【第248回】コロナ禍でも楽しい愛着道具整備


通常は便利さにかまけソーラーLEDランタンを多用しているが、どっぷり腰を落ちつけたキャンプの時は加圧式灯油ランタンを持ち出す。と言っても、普通のランタン同様自分ではクルマ内常備品であり、1泊程度だと単に手間が面倒・・・なだけ。

ただ一度その面倒を「楽しいっ⁉」と思ってしまったが最後手放せないアイテムとなり、簡単な加圧式ホワイトガソリンは手放してしまったのは事実だ。脳裏には震災などのイメージがうごめき、手に入りにくいホワイトガソリンよりどこでも入手が容易な灯油スタイルに傾いてしまったのは内緒だ。

というわけでキャンプで使ったのだが、めっぽう寒い気化が難しい時期、点灯時調節など酔っ払って忘れそのまま点灯して就寝、案の定不完全燃焼でスス大量発生メンテナンス予備軍へとつつがなく進化。

この辺りの面倒くささがホワイトガソリンタイプと違う。ちゃんといい子いい子と面倒を見てあげながら使用しないといけないのである。が、ここから先のメンテナンスそのものも加圧式灯油ランタンの醍醐味。

まずは素手で分解できるものはすべて外す。スス汚れは中性洗剤などで洗っても大丈夫なほど、ある意味大雑把というかいい加減な作りで精巧さはそれほどない。ガラスのホヤはともかくとして、ほかは洗わないまでも、ワイヤーブラシを使えばそれだけで十分綺麗になる。

またこの際、ジェネレーターチューブやポンプ、着火用バーナーの取り付けネジが緩んでいないか、ポンプの内部の革のカップのオイル切れを起こしていないかなども点検。

最も厄介なのは、ジェネレーターてっぺんにあるクリーニングニードル。めちゃくちゃ繊細で華奢、ここを無闇に触ると大抵曲がってしまい再生不能の事態に陥るので、作業するときには細心の注意をもって汚れを取り払おう。

いずれにしても、特段何かがあるわけではない、単に掃除だ。ただ簡単な分解をするだけで、確実にマントルは破れるのでスペアは確実に必要。さらに折れたり曲がりやすいクリーニングニードルのスペアもあるといい。ジェネーレーター類の取り付け時気密性を保持する鉛パッキンも有ると助かることが多いだろう。

そのほかにも、使っているとわかる交換パーツの必要性がある数々・・・、この面倒臭さがたまらず、磨いてピカピカにしてやろうって気になる歪な愛情なのである。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第246回】日常も使って美味しいキャンプごはん


ここ数回自分が気に入っているキャンプ道具を紹介しているが、今回も引き続きその流れ。取り上げてみるのはかなり以前からちまたで話題のスキレット。

キャンプ用品メーカーからも発売されている物も多く、所有している人も意外に居るのではないだろうか。使ってみると、断然肉料理が美味しいんだよね。確かにそれは、直火が使えるキャンプでのお楽しみかもしれない。でも出かけた時だけっていうのはちょっと勿体無い。

もちろん一般家庭ではガスコンロなどで問題なく利用できるし、中にはIHコンロ対応という製品だってある。でもよく考えれば鋳鉄製、いわゆる鉄なので、底面形状が平らでピッタリ置けるなら、IHに対応して当たり前なんだけどね。

自分のキャンプ道具としては、スキレット自体はキャプテンスタッグ製を蓋つきで用意し利用している。それは、それを温めるために利用しているコンロがトランギア・ストームクッカーであり、底面がゴトクにピッタリでグラつきが無かったためだ。それ以前にもいくつか蓋付きでホームセンターで購入したものはごとくへの収まりがいまひとつだったが、最初からIHコンロ対応をうたっていたので家庭で利用することにしたという経緯もある。

