【第266回】DIY心をくすぐる キャンピングカーパーツ その㉒


 キャンピングカーに自転車を積んで出かける人の必需品がサイクルキャリヤです。サイクルキャリヤはクルマの外装に取り付けられているので、紫外線の影響を受けやすく、サイクルキャリヤ本体のフレームよりも先に、プラスチックやゴム系のパーツが劣化します。自転車を固定するために重要なパーツなので、割れたり、欠けたりしたら、すぐに交換しましょう。ゴムバンドなどは見た目は普通に見えても、弾性がなくなっていることもあります。キャンピングカーパーツセンターではフィアマ製とオムニ製のサイクルキャリアの取り扱いがあります。まず今回はフィアマ製キャリーバイクの交換パーツについて紹介します。

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フィアマ バイクレール クイックセーフ

価格:1100円

●キャリーバイクレールクイックに付属する専用のアタッチメントで、タイヤを固定します。締め上げるための機構が組み込まれていて簡単な操作で確実に自転車をレールに固定できます。

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フィアマ キャリーバイクラックホルダー

価格:1870円

●キャリーバイクは自転車を載せないときにはレール部分を跳ね上げておくことができます。そのときにフレームを上げたままの状態でキープするために使うホルダーです。走行時の振動でも開かなくなります。

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フィアマ キャリーバイクブロックPRO 1 Black

価格:2970円

●キャリーバイクの標準セットに付いているパーツで、一番車体側にある自転車のフレームを固定するためのパーツです。ベルトの欠損や脱落などによる紛失、劣化した場合の交換パーツとして。

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フィアマ キャリーバイクブロックPRO 2 Black

価格:3564円

●キャリーバイクを拡張するときにレールを増設するとともに必要なアタッチメントです。プラスチック部分の劣化があったら交換します。

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フィアマ バイクレール エンドキャップ

価格:1210円

●キャリーバイクレールクイックPro Blackに標準で装備されるエンドキップです。はめ込み式で簡単に交換ができます。欠けたり、割れたりしたときの交換部品となります。

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フィアマ キャリーバイクストリップ 赤 2本組

価格:1870円

●クイックセーフだけでは固定できないような場合に使うストラップで、より安定した固定ができます。長さ39㎝。

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浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第265回】フィールドにナイフを持ち出そう


 普段キャンプに行く時、家からナイフを持ち出している。使っているのはモラーという輸入品で、日本で言えば肥後守的存在のもの。価格も安く使い勝手も含め納得の出来で、薪割りをこなすため出来るだけ刃厚のあるものを選んだ。ただこの手の刃渡り10cm以上になるナイフは、街を歩くときに持っていると銃刀法違反になってしまうのが悩みの種。そこで、よく行く出先にはあらかじめ使いやすいものを用意して置いてあったりもする。それらが写真のもの、刃厚は3mmほど。

 刃厚は見ての通り。左側のナイフはフルタングといい、刃先から柄の終わりまで1本ものになっていて、非常に使いやすい。ただこの手のタイプは多少価格が張る。バリバリ使うのではなくキャンプでちょこっとという程度なら、右のようなフルタングではない普通の柄が付いているものでも十分。入門で使うなら手に入れやすいこの手のもの、それでいて滑りにくい加工がしてあるものがいいだろう。

 言うまでもないが、作業をする時はグローブを使用しよう。ナイフを手に入れたらまずやってみたいと誰もが思うのがバトニング。 いわゆる薪割りだが、キャンプ場に売っている薪などなら、刃厚が 3mmの簡易なナイフでも十分使える。もちろんもっと刃厚があったほうがサクッと気持ちよく薪を裂けるのは間違いなし。その様子は斧や鉈のそれである。正直言ってバトニング程度の薪割りなら、多分鉈が一番便利、大型ではなく刃渡り10cmそこそこのものならなおさらである。しかしナイフだと、薪割り以外にも落ちている枝でタープやテントのポールを作ったり三脚を作ったり、料理にだって使えるので、腰に一本ぶら下げておくと何かと便利である。 危ない道具だけに慣れは必要だが、使っているうちに慣れてくると本当に心強く、ますますアウトドアを楽しめる相棒になってくれること間違いなしだ。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第256回】パックごはんもメスティン活用


 非常事態宣言下で毎昼自宅飯を炊いていて、ふと手元にあったパックご飯に目がいった。これってキャンプでよく利用するけど、何人前もあると湯煎で戻すの大変だし、電子レンジが必ずあるわけではないし、メスティンでうまく戻せたら楽チンだなぁと思いやってみた。 ここから先の話は特に実践しなくても頭に入れておくと、万が一の防災的テクニックとしても十分活用できると思う。だって、パックごはんを防災備蓄品に用意している人も多いはずだから。

