【第127回】夜の明かりに凝ってみる


最近の自分のキャンプサイトづくりで恐縮だが、ランタンの色や形状、そのほかをだいぶ気にするようになった。もちろん、キャンピングカーに搭載している照明設備もきちんと使うのだが、
特に表に出しているテーブル上などでは、極力明るくしないように努めている。

利用することが多いのは、近頃極めて性能的にも納得のいくようになったインフレータブルのLEDランタンだろうか。登場当初は1充電でおおよそ4時間程度の点灯だったが、最近のモデルは6~8時間点灯と十分実用性を備えてきたからである。

もちろんいろいろ試してみて色にもかなり気を遣い、極力電球色を発光するタイプを選んで利用している。その方がお酒が美味しいというひどく個人的な理由もそこにはある。

写真はM-POWERDのもので、バンテックでも以前パーツとして扱っていたものだが現在は欠品。特にLUXという電球色のものは、かなりいい雰囲気があると思う。

さらに個人的にお気に入りになったのはオイルランタンで、本体価格は安いし壊れる要素もほとんどなく、燃料の調達も容易と申し分なし。何と比較しているかといえば、ガスやガソリンタイプのランタンとなのだが、マントルを付け替える必要もなければ明る過ぎることもないのがお気に入り。LEDランタンと併用して利用し、長時間点灯はこちらに任せている。

なぜそういった明るさを絞った明かりにこだわり始めたかと言えば、煌々と照らしているLED照明が目に痛い、かなり離れた所からでも相当目立ってしまう印象もあるから。確かに電気消費量も少なく、サイトを明るく安全に利用することができるのだが、作業をしているときは当然明るい方が安全ではあるものの、くつろいでいるときは多少暗い方が夜目も効くのでいいのではないだろうかと思っている。

こうして明かりを選んで使い始めると、キャンピングカーの車内や車中泊、テントやタープの下でも普通にそれらを使うようになってきた。もちろんサブバッテリーの電力に依存するようなことはないので、残量にビクビクしながら明かりを灯すということもなくなったのは精神衛生上心地よい。


インフレータブルランタンの最大の魅力は、折りたためることでダッシュボード上などに常備しておくことで充電が完了してしまうこと。そう、メンテナンスが簡単な上、いつでも懐中電灯がわりに足元を照らすことだってできるのが重宝するのだ。夜露や雨に強いというのも好印象。

持ち運びの時に揮発油の匂いやこぼれなども気にする必要がないインフレータブルタイプのLEDランタンは、キャンピングカーでの補助照明としてピッタリなものだと思われ、ぜひ1つは手元に置いておきたいグッズになったような気がする。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第126回】アンテナはテレビを見るための必需品。性能が重要だ。


キャンピングカーの中でテレビを見るために重要なのがテレビアンテナです。

 家庭のアンテナならば一度調整すればいつでも同じ条件で見ることができますが、旅で移動するキャンピングカーの場合はそうはいきません。テレビ放送は地デジとBS・CSがあるので、両方見たければアンテナは2種類必要です。

 まず地デジですが、一般的に家庭で使っているアンテナは指向性アンテナで、テレビ電波の方向に向かってアンテナを向ける必要があります。魚の骨のようなアンテナが家の屋根の上に付いているのを見かけることがあると思います。

 家庭用のアンテナをキャンピングカーに取り付けることもできますが、車中泊場所に着いたら、そのたびにいちいち電波の方向を探して合わせる調整が必要です。

 そこで車載用に作られた無指向性のアンテナを使うことで、面倒な調整なしに電波を受信することができます。車用に専用設計されているので防水、振動対策もされています。

キャンピングカーパーツ #231058 DIAMOND 無指向性地デジアンテナ DACP-225

#231058
DIAMOND無指向性地デジアンテナDACP-225
価格:21,600円

キャンピングカーパーツ #231067 DIAMOND 無指向性地デジアンテナ DACP-115

#231067
DIAMOND無指向性地デジアンテナDACP-115
価格:19,980円

もうひとつがBS・CSアンテナです。BS・CSアンテナは、南西方向の空にある通信衛星に向かって方向を合わせる必要があって、手動で調整するタイプと自動で合わせる2タイプがあります。

