【第153回】キャンピングカーの車内で卓上調理にハマる


それは、カセットコンロがあればいいと言われてしまえばそれまでなのだが、ここ最近の自分のキャンプスタイルの中ですごく気に入っているものを1つ紹介。購入したのは、市販で誰でも手にすることができる、折りたたみ式のウッドストーブというか焚き火台とそのオプションの数々。

 組み立ててみると、風除けのフロントパネルと天板になる鋳物鉄板という姿。もちろんキャンプサイトで薪を使って焚き火台として利用するのが基本だ。さらにフロントパネルは、焚き火の時薪をくべるための台になったり、サイドに装着して調味料台にすることも可能とかなり便利。

 もっとも気に入ったのは、それを折りたたむとB6サイズになり、オプション品も含め装備されているケースに難なくすべて収まってしまうこと。さらに収納法を吟味し、今ではトングやアルコールバーナーまでいっしょくたに収納できるようにした。

 キャンピングカーの中で使う場合は、さすがに薪を燃料とするのは非現実的なので、スーパーなどで手に入る固形燃料を利用すると取り扱いが楽だろう。

 もちろん車内で利用する場合は換気に十分配慮し、下方への反射熱を考慮し、アルミのプレートで熱を反射・拡散させたり、ランチョンマットなどを敷いて断熱することをお忘れなく。

 さて実際に使ってみると、キャンピングカー内でも焚き火をしているような楽しさ。つまみを延々焼きつつ酒が進むこと間違いなし。正直、カセットコンロでパパッと作ってしまうより楽しみが倍増することは間違いなし。

 収納性もいいので、キャンプグッズの1つとして常備しておくのも苦にならず、燃料もマルチに利用できるので使用頻度も高まり、常備グッズとしての無駄も少なくなると感じた。この方法なら、お皿などの消費も少なくなるようだし、固形燃料などを使えば手入れもとっても楽チン。

 いかがでしょう、車内もキャンプ気分満点になるグッズとして、ひとつ試してみては。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第149回】サイドオーニングの下にオイルランタンの灯りはいかがでしょう パート2


前回思わせぶりに終了した当コラム、その理由は見ての通りリフィルのオイルキャンドルのボトルを再利用したかったから。なにしろそのボトルの出来が実によく、使い捨てにするにはあまりにももったいなく感じたし、ほら今プラスチックの廃棄がいろいろ問題にもなっていて、分解して分別するのも結構大変そうだったから。

まずはオイルを注入するための穴を凹んだ所へ、それと既存の芯を取り付けてあった所も芯を抜くためもあり、ルーターを使って穴を開けた。

すかさずオリーブオイルを丁寧に注入し、ティッシュペーパーを捻って芯を作って刺し燃焼テスト。だいたい問題なさそうだが、まだ芯はボトルの底に沈んだままで見た目があまり良くない。オイルをオリーブオイルにしたのは、色付きが強いので残量が分かりやすいかなと思っただけ。

試してみると、注入用の穴が1つだとオイルの粘性が高くうまくボトルに入っていかない感じだったので、注入用に2つ穴を追加。芯部分の穴をほんの少し拡大、クリップの先を小さな鉤爪形状に加工したものが入るようにして、落ちた芯をボトルの中から掻き出せるよう加工。これで芯の出る量も調節できるようになった。

芯を出す量は5mm以下3mm程度が良いようだが、そのあたりはティッシュペーパーの捻り具合にもよると思うので、自分で工夫して見てほしい。

ランタンにセットして見た、いい感じです。実は植物性のオイルが、かなりうまく燃えることを多くの人は知らない。おそらくもっと可燃性の高いものでないといけないと思い込んでいるのではないかと思う。そんなにパラフィンオイルと可燃率は違わないと思われるし、価格もスーパーで激安品も出回るので、入手のしやすさや安全性からいったらもっと注目されてもよさそう。

ただ…、オリーブオイルだと寒い時期固まってしまい、点灯させることができないだろう。この辺りがパラフィンオイルや本来の蝋とは違うことだろうか。ただ、停電などでロウソクに火をつけ灯りとして使うより、点灯してぶら下げて使えるこの手のランタンの方が安全性は極めて高い。

