世界遺産・知床観光に便利な昔ながらのキャンプ場


カムイワッカの滝や知床五湖など、自然豊かな景勝地が点在する世界遺産・知床。多くの観光客が訪れる道内屈指の人気スポットでありながら、手つかずの自然と生態系がしっかりと守られ、ヒグマやエゾシカ、トドやアザラシなどの大型哺乳類も数多く生息しています。北海道に来たら一度は訪れたい、雄大な自然を肌で感じられるエリアです。

そんな知床半島の観光拠点となるウトロ市街から高台を1kmほど登った場所に、昔ながらのキャンプ場「国設知床野営場」があります。場内は草地のフリーサイトになっていて、テントサイトのほかに車両を乗り入れてオートキャンプができるエリアもあります。

利用者はファミリーからライダー、チャリダー、車中泊ユーザーまでさまざま。敷地内には知床八景にも選ばれた夕陽の名所「夕陽台展望台」があり、そこから素晴らしい夕陽を堪能したり、場内に遊びに来る野生のエゾシカを眺めたりしながら、のんびりとキャンプを楽しむことができます。今どきの高規格オートキャンプ場とは一線を画す、旅の香りが漂うおおらかな雰囲気の野営場です。

場内設備は、管理棟、炊事場、トイレ(バイオタイプ)と、いたってシンプル。AC電源の設備はありませんが、知床の中心地ウトロ市街までクルマで5分という好立地のため、知床観光のベース基地としての利用価値は十分です。宿泊料金が格安でごみ処理もできるので、キャンプ場で長期滞在をしながら釣りや観光を楽しむ利用者の姿も多く見られます。すぐ近くには公衆浴場「ウトロ温泉 夕陽台の湯」(入浴料:大人500円、子供250円)があり、温泉入浴のほかコインランドリーで洗濯も可能です。

 

ウトロにある「道の駅うとろ・シリエトク」では、ここ数年車中泊ユーザーによるマナー違反が大きな問題になっています。知床を訪れた際は、ウトロ地区にあるキャンプ場「国設知床野営場」を利用して、安心・快適に観光を楽しむのがお勧めです。

 

(データ)

住所 北海道斜里町ウトロ香川

電話番号 0152-24-2722(管理事務所)

開設期間 6月上旬~9月30日

営業時間 チェックイン11:00~、チェックアウト~翌11:00

料金(1泊) 入場料:大人 400円/小中学生200円/幼児無料

※一部エリアでオートキャンプ可、ペット可(リード必須)、ゴミ処理可

https://www.shiretoko.asia/hotel/camp_utoro.html

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/

【ちとせ美笛キャンプ場】苫小牧から50分で行ける最高ロケーションのキャンプ場


自然豊かなフィールドでキャンプを楽しめるのが北海道旅の醍醐味のひとつですが、ロケーションに恵まれたキャンプ場は道東エリア・道北エリアに集中しているので、そこまで行くのが大変……。そんな人にお勧めなのが、函館・小樽・苫小牧のフェリーターミナルからアクセスしやすい道央エリアの「ちとせ美笛キャンプ場」です。

千歳市の秘境・支笏湖のほとりに整備されたこのキャンプ場は、札幌から下道で1時間半、苫小牧フェリーターミナルからも下道で50分という好立地で、しかもロケーションの素晴らしさは北海道でもトップレベル! 手軽に大自然を満喫できる道内屈指のフィールドということで、北海道のキャンパーはもちろん、本州のキャンプフリークからも絶大な人気を集めています。

このキャンプ場の最大の魅力は、支笏湖の湖畔に広がる開放的なロケーションと、好きな場所に車両を乗り入れできる「オートフリーサイト」であることです。湖畔の砂浜から静かな林間サイトまで、好みに応じて設営場所は選び放題。気に入った場所にクルマを止めてサイドオーニングやタープを設営すれば、そこが大自然の中のプライベート空間になります。カヌーや湖水浴を楽しみたいアクティブ派は湖畔サイト、自然を味わいながら静かに焚き火を楽しみたいキャンパーは森林サイトと、同じキャンプ場でありながら場所によってまったく異なる雰囲気のキャンプを楽しめるのが魅力です。

大自然に囲まれたオートフリーサイトのためAC電源設備はありませんが、管理棟ではコインシャワーやコインランドリーの使用が可能。ペット連れOKでごみ処理ができるのも、北海道を旅するキャンピングカーユーザーにとってうれしいポイントです。人気のキャンプ場なので、混雑を避けてゆったりと大自然を味わいたいなら、トップシーズンの7~8月を避けて人の少ない平日に訪問するのがお勧め。支笏湖、恵庭岳、樽前山を望む大自然の中で、北海道ならではのキャンプ体験を味わってみてください。

 

 

(データ)

住所 北海道千歳市美笛

電話番号 090-5987-1284(センターハウス)※受付時間7:00~19:00

開設期間 5月上旬~10月中旬

営業時間 チェックイン7:00~、チェックアウト~翌11:00

料金(1泊) 大人2000円、小中学生1000円、幼児(4歳以上)200円

※ペット可、ゴミ処理可

https://www.shikotuko.jp/

岩田 一成
著者:岩田 一成
キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーライター。累積1000泊以上のキャンプ・クルマ旅の経験を活かし、雑誌やWEBでコラムや記事を多数執筆。キャンピングカー専門誌やイベントのアドバイザー、講演会、テレビ・ラジオ番組出演など、幅広い分野でキャンピングカーの魅力を伝えるべく奮闘中。著書『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』 http://www.iwata-kazunari.com/