 自動で合わせる自動追尾式だと本体内のモーターが回って常に衛星の方向にアンテナを向けることによって走行中でも放送を見ることができます。

 最近は価格も下がってきて購入しやすくなりました。テレビを見る頻度が多かったり、クルマで走行中でも見ることがあるのならば、自動追尾式をお薦めします。

 とくに2018年7月に発売になったフルオートアンテナDACP330は、従来品よりもコンパクトで軽量になり、しかも価格も安くなりました。

キャンピングカーパーツ #231075 自動追尾型BS/CS フルオートアンテナ DACP-330

#231075
自動追尾式BS/CSフルオートアンテナDACP-330
価格:216,000円

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第125回】バンコンの酷暑を乗り切ろう


キャンピングカーを手に入れたら、いつでもどこでも寝てみたい。それがバンコンだとしてもそうだろう。

さてこの夏、酷暑と言われ世界的に北半球が暑く逃げ道はないのだが、それをキャンプ場やサービスエリア、道の駅で経験した人も多いだろう。近頃のキャブコンは、サブバッテリーで駆動できるルームエアコンを装備していることも多いが、それらが難しい1ボックスでは「もうこんな所じゃ寝られないっ」とガッカリした人もいるかも知れない。

そこでというわけではないのだが、この夏の暑さの中仕事で移動している時のミニバンでの筆者の方法をお伝えしてみよう。きっと、バンコンの人には役に立つ情報だと思われる。

そもそも私のミニバンには蚊帳を自作して装備しているので、キャンプサイトならドア類を開け気兼ねなく就寝できるのだが、移動中の駐車場などではそういった開けっぴろげなことはできない。そこで、ワンちゃんを連れて旅する人たちのアイデアを頂き、風を車内に引き込んでいる。

ペット用品では専用のグッズが存在するようだが、利用しているのはターンバックルという長さ調節できるボルトのような器具。どこのホームセンターでも簡単に手に入れることができるだろう。サイズは様々あるが、引っ掛けられる最大のものを用意するのが、強度的にも安心さが必要な重要な部分である。

何がいいかといえば、写真のように設置した状態でロックが掛けられるので、就寝時に開けられたり風であおられて開いたりといったことがないのである。

開放量は10センチ程度で、このくらいの開度であればかなり強い雨が降っていても、ほとんどの車種の場合降り込む事はないだろう。外から見ても、ちょっと半ドアが過ぎる程度で、中を覗かれてしまうほど開いているわけでもない。ただ、これだけで風が流れるわけではない。ここからがテクニック。

バンコンなら、大抵ルーフベンチレーターが付いているだろうから、それを少し開けておく。通常のルーフやミニバンなら、バックドアと反対の位置にあるフロントウインドウの上部を開けておく。この低めから吸い込んで、一番離れた高い所から抜けるということが大事。実際それがうまくいくと、車内でタバコを吸っていても煙が流れに乗って出ていくのである。

なぜそうなるか、暖かい空気は上昇する、その暖かい空気は中にいる人の体温で自動的に生成されるといった具合なのだ。人が入っていない時には、かなり流れが弱くなることからもその事実は確認できる。

というわけで、筆者の車中泊においては蚊取り線香を炊いているくらい。これも空気の流れができ温かい空気が出ていってしまうからだが、虫に刺されるよりは断然いい。冷房のような涼しさは得られないものの、ドア類を閉め窓のみを全開にしているよりははるかに涼しい。ただ、狭い空間での蚊取り線香を炊くという行為には、香りは選んだ方がいいかな、最近はいろいろなタイプがあるので。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第124回】クルマの走行安定性と乗り心地を改善する


キャンピングカーは車内で食事したり、くつろいだりする居住性のほかに、移動するための車としての走行性能も重要です。

 長距離移動することが多いので走行性能に不満があるとストレスになってしまいます。そこで注目したいのが足回りパーツです。

 ショックアブソーバー、板バネ、スタビライザー、トーションバーなどいろいろと種類があり、ホイールやタイヤを変えることでも乗り心地は変わります。

 なかでもスプリングとショックアブソーバーはその効果が実感しやすいパーツです。

 キャンピングカー走行中に路面から衝撃を受けると、まずはスプリング(バネ)が吸収します。

 キャンピングカーのベース車として使われることの多いカムロード用、ハイエース用に開発されたリーフスプリング・マックスロードプラスは、アウトドアグッズなど荷物を積むことの多いキャンピングカーに対応しているのでお薦めです。

 とくにサイクルキャリヤやルーフトランクを装着している車に効果があります。

キャンピングカーパーツ #241147 リーフスプリング MAX LOAD PLUS LP-3

#241147
リーフスプリング MAX LOAD PLUS LP-3
価格:28,080円
適合車種:200系ハイエース、タウン・ライトエーストラック、旧カムロードなど