キャンプ用としてだけでなく、災害対策用という意味も含め用意して見てはいかがだろうか。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第147回】サイドオーニングの下にオイルランタンの灯りはいかがでしょう(じつは・・・パート1)


キャンピングカー、ましてやそれがキャブコンだのモーターホームだったりしたら、ほとんどの場合サイドオーニングを装着していることだろう。そしてその下の灯りで昨今大人気なのは、低消費電力で強力に明るいLEDのリボンタイプ照明。

お手軽だし使いいいのは十分承知なのだが・・・”強力”という所にちょっとひっかかるものがある。これはあくまで個人的な意見ではあるのだが・・・。そう、明るすぎるかな? と感じてしまうのだ。あと、なんだか雰囲気ももっと欲しいよなぁ、と無い物ねだりもしてしまう。

そこで最近試したのが、昔ながらのキャンドルランタンをサイドオーニングに多数ぶら下げ使ってみること。いや、ハロウィンもクリスマスも通り越したのに、なんともいい雰囲気になります。

本来ならキャンドルランタンなのでろうそくがセットされるのだが、これが結構面倒なのだ、後始末が。揺れてこぼれてガラスのホヤにベットリ着いて・・・拭いてもビヨォ~んと延びるばかり。オレンジオイル系で拭いたらあっさり取れたのにはビックリしたが、それでも面倒であることは否めない。

そこでネットショッピングでポチッとしたのが径38mmのオイルキャンドル使い捨て品。価格にすると1つ100円以下ではあるが、キャンドルが3つ100円で普通に買える今時ではちょっと高めな気がする。

通常のキャンプ用キャンドルランタンは、径1と1/2インチなので、ほとんど既製品が無加工ですっぽり入るはず。写真のサイズで、1ボトルにつきおよそ6時間の燃焼が可能だった。

とまあキャンドルで気を良くしてお酒を飲んでいるかたわらに・・・「あら不思議!? こんなところに石油ランタンが!!」と、いわゆる灯油でも入れて点けるかと思うも、専用オイルってケロシン系じゃなくて低温でも固まらないロウ、いわゆるパラフィンオイルだよね・・・と気付く。前に紹介しているオイルキャンドルがまさにそれ。パラフィンオイルだって結構な値段だし、灯油は手につくと臭いし。

「んじゃさぁ~~~~、植物オイルでよくね?」「ヤバいんじゃないっすか??」「試すべ試すべ」と相方と話しつつ、ギャレー内にある1リットル300円のスーパー特売品サラダ油をコポコポ注入。

案の定、ちゃんと点きました。

ただこの方法、まったくメーカー保証はないし芯が早めにダメになることは間違いなさそう。試してもオイルタンクの厚さが相当なモデルである場合、吸い上げがうまくいかず点灯することができないかもしれない。でも芯の油をガッツリ中性洗剤で洗い流してキッチリ乾燥させればまた普通に使えるのでご安心を。

という結果を踏まえ、次回に続く・・・。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第145回】キャンピングカーの調理道具にフタ付きスキレットが抜群に便利!


これまでキャンピングカーで様々な調理道具を使ってきた。その中に、ちょっと前に爆発的に流行ったスキレットというものがある。御多分にもれず、キャンプの買い出しで寄ったスーパーで径20センチのフタ付きを購入し、自分のキャンピングカーにも積載し始めた。

なぜこのサイズかというのは、キャンピングカーのビルトインタイプコンロを使ったことがある人にはよくわかる話で、肉料理などするには2人前程度には十分だし、1人前ならそれ自体を器にできるというあたりも気に入ったのだ。

もっとも気に入ったのは、フタ付きであるためコンロ上でも相当オーブンっぽい調理ができること。強力火力が望めないキャンピングカーのコンロでも十分な調理ができることだ。

そこで考えたのが、スキレットでパンを焼こうという試み。作り置きして小腹が減った時に手に取れるのも狙い。今回の案はパンなのに強力粉ではなく薄力粉を使い、砂糖、ドライイースト、塩を混ぜてみた。その方が膨らみすぎないかな?

