【第157回】長期駐車のバッテリー上がり対策


以前からそうだったのだが、1ヶ月程度の駐車ならともかく、2ヶ月キャンプに行くヒマが作れず放置していると、エンジンがかからないことがよくあった。この辺りは現代的な乗用車も状況は一緒で、ブースターを使っての始動となることもしばしば。原因は、使っていないときでも様々な待機電力が電力を消費してしまうから。リモコンのドアロックであり、カーステレオのメモリーであり、車そのもののコンピューターであり、多岐にわたる。

キャンピングカーも車である以上動かなければただの鉄の箱なので、利用頻度が少ないキャンピングカーの場合、待機電力で減ってしまう電力分をなんとか補充しておきたいものだ。

この場合、強力に補充電で満充電にする必要はないと思われるので、サブバッテリーの充電のように大型を用意する必要はない。カーショップで手に入るもので十分だと思う。というより、そういった商品の方が取り付けに必要な配線類が同梱されていることが多く、結果的には誰にでも取り付けやすいはずだ。

最初は、説明書を見てできるだけスマートに取り付けようと思った。ところが、キーを差し込んでACCポジションなどにならないと使えないヒューズ部分や、常時接続されているところでも付属のヒューズサイズが小さ過ぎうまく取り付けられる箇所が見当たらない。もちろん分岐を作ればいいのだが、既存の配線にできる限り傷をつけたくなく、その作業は断念した。

結局、一番安全で確実な“直結”方法にした。簡易なら付属のワニ口クリップでもいいのだが、駐車時間中恒常的に接続させておきたいので、きちんと付属の配線キットをバッテリー端子に接続。使用したい時のみ、ソーラーパネルをコネクターで接続させることにした。

確かに接続作業は面倒と言えばそれまでだが、故障時にも問題の切り分けが一発で分かるので良しとする。取り回しの配線はエンジンルーム側はともかくとして、乗降ドア部は配線を下方にまで一度持って行き引き上げて取り込むようにした。それは、長時間駐車の間に雨だって降るだろう、そんな時に車内に配線を伝って雨水が入り込まないようにするためだ。

結果、ダッシュボード上に乗せておいたソーラーパネルは、意外と曇っていてもかなりしっかり充電してくれるようで、メインバッテリーの保護という点でもいい状態かも。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第156回】アクセサリーソケットから給電できる!USBポート付きポータブルインバーター


車内で家電製品を使う場合、インバーターが必要です。車内のバッテリーは通常DC12Vなので、それをAC100Vへ変換するのがインバーターの役割となります。

 キャンピングカーパーツセンターでは120Wから3000Wを越える容量のインバーターを取り扱っているので使用する電気消費量に合わせて選べます。

キャンピングカーパーツセンター #192142 サイン波インバーター FI-S126FR 12V 125W 50/60Hz切替

インバーター
#192142 サイン波インバーター FI-S126FR 12V 125W 50/60Hz切替
価格:23,760円
サイズ:幅120×高さ62×奥行180㎜
重量:1.25㎏
※50Hz、60Hzの切り替えスイッチ付き

 携帯電話やパソコン用に使うならばアクセサリーソケットに接続するだけで使えるインバーターがお薦めです。サブバッテリーと配線をする手間がなくすぐに使えます。

 以前から小容量タイプとしては、「サイン波インバーターFI-S126FR 12V 125W 50/60Hz切替」がありましたが、2月に幕張メッセで行われたジャパンキャンピングカーショーで新しいモデルが発表になりました。

 小さな容量でコンパクトサイズのサイン波インバーター「サイン波インバーターFI-S122 PORTA 12V122W」の一番の特徴はUSBポートがついたことです。スマホなどの充電がインバーターだけでもできるようになり、これは便利な装備です。

 アクセサリーソケットから電源が取れるのは従来モデルと変わらず。サイズは小さくなり、とくに厚さは約3㎝と薄型なので、ちょっとしたすき間に入れることもできます。

 出力はAC100VコンセントとUSBポート。ヒューズが付いているのが見えますが、これは入力の逆接続をしたときにヒューズが切れるようになっています。

 120W以上の電気を使った場合は内部回路が働いて自動でカットされます。ヘルツフリーではないので、50Hz、60Hzを指定して購入してください。

 また、インバーターにはサイン波(正弦波)と疑似サイン波タイプの2種類があります。疑似サイン波タイプはパソコンなどのデジタル機器が正常に動かない場合や、蛍光灯のコイルの温度が上がり過ぎたり、電気毛布が使えないことなどがあるので注意して下さい。カー量販店などで売っている安いインバーターはほとんどが疑似サイン波タイプです。

キャンピングカーパーツセンター #192150 サイン波インバーター FI-S122 PORTA 12V122W

インバーター
#192150 サイン波インバーター FI-S122 PORTA 12V122W
価格:19,440円
サイズ:幅188×高さ30.5×奥行105㎜
重量:0.45㎏

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第155回】キャンピングカーのコンロには圧力鍋が最適!