キャンプでスキレットを使う場合、使用中に洗剤で思いっきり洗うことはまず無いと思う、なぜならシーズニング作業が面倒な事になるから。汚れたら鉄ベラでゴシゴシこそぎ取る、そんな荒っぽい利用の仕方ができるのも魅力。そしてキャンプで使い終わったら家へ持ち帰り、普段使いにも利用しきちんとシーズニングをした状態で次のキャンプに持ち出すのがちょうどいい。そもそもスキレットでの調理には多少のコツがいるので、そういうものを普段から経験し身につけるという意味でも。

そしてキャンプでもそうだが、スキレットで直火調理するならボーボー燃え盛っている焚火に放り込むのは避けたい。それは、いくら蓋付きだからきちんと料理できると言っても、外側がススだらけになって後始末がとてつもなく大変になるから。

そこで見直したいのが炭火だ。さすがに自宅内で焚き火を起こすのは無理があるが、煙発生が少ない炭火ならガッツリキャンプ気分を味わえるし、100均の普及で、1回分程度の使い切れる量の炭がワンコインで手に入る素敵な時代にもなったからでもある。火起こしの道具も工夫すれば、格安の物で行なえるし扇ぐ必要もない。煙が発生する初期はベランダなどで起こし、安定したら室内に持ち込めばいいだけ。

部屋で炭火を利用するときは、焚き火台に灰をしっかり敷いて断熱し炭火の保ちを良くする。

また火力調節も灰があると楽チンだし、強火力である炭火で焚き火台が傷むのを防止することもできる。高さ調節に、バーベキューなどで使うごとくがあっても便利だ。

例えば、事前にスキレット底面に中性洗剤を塗り込むなど予防策を講じても、いくら炭でススが着きにくいとはいえやっぱり底面は汚れる。というわけで、その対策に大きさもピッタリで丈夫、しかも洗濯OKなどこかで見たような手提げをケースにしてみた。

オートキャンプだから多少重量のかさむスキレットだってキャンプ道具として活用したい、そしてそれをもっと日常的に有効活用できないだろうか? という話の顛末でした。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第244回】20年もの? の整備をしてみる Iwatani カセット暖 CB-7


整備終了で快調な燃焼をする愛用のガスストーブ。個人的には歴代ポータブル暖房? ストーブの類では一番使いやすく手元に残っているお気に入り。なので、梱包の箱も当時のまま比較的大事に利用している。

しかし寄る歳並みには敵わず、あちこち多少の不具合が生じている。しかもこのタイプは、絶版品としてはかなり人気が高いらしく、ネットでも売買が激しいようで、そういう意味でももっと大事に使わなければと感じているもの。

今回は、大事な燃焼部分が壊れたとか不具合があるわけではなく、取っ手と脚に付いているストッパーと言うかクッションゴムがはずれているのを直す。時間と共にネジは緩むだろうから増し締め、ゴムは縮むのでその対策である。

本当は、ガス製品には耐用年数が決められているようなのだが、今のところ不具合はないので個人責任で使用を続けてみることにする。

ノブをはずしトップ・カバーを分解してみると、中からカラカラという音が。その原因となる物質をなんとか取り出してみると、それは取手を取り付けるための内側のロックナットとワッシャー、スプリングワッシャー。とっくに落ちて無くなっていると勝手に思っていたが、これは正直相当助かった。

基本的には、それらネジをいわゆるネジロックを利用し締め直し、本体を組み直せば完了となる。

しかし今回は、ナットなど無くなっていることを想定し過去に取り溜めた小型ナットを持ち込んでいた。さらに内側になる取っ手のネジ山に余裕があったので、径とピッチの合うナットを使いダブルナット仕様で緩み防止にしてみた。

トップカバーとノブを組み直してみると、カセットボンベが入る部分の背面カバー・ロックが使用により押し込まれ曲がっていたのに気付く。そのせいで上手く蓋が閉まらなかったものを、ペンチで修正し扉がきちんと閉まるようにした。

正直言えば、ケースそのものが全体的に歪んでしまっているのだが、それを曲げて修正すると薄い鉄板が割れる危険性もあり、軽く手で押しながら形状を微修正するに留めておいた。