普段使っているスキレットだと、鍋肌が普通にシーズニングが出来上がっていると思われるので、すべてをスキレット内で完結させようという狙いもある。洗い物を減らしたいからだ。

おつまみになるパンということもあり、練りこみパンを作る。とりあえずツナ缶をオイルごと、ドライフーズのみじん切りを放り込んだ。混ぜるのはスプーンかフォークで、様子を見ながら水を足し生地を作る。ズボラに一直線である。

しっかり練って、1~2時間フタをして一次発酵を済ませたら、あとでちぎりやすいよう分割し並べる。スキレットに張り付きそうだったら打ち粉代わりに粉を振っておく。

ここからがキャンピングカーらしいところ。フタをしてFF暖房の暖気が当たるような所へスキレットを置く。発酵温度は40度C超えあたりなので、それっぽい温度になるよう距離などを調節しよう。

冬ならそれでいい、夏は多分日に当たるようなところに置いておけばいい、春と秋は湯煎?そのあたりは流石に検証できていない。

発酵が終了したら、スキレットのフタをしたままコンロにかけ、全体が温まったら弱火というよりとろ火にし、途中一度ひっくり返し仕上がるまで20分だった。ちなみに薄力粉は100g使用し、仕上がりは2人前の感じ。

というわけで、キャンピングカーでも洒落た調理は大して苦労しなくても作れることがわかり、キャンプ中の時間の使いかたも含めまた楽しみが増えてきた。みなさま、フタ付きスキレットってすごく楽しいですよ。焚き火にくべてもガンガン使えるしね。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第143回】まだまだ続く寒さを楽しく暖房で乗り切る!


キャンピングカーの場合、たいていはFF暖房を設置しているだろう。そのため、車内においては寒さ知らずどころか、短パンTシャツで冷たいビールをグビッ!? が普通かもしれない。しかしいざ外となるとそういうわけにもいかない。

もちろん、タープの下をオプションのスクリーンや何かで囲い、寒さをしのぐという方法も当たり前に行なっているだろうが、やはり真冬はそれだけでは保温できずやはり寒い。そこで重要になってくるのが、ストーブ。

これまで個人的には、コールマン製の大昔のテント内で使用するためのキャタリティックヒーターをトレーラー内で愛用。今の基準ではもちろん室内使用は不可のもの。さらにサイドオーニングやタープ下では、調理のできるトヨトミ製ストーブや通常のカセットタンク給油式のものを使用していた。それはそれで、暖をとるという点で十分機能していたように思う。

世の中は便利なもので、ネットをうろうろしてポチッとクリックすると、海外から商品が届く時代。というわけで、唯一今まで不満だった“大きさ”という問題をクリアしそうな小型タイプを発見し、迷わず購入。無事海外から届くかどうかワクワクしながら待ってみた。

到着したものを開封してみると、製造国は分からない。商品のパーツはあちこち曲がったりひしゃげたり、バリも酷かったりするがそれらを修正して再組み付け。さらにトレーラーのL P Gボンベのホルダーに置いてみると、実にサイズ的にピッタリだった。

もちろん電気などは使用しておらず、着火はマッチかライターで直接、極めてアナログな機構ながら、国産のように耐震自動消化装置など付いていないので、いざとなれば点火状態で移動もできてしまう。もちろん日本の基準でいけば、室内使用不可である。

実際の燃焼はなんら問題なく綺麗に行なわれ、1給油で夜更かしの夜も無給油で大丈夫なのを確認。股火鉢状態に利用すれば屋外であってもめちゃくちゃ暖かい。しかもお値段がとってもリーズナブルで大満足。

こうなってくると、ちょっと高価だけど武井バーナーとかペトロマックスとかのストーブが手に入れたくなるというものだが、私の場合お財布がその辺りの融通を利かせてくれない。カッコ良いんだけどなぁ、みなさまはいかがでしょうか。結構小さめの石油ストーブって、いろいろなものが発売されていて案外屋外で楽しめますよ。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com