キャンピングカーパーツ #241148 リーフスプリング MAX LOAD PLUS LP-4

#241148
リーフスプリング MAX LOAD PLUS LP-4
価格:28,080円
適合車種:新カムロード、キャンター、エルフなど

 スプリング(バネ)が衝撃を吸収しますが、それだけだといつまでも揺れが収まりません。その揺れを受けとめるのがショックアブソーバーの役割です。

 内筒と外筒が伸びたり縮んだりすることで揺れを制御します。このショックアブソーバーもカムロード用、ハイエース用に開発されたものがあります。

キャンピングカーパーツ ♯241175 モンローV-SUSPENTION SYSTEM カムロード用1台分

♯241175
モンローV-SUSPENTION SYSTEM カムロード用1台分
価格:72,576円
適合車種:カムロード

キャンピングカーパーツ ♯241162 プレミアムショックアブソーバー「モンローサムライ」

♯241162
プレミアムショックアブソーバー「モンローサムライ」
価格:72,576円
適合車種:200系ハイエース

 スプリングと違って、ショックアブソーバーは消耗品なので、架装重量のあるキャンピングカーの場合、走行距離5万㎞が交換の目安といわれています。

 交換時期が迫っていたら、純正品からキャンピングカー専用品へ交換するのもお薦めですね。

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第123回】キャンピングカーショーに出かけ、見所を発掘しよう



さる7月21・22日に、東京ビックサイトにおいて東京キャンピングカーショー2018が開催され、とてつもない猛暑の中押し寄せたのは一般入場者だけではなく、多種多様のメディアも同様だった。こんな所にも、昨今のキャンピングカーや車中泊の人気が現れているようだ。

このショーは毎年2月に幕張メッセで行なわれるものに次いで規模の大きなもので、新型の発表も多く様々なモデルに目移りしてしまうほど。今回などは、自動車メーカーがキャンピングカービルダーとベースモデルの開発当時からキャンプ仕様を登場させてきたのくらい。会場の雰囲気はこちら。

もちろん、購入を検討している人にはニューモデルがとにかく見たいのは当然だが、人気モデルともなると車内に入ることすらままならないものすらある。そんなときはちょっと目線を変え、パーツブースやメーカー・ビルダーがコソッと見せているものなどに注目してみると、キャンピングカーショーの楽しさが倍増する。



たとえば、ホワイトハウスというビルダーはキャンピングカーの展示とは別にパーツブースにもスペースを用意しハイエースを展示。そこに付いていたのは、REMISというブラインドメーカーと共同開発したフロントシェード。これは200系ハイエースの標準・ワイドボディ両方に対応したものなので、特にホワイトハウスのキャンピングカーでなくても装着できるパーツ。

というより、キャンピングカーに限らず取り付けられるので、買い物や観光に行った時にもサッとスマートに遮光とプライバシー確保ができるアイテムとして、あらゆるハイエースユーザーに共感を呼びそう。発売はなんとか’18年内を目指しているらしい。


車中泊は相変わらずの人気、しかも軽ベースはなおさらだがついに登場したのがリチウムイオン電池を搭載したモデル。制作したのはカーショップスリーセブン。電池の容量は1000Wh。これがどれくらいスゴいかと言えば、通常キャピングカーに搭載されるサブバッテリーが100Ahだとして実際に使える量が60%程度だとすると、60AhX12Vで720Whが最大だと考えられる。それより大きな容量もきっちり使える装備が、インバーターや充電器といった周辺設備も含め写真のサイズのようにひとまとめに収まっているのだ。もちろん重量的にも相当軽量。キャンピングカーユーザーなら気になる装備だろう。

パーツ紹介のブースではないが、トーザイアテオではトレーラーの前方トランクを開けそっと何気なく置いていたのが、広島は呉にある中国工業製FRPのLPGボンベ。このボンベは充てんに専用のアタッチメントを必要とするため、トーザイアテオの方で近隣の充てん所と契約し対応してもらい利用を可能としたのだ。

持ってみると分かるのだが、ものすごく軽い。あとスペック的なことになるが、既存の鉄タンクやアルミのものに比べ、あらゆる状況下で安全性が高い。それより何より、透けて液面が目視できるので使っている時に充てん時期が非常に分かりやすいのがいい。

こちらも、もうちょっとアピールすればいいのにと思えるポソっと置いてあったもの。特に商品名があるわけでもない最新のもののようだが、ジェットイノウエというところが製造する、長さ220センチのトラックの就寝スペースで使う専用マット。

ここまでなら普通なのだが、まずその長さがハイエースの荷台寸法にピッタリ。さらにマットの構造が最近はやりのエアーなんとかとよく呼ばれている樹脂を立体的に組み合わせたスプリングで支えているもの。スポーツ選手がよく宣伝している、あの系統。それに負荷の掛かり具合・部位によって高反発と中反発のスポンジを組み合わせているうえ、カバーは洗えてしまうという便利さ。キャンピングカーのマットに使いたいくらい。

というわけで、キャンピングカーショーには車以外にも相当面白いものが見られるものがある事が分かっていただけるだろうか。とは言えそれに気づくには、それなりに目が肥えてなければ難しいだろう。普段から、キャンピングカーの営業さんやキャンプ仲間からの情報収集はやっぱり大事なのかもしれないね、という話である。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com