最後に、はめ込みのゴムパーツが痩せ、取り付け穴からはめ込み部分が簡単に抜け落ちてしまうため、ゴム対応の接着剤を投入。これで気が付いたら落としてしまっていたということも避けられるだろう。

というわけで、今シーズンも使用頻度が上がる季節になったが、安心して利用できるようになったという訳である。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第242回】焚き火台を新調!? の気持ち


これまで数々の焚き火台を購入しては使い、そして淘汰されてきた。そして手元に残っているのが、写真右ユニフレームのファイアグリル。現在手元にあるのはコレ1つだったのだが、最近の流行りの商品を購入してみた。それがピコグリルと言うもの。

なぜ今更不自由していない焚き火台を、しかも気に入っているものがあるのに追加購入に踏み切ったか、それは収納サイズと重量。

ファイアグリルは相当コンパクトで軽量にも関わらず圧倒的な耐久性を持っているのだが、コンパクトで軽量という点では比較にならなかったから。だってケースに入れてもノートにしか見えないサイズと重量…、これは驚異的だ。

そして自分的に大事だったのは、キャンプ場やホームセンターですぐに手に入る30㎝前後の薪の束、これをそのまま燃料として放り込めるサイズであることだった。

この条件はクリアしたが、耐久性の高さは長年使ってみないと結果は出ないだろう。とりあえず着火から熾火にいたるまで空気の流れも良く、使い勝手は良好だ。

ただ、こんなことは絶対できないな…、というオプションの活用、明らかに焚き火台のコンセプトに反しているし。
というより、ファイアグリルのケースの中にあっさりしまえるので、普段2つ持って行くというのは十分にアリ! ソロキャンプなどの時はピコグリルだけ持っていくという使い方がいいかも。

もう1つ最近気になっていたのは、焚き火台ではなく着火のための道具。特に炭に火を点ける場合を想定。これに具合が良かったのが底面にも穴の開いたステンレス製カトラリーの水切り。着火剤1つで15分ほどで確実に全体に火が回るのだ。

これも、冬の間のキャンプに十分活躍しそうだ、というのが落ち葉舞う季節でのキャンプでの出来事だった。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第240回】ワンちゃんにも快適な天幕スペースを


キャンピングカーユーザーにおいて、ペット連れの確率は非常に高く、その中でも群を抜いて見られるのが犬連れキャンプの姿。

大抵の場合キャンピングカーにリードをつなぎ、車体下あたりで丸く寝ている微笑ましい姿を目にするのだが、なんだか専用のスペースがあってもいいのかもと要らぬ心配をしてしまった。

そんなことを考えていた時、みんな大好き100均ショップで超高額な1000円アイテムをゲットした。それはクイックエクスパンドサンシェードという商品で、広げた時の床面が144×100cmのワンタッチサンシェードテント。背面はモスキートネット加工されている。

丸め方はカメラ撮影で使うレフ板のような感じ、ただ大判になるので多少コツが必要だが、何しろ設置の簡単にペグダウンできるなど、機能的には問題なし。これを居間スペースの横に置いてお気に入りマットでも敷いておいてあげれば、ワンちゃんだっていつも横に居られ幸せ、犬舎としてではなく、到着したらサッと広げて仮荷物置きとして使えば汚れないし軽い雨もしのげるというものだろう。

そして個人的に本命だと思うのは、正方形や長方形のタープテント生地。最近はソロキャンプ流行りなので色々なサイズが手に入るが、3×3mか3.5×3.5mが使いやすいだろう。なぜなら、サイドオーニング展開時に取り付け、風雨の浸入を防ぐアイテムとしても利用しやすいから。

写真は3×3mのもので、ペグ9本と120cmの突っ張り棒を利用しモノポールテントの様に張ってみた状態。犬舎として十分な広さが確保できるどころか、薄めのコットやマットを敷けば大人の就寝スペースとしても十分なサイズ。

どちらも荷物として追加しても苦になる収納サイズではないので、ペットちゃんパートナーがキャンプに同行する人は用意してみてはどうだろう。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com