 白米を温めなおすのはかなりうまくできる事が分かり、勢いに乗ってざく切りキャベツを敷きマルシンハンバーグを切って載せ温めてみた。もうこれで立派なお弁当気分のごはんの完成である。その後もいろいろ試してみたが、炊き込みっぽいのもできるので、スゴいなと感じ入った。

 

 そして本家本元はトランギアだが今流行っているメスティン、これはそれよりちょっと小振りで炊飯で考えると半合炊きとして使うと丁度いい。というより、運動不足になりがちな非常事態宣言下では、その程度で抑えないと出不精がデブ症になってしまう。そしてこのメスティンで上記のようなご飯を作る場合、パックご飯も少し量が抑えめの150グラムのものがいい。これはだいたい半合炊いた量であり、お茶碗1杯分とみていい。180や200グラムだと、おかずを一緒に温めるのに少し容積が足りず不便なのだ。

 上手に戻すためには少し技が必要で、メスティンにお米を詰める時、できるだけ箸やスプーンで解してまんべんなく広げる。そして大さじ1杯の水を全体にかけまわし、超トロ火のコンロでジワっと温める。火が強いと焦げ付くのに注意したい。湯気が出たら電子レンジで2分らしいので、それくらい温めておしまい。 全体で見ても湯煎のためにお湯を沸かす時間も必要ないので調理時間は短く、燃料もビックリするほど使用しないというのもみそ。

 

 レトルトパックのご飯が湯煎や電子レンジでなくても、美味しく加熱処理することが分かり、自分の車中泊ではテフロン加工された道具で実践。温め途中軽くかき回したりするとなお綺麗に仕上がる。食べ終わった後も、アルコールティッシュで拭けば、器もそれでスッキリだし。いやね、移動時間が深夜になったりして車中泊をすることになった時とか、コンビニでパックごはんと1人前ずつパックされたお惣菜を購入できれば、自粛騒ぎで飲食店が開いてなくても立派な夕食になるというもの。

 結果、これまでになくゴージャスなミックスフライ定食を豪雨の中の車中 泊でいただくことに成功。お腹が落ち着くと気分も安心になり、外が暴風雨 でも心配事にならないのね、という事実を発見した。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第254回】緊急事態宣言を自宅で楽しむメスティン御飯


 

 トアンギア、英語圏の人とかと話すとなんとなくトランジアと聞き取れるキャンプグッズ、超有名所で使っている人も多いと思う。かく言う自分も、キャンプではストームクッカーを常備して利用している。そこの代表商品であるメスティン、Mess Tin と書くくらいだから、雑多な缶ってところでしょうか? それとも小物入れ? 日本的には飯盒とたいてい訳されている。そんなわけで非常事態宣言お籠もり生活が続く中、独り昼御飯をパパっと作ってチャチャッと片付けられるのに重宝しているキャンプグッズでもある。結果、そのもののレベルを超えた調理が面白半分で始まり、キャンプでも十分使えるコレはっと思う方法も着々とスキルアップし身に付いてきた。もちろんメスティン以外は使わずに。

 ところがである、この本家本元のメスティン正規輸入品価格はサイズS で2000円弱、現在ネット通販などでは最低でも5000円と大人気。そんなこともあり格安のソックリさんが市場を賑わしている状況が1年以上続いていたが、昨年の夏業界に衝撃が走った。それは100均大手のダイソーが500円で売り出したのだ。 もちろん買った、2つ…。そして使い心地を検証開始。フツーである。フタが本家のようにピッチリ閉まらないこととか鍋にリブがないとか、サイズが少し小さめなことを確認するも、不具合らしいものは見当たらなかった。ただ、こちらの方もアッと言う間、ほぼ瞬間的に完売で市場から消えた。何というメスティン人気。そして安売り? で有名なドンキホーテの企画なのか、598 円と100円程高いものが発売された。もちろん買った、今度は1つ。その理由は…

 並べてみた、左トランギア・メス S、右ダイソー、真ん中がそれ。ただ、ダイソーのものと大きさ、サイズ、素材やら何やらパット見ただけでは2つの違いがわからない。

 当然のごとく本家の中にピッタリ入るので、スタッキングして持っていくのに重宝する。この状態でもメスティンの中に100均で売っている3個入りアルコール燃料がパッケージ ごと2つ入った。