キャンピングカーのキッチンには、ビルトインコンロが取り付けられていることが多い。ところがこれ、家庭用のガスコンロなどと比較するとかなり火力が貧弱。よって、φ26cmくらいのフライパンなどで調理するのは熱量的にかなり難しく、個人的にこれまでどのような調理器具が向いているか考えてきた。

その中でもっとも有効だと感じていたのが、鍋ごと保温器具に投入できる保温調理鍋だった。これなら、寒い時期のキャンプサイトでも温かい食事が冷めることもないので。

そんな中、これまでとは別次元の便利さを発揮したのが圧力鍋。最近では小型の2.5リットル程度の容量のものが、ネット通販などの普及により3000円ほどで手に入る驚異の時代。もちろんその便利さは普通の片手鍋としても使えることも含めてである。これまで子供の頃から圧力鍋の機構にビビって家庭でも利用していなかったのだが、清水の舞台から飛び降りる気分で使ってみると本当に都合がいい。

それは何かと言えば、キャンピングカーの弱い火力のコンロでも十分に調理が可能だということである。最初の実験では、家庭用のコンロについている極小のバーナーでやってみたのだが、その程度の火力で十分以上なのである。

もっとも便利だと思われたのは、食材の下準備をこれで済ませてしまうこと。市販の蒸し器を入れてしまえば、一気に完了だ。電子レンジがあればそれを利用する方が簡単だが、キャンピングカーの環境下でそれを潤沢に利用できることは稀だと思われるので、圧力鍋の方が作業的に有効に思われた。

さて、蒸して下ごしらえが終わった食材を切り分け食事時まで取っておく。なぜこんなことをしているかといえば、前回紹介したキャンピングカー卓上での鉄板焼きに利用したいから。2~3人分の根菜類なら、蒸し状態5分で完了してしまうので手間もかからない。あとは食べるときに焼き目をつけて温めればいいだけなのである。

というわけで、キャンピングカーの装備そのものも重要だが、必要な道具を吟味すればそれほど組み付け装備を増やす必要がなさそうだ、ということは分かっていただけただろうか。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第154回】BS/CSアンテナの新製品登場!従来品にないメリットはどこか?


キャンピングカーパーツセンターではパーツを販売するだけでなく、オリジナル商品の開発もしています。専門メーカーと組んでBS/CSアンテナ、地デジアンテナ、ショックアブソーバーなど新たなキャンピングカー用商品を開発し、販売しているのです。

 2018年末に発売されたKYBとの共同開発商品「KYB Vサスペンションシステム」は1年半の開発期間、そして約2万キロの走行テストを経て作り上げたものです。

 無線機のアンテナで有名なダイヤモンドアンテナとはテレビアンテナ類を共同開発。キャンピングカーパーツセンターの売れ筋商品として年間を通して人気があります。

 そして2019年2月に幕張メッセで行われた「ジャパンキャンピングカーショー」のブースで発表した新しいBS/CSアンテナが注目されています。

キャンピングカーパーツセンター #231083 BS/CS フラットパッチアンテナ DACP-3510

キャンピングカーパーツセンター #231083 BS/CS フラットパッチアンテナ DACP-3510

BS/CSフラットパッチアンテナ DACP-3510
価格:47,520円
サイズ:355×100×60㎜
重量:1.7㎏
使用可能地域:日本国内(沖縄県、一部離島を除く)

 最新のBS/CSアンテナは従来品よりもサイズが小さくなり性能がアップしました。さらにこれまでにはなかった「サテライトファインダー」が付属されています。以前はアンテナを調整する際に、アンテナを南西方向の空に合わせながら、テレビに実際の映像が映っているかどうかを確認。電波が受信できるかを確認していました。

 車外にセットしたアンテナを調整し、車内に戻って映像が映っているかどうか確認作業が必要だったのです。

 サテライトファインダーがあれば、アンテナの調整をしたら目盛りをチェックするだけで電波が届いているかどうかを確認できるので簡単です。

 また本体とベース部分が別パーツになりました。アンテナ部分だけを回転させることができるようになったので、より電波の調整が簡単になりました。

 基本的には屋外に設置するものですが、窓際やFRP部分であれば、キャンピングカーの室内でも受信ができます。

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第153回】キャンピングカーの車内で卓上調理にハマる


それは、カセットコンロがあればいいと言われてしまえばそれまでなのだが、ここ最近の自分のキャンプスタイルの中ですごく気に入っているものを1つ紹介。購入したのは、市販で誰でも手にすることができる、折りたたみ式のウッドストーブというか焚き火台とそのオプションの数々。

 組み立ててみると、風除けのフロントパネルと天板になる鋳物鉄板という姿。もちろんキャンプサイトで薪を使って焚き火台として利用するのが基本だ。さらにフロントパネルは、焚き火の時薪をくべるための台になったり、サイドに装着して調味料台にすることも可能とかなり便利。

 もっとも気に入ったのは、それを折りたたむとB6サイズになり、オプション品も含め装備されているケースに難なくすべて収まってしまうこと。さらに収納法を吟味し、今ではトングやアルコールバーナーまでいっしょくたに収納できるようにした。

 キャンピングカーの中で使う場合は、さすがに薪を燃料とするのは非現実的なので、スーパーなどで手に入る固形燃料を利用すると取り扱いが楽だろう。

 もちろん車内で利用する場合は換気に十分配慮し、下方への反射熱を考慮し、アルミのプレートで熱を反射・拡散させたり、ランチョンマットなどを敷いて断熱することをお忘れなく。

 さて実際に使ってみると、キャンピングカー内でも焚き火をしているような楽しさ。つまみを延々焼きつつ酒が進むこと間違いなし。正直、カセットコンロでパパッと作ってしまうより楽しみが倍増することは間違いなし。

 収納性もいいので、キャンプグッズの1つとして常備しておくのも苦にならず、燃料もマルチに利用できるので使用頻度も高まり、常備グッズとしての無駄も少なくなると感じた。この方法なら、お皿などの消費も少なくなるようだし、固形燃料などを使えば手入れもとっても楽チン。

 いかがでしょう、車内もキャンプ気分満点になるグッズとして、ひとつ試してみては。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com