の補給地、入浴可能施設などを事細かに伝えていた。何しろ、防災無線もダウンしているところが多かったからである。

巨大テレビメディアには、そういった地域の身の回りに接したあまりに限定的な現地用の情報発信システムとしての使命はすでに持つことができないだろうし、今後もすることはないだろうことは十分理解できる、期待してもダメだ。これがワンセグTVとラジオを両方現地で受信していて思った率直な感想。乾電池や充電式のラジオを常にキャンプに携行するクセを付けておいてはいかがだろうか。

そして一番役に立ったのが、照明の部類である。イマドキは皆便利なLED照明を利用している人も多いと思う。もちろん自分もそうだ。だが優しい灯りの下で美味しくお酒が飲みたいという趣味の問題で、ランプやキャンドルを日常の道具に相当数加えておいた。ちょっと操作が面倒ではあるが、その面倒をキャンプの1つの楽しみにしてしまったのである。もちろん灯油という燃料が入手が容易で、保管の安全さも高く信頼があることも重要なポイント。

そしてこれらのものを日常で使うことにより、常に道具がメンテナンスされているということが大事。必要な時にすぐ使え、消耗品などの準備も出来上がっているというサイクルが大事なのだ。

長期にわたる停電で何が起こるかという驚きは、スーパーやコンビニの棚から食料品や水の類が一切無くなる事、そしてガソリンスタンドが閉まってしまうことであった。そしてガスの供給ができないことも多く、カセットボンベも手に入れることが難しくなってしまう。

被災時には電気に限らずエネルギー確保がかなり重要だが、日常のキャンプでのテーブル火力を便利なカセットコンロ方式1本に頼らず、なんでも燃えるものなら燃料として使えるウッドストーブ系をあらかじめ日常品として準備してみてはいかがだろうか。写真では小型のウッドストーブにホームセンターや百均で簡単に手に入るアルコール固形燃料を火力として使っている図である。

被災中で大変な時期に申し訳ない話をしているとは思うが、だからこそ他人事とは思わず自分のこととして考え、便利さを追求してしまいがちなキャンプ道具を今一度見直し、ちょっと不便だけどそれを楽しむくらいの気持ちで再構築してみてはいかがだろう。我が身に降りかかった折に絶対に役に立つことは間違い無いのだから。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第182回】夜中でも自動で足もとを照らしてくれる


夜、住宅街を歩いていると突然、パッと明かりが点くことがあります。玄関や裏口などを照らす防犯用の明かりです。人が通るとセンサーの働きで明かりが灯ります。

 その仕組みと同じ照明が、人感センサーライトです。こちらは防犯用ではなくて、キャンピングカーなどの車内で使うもの。

 たとえば夜間にトイレに起きたときに、照明のスイッチを手探りで探す必要はありません。人感センサーライトがあれば、人の動きに反応して明かりが灯ります。

 また夜、外から車内に戻るときに暗い場合がありますね。照明スイッチの類いがエントランスドアの付近にあれば問題ありませんが、遠くにある場合は、こちらもまた手探りでスイッチを探さなければなりません。こんなシチュエーションでも人感センサーライトが活躍します。

 とくにエントランスドアを開けたところのステップ横などに付けておくと、夜間の車内の出入りに不安がありません。

 付け方も簡単で、取り付けたいところにベースプレートを両面テープで貼り付けるだけ。あとはベースプレートに本体を固定すればすぐに使えるようになるので手軽です。

 電源は単4電池3個で面倒な配線いらず。センサーはまわりが明るいと反応しないので、電池の無駄な消耗を防ぎます。

 エントランス、ダイネットなど気になる場所に取り付けることで、夜間に照明スイッチを探すことがなくなります。

♯211129
電池式 人感センサーライト
価格:3,000円

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第181回】灯りからコンロにまで進化させる


手前味噌で申し訳ないが、自分では随分前から細々とブログをやっている。その中で動画なども載せているのだが、結構ビックリの人気なのが植物油のコンロ。しかも日本というより海外での反応が強い。

そんなネタなのだが、懐疑的なコメントも若干ありで困惑する。実験検証しているんだけどなぁ、まあ信じられないよなぁきっと。というわけでそこに到るまでの紆余曲折を紹介すると、当コラムを見てくれて楽しむ人に今後の参考になるかな? と思ってきた。

なぜそんなことを思ったかといえば、当コラムで以前に簡単な灯りを作ってキャンプで楽しむというようなことを書かせてもらった。見ての通り、キャンプサイトのテーブルランプとしてかなり使えるのではないだろうか。

もちろん、簡単に作れるそれら話は当コラム第131・132回の2回にわたって書かせていただいているのでそちらを見てもらうとして、その後の出来事などを綴ってみよう。実際にはほぼ同時進行だったのだけれどね。

灯りとしては、細めの空き缶の底を使い、空気取り入れ口を作ってティッシュペーパーの芯を作り火を点けることで、大きな炎を得ようというものだった。その原理的な部分は、TLUDウッドガスストーブの進化版というつもりだった。2次燃焼を即すというもの。

そしてこの原理でもっと簡単に燃焼部分が作れないかと試作したのが、アルミ缶の残りクズで作った単純なもの。ティッシュペーパー芯に空気取り入れ口を設けたホルダーをハメたもの。芯とホルダーの間にわずかに隙間があるのがキモ。

これら実験でのそこそこの成果を得つつ、その芯をたくさん並べた状況と同じようなものを作って見たらどうなるかと試作した。ホルダーを2重構造にし燃焼部分を増やしたものだが、かなり豪快に燃えるのだが、本体等が異常に熱くなりすぎ、燃料が植物油、いわゆるサラダオイルであったとしても相当危険であることが分かった。天ぷら油での事故って、こうして起こるのだなぁと…。

そして、この段階では燃料となる植物油は外部から供給というか吸い上げるタイプだったことも、なんとなく実用面でいろいろ面倒だなと感じていた。安全面でもかもしれない。そもそも熱量が極端に増えてくるのが問題なのかも。


(画像をクリックすると動画が再生されます)

そこで燃料を内包式にし、ベルヌーイの定理で吸い出しが起きる形状に変更し積極的に2次燃焼ガスが燃えるような形状にしてみると、なんとガス燃焼の青い炎が出るようになった。明るいと見えないけれど、オレンジの炎の根元部分は青い。

ここまでやって頭の動画に戻るわけだが、安定して燃焼するようなので、どうせならサイズを大きくし簡易コンロとして使えないかと工夫したのだ。もちろんこのコンロを使うと、鍋底などにはススが付きまくる。何しろ不完全燃焼を2次燃焼させているのにそれでもまだガス化が足りなかったりなのだ。

とはいえかなり実用的になるので、面白スキルとして身につけておいて損はないかな? キャンプサイトで結構周りの人を驚かすことができます。ただ燃焼臭が相当激しいので、室内ではやらないほうがいい。さらに、10ccほどだろうか、その燃料で30分ほど燃えることも確認している。

薪割り無しの薪にいきなり火をつける焚き火の元火としていかがでしょう? 扇ぐ必要もなく便利、疲れないし簡単、アルミ缶で作った缶が燃えてしまっても悔しくないしね。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com