 ダイソーのメスティン、使っていて気になったのは、目盛りが無いので米の量等が計りにくかったこと。道具が小さいのでその辺りがめちゃめちゃシビアになるので、基準が欲しかったのである。そこでキッチリ計ってマークし、リューターでラインを書き込んで利用していた。

 そう、ドンキホーテのメスティンは売値 98 円高かったのがこの作業がプレスで押され ていた分だったのか…と納得した。この価値は大きいなと。微妙に自分で描いたラインと違うが、そこまでキッチリは測れないのでよしだろう。本来メスティンで御飯を炊くとい う文化は、トランギアを製造しているスウェーデンには無さそうだが、日本での使い方の主な所は飯盒&小物入れである。なので、このラインの重要性は相当理解できる。というわけで、1合では多すぎる半合でいいやというようなキャンプのとき、簡単に美味しく御飯を炊ける道具として今後ガッツリ活躍してくれそうだ。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第250回】色を変えると、雰囲気と色調がグレードアップ


今回は、パッと見どこぞの商品でありそうな雰囲気だが、やっぱり自分で手をかけたものは愛着が出る。こういった小さな明かりでは反射光がいかに大事かが理解できるカラーリング変更となった。

どことなくろうそくやオイルランタンの雰囲気に近づいたのが判るだろうか? そう、雰囲気を最大の目的としたのである。

ベースにしたのは、いつも車の中に積載しキャンプで活用している乾電池式のLEDランタン。メーカー名は、現行商品でもあるので控える。発売自体それほど古いものではないが、やはり光の種類が昼光色とはいえ青い色味を帯びている。さらに塗装がたまたま水色だったこともあり、夏は涼しげでいいのだが、今の時期は体がブルっとしてしまう寒々しさ。

ただ光量の少なさがちょうどよかったり調光できたりと結構なお気に入りで、通常はコレとソーラー充電式インフレータブルランタンでたいていは事足りている。

小ささも気に入っているので、細工してオイルランタンに戻すことも考えた。だってどう見てもコレ、もともとオイルランタンだったでしょうという商品。ただこれ以上車の中にオイルランタンを増やしても手間が増えるだけなので、再塗装で雰囲気バージョンアップする事に。まずは、可能な限りバラバラにし、電気配線の半田も溶かして外した。

塗装の基本は下地作り。車の塗装でプロがよくやる隠れ技に、数種の番手がある3Mサンドブラスターやスチールウールのボンスターを使う方法がある。

何がいいって、中性洗剤で洗いながら足付けという作業が終わってしまうので、取り立てて塗装直前の脱脂作業が必要にならない。とは言えそこはそれ、身近な100均でもいろいろ似たようなものがありそれを活用。塗料は今時は刺激臭のない高性能な水性スプレーも作業が快適だし密着性も良くなっているので使ってみたい所だが、今回はあえて密着力に若干の疑問があるいわゆるラッカーでお安いものを使用。その理由は後述。

塗装もベースにプライマーなど打たず、コレも理由は後述。直接スチールウールで丹念に洗浄足付けした上に、数回に分け薄めにゴールド塗料を塗布。がっちり塗装するならもう少し厚めに吹いてもいいのだが、今回は狙いが違うので、なんとなく真鍮みたいに見えるように工夫。

絵を描く時、金色の真鍮や金などは青の色味が結構重要になる。そういう意味も有って、プライマーやサフェーサではなく元のカラーが水色であることを最大限に利用しようと思ったのである。どうでもいいが、水色って日本人にしかない色の概念らしい、関係ないですね、ハイ。

ゴールドを吹いただけだと、何だこれは…下品。と思う感じだが、乾いてから茶色をフワッと、さらにブラックをフワッと吹きかけると、なんともヤニ付いたか錆なのか経年変化っぽい、そうエイジングの完成。

通常缶スプレーは塗装するのに20〜30㎝離して吹くが、フワッと顔料を載せる時はさらに倍ほど離してなんとなく吹きかける感じで十分。塗装が終わったら、組んで電気配線を再半田付けするなどすれば完成。コレだけで驚くほど光の質が変わるのは、多少は期待していたがそれ以上の効果があった。

さて薄めに塗装を吹いたり、強固な下地皮膜を作らなかった理由は、傷やハゲが今後の使用で雰囲気作りになってほしいから。実際組み上げる時、塗膜の密着力は予想通り弱くそこここにハゲが生じ、その部分からは水色が顔を出す。これが緑青っぽくも見え、なんとも雰囲気が良くなってくるのである。

というわけで、特に高級ブランドだというわけでもなく、なんとなくのお気に入りのグッズをさらに愛着が湧くよう、誰にでも簡単なカラーチェンジっていうのもキャンプ道具にはありだと思う。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com