【第252回】お気に入りオイルランタンをアップグレード


 もはや手に入らない、それでいてやたら今人気があり代替すら出来ないお気に入りのペトロマックス・ランタン。大きさが小型で手頃、それでいて明るさが十分でメッキ仕様なので反射もキレイ。磨く悦びもあり、取り立ててキャンプ生活で不満を持っては居ない。

 たまに天幕につるして利用するとき、もっと下向きに反射してくれるといいのになと思っていて、ガスコンロに取り付けるアルミホイルのカバーなどを結構使い捨てで利用していた。そんなとき、100 均で薄いステンレス製の鍋蓋を見つけ、利用できないかと妄想。 もう少し大きければ良さそうと予想するが、そこは我慢。

 早速取り付け位置をダンボールで型取り。

 現物合わせで切り取った型を見てみると、煙突直径部分は径6センチと少しでちょうど良さそう。ギリギリのサイズで切り取ったため、このままでは装着するとキッチリもしくは干渉してはまらないだろうことは容易に想像できる。

 制作した雌型をベースに、コピー用紙か何かに写し取り、良さそうな形状に修正してく。

  写し取った型を切り出し雄型とし蓋に貼る。鍋蓋には中心に取っ手があるので、その①
に切り出した雄型の中心をはめ込めばちょうどいい感じだ。

 ドリルなどを使い穴を開け、そこから金切りばさみでチョコチョコ切り出し。ステンレス板が薄いことが幸いし気軽に作業が出来るのが利点だが、切り口がメチャクチャ危ない状態になるのできちんとヤスリやサンダーをかけておいたのは言うまでもなし。

  穴が開いたら、金床の上で金槌を使って板金、ちょうど良さそうな形になるまで叩いて
みた。もちろん薄い金属なので作業は簡単で、ものによっては叩かないでも変形が可能だ
ろう。ただ縮ませる作業はなく延ばすばかりなので、あまり強く叩かずに少しずつ変形さ
せ歪みを抑えるのがコツと言えばコツ。

 

  下から見てみる、湾曲した反射鏡が下方に光を集めるのにちょうど良さそうである。は
めてみると、意外にランタンとの大きさバランスが良さそうなのはラッキーだった。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第248回】コロナ禍でも楽しい愛着道具整備


通常は便利さにかまけソーラーLEDランタンを多用しているが、どっぷり腰を落ちつけたキャンプの時は加圧式灯油ランタンを持ち出す。と言っても、普通のランタン同様自分ではクルマ内常備品であり、1泊程度だと単に手間が面倒・・・なだけ。

ただ一度その面倒を「楽しいっ⁉」と思ってしまったが最後手放せないアイテムとなり、簡単な加圧式ホワイトガソリンは手放してしまったのは事実だ。脳裏には震災などのイメージがうごめき、手に入りにくいホワイトガソリンよりどこでも入手が容易な灯油スタイルに傾いてしまったのは内緒だ。

というわけでキャンプで使ったのだが、めっぽう寒い気化が難しい時期、点灯時調節など酔っ払って忘れそのまま点灯して就寝、案の定不完全燃焼でスス大量発生メンテナンス予備軍へとつつがなく進化。

この辺りの面倒くささがホワイトガソリンタイプと違う。ちゃんといい子いい子と面倒を見てあげながら使用しないといけないのである。が、ここから先のメンテナンスそのものも加圧式灯油ランタンの醍醐味。

まずは素手で分解できるものはすべて外す。スス汚れは中性洗剤などで洗っても大丈夫なほど、ある意味大雑把というかいい加減な作りで精巧さはそれほどない。ガラスのホヤはともかくとして、ほかは洗わないまでも、ワイヤーブラシを使えばそれだけで十分綺麗になる。

またこの際、ジェネレーターチューブやポンプ、着火用バーナーの取り付けネジが緩んでいないか、ポンプの内部の革のカップのオイル切れを起こしていないかなども点検。

最も厄介なのは、ジェネレーターてっぺんにあるクリーニングニードル。めちゃくちゃ繊細で華奢、ここを無闇に触ると大抵曲がってしまい再生不能の事態に陥るので、作業するときには細心の注意をもって汚れを取り払おう。

いずれにしても、特段何かがあるわけではない、単に掃除だ。ただ簡単な分解をするだけで、確実にマントルは破れるのでスペアは確実に必要。さらに折れたり曲がりやすいクリーニングニードルのスペアもあるといい。ジェネーレーター類の取り付け時気密性を保持する鉛パッキンも有ると助かることが多いだろう。

そのほかにも、使っているとわかる交換パーツの必要性がある数々・・・、この面倒臭さがたまらず、磨いてピカピカにしてやろうって気になる歪な愛情なのである。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com

【第231回】DIY心をくすぐるキャンピングカーパーツ その④


今回紹介するのはDIYといっても、電球を差し替えるだけの簡単なものです。とはいえ、LEDタイプに交換するので明かりの雰囲気は変わりますし、加えてLEDによる省電力化も図ることができます。

 差し替えるだけですが、電球には口金の規格があるので注意してください。照明器具と電球を接続する部分の形とサイズがそれぞれ異なります。

 今回紹介するのは差し込みタイプで、電球に2本のピンが付いています。そのなかでもG4と呼ばれる規格のものを集めました。

 キャンピングカーではダウンライトやキッチンの照明などによく使われているもので、ハロゲン球を使っているものがほとんどです。

 ちなみにG4の「4」は、ピンとピンの間のサイズで4㎜の間隔が開いているという意味となります。

 また、ハロゲン球の色味が好きという人もいるでしょうから、ハロゲンの替え球も合わせて紹介しておきます。

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キャンピングカーパーツセンター ♯211121 LED G4 拡散バルブ(クールホワイト)

♯211121

LED G4 拡散バルブ(クールホワイト)

価格:2200円

●G4口金のハロゲンバルブから交換できるDC12Vに対応したLEDライトです。発光色は青味を帯びたクールホワイト。物がはっきりと見えるので作業する場所などに適した明かりです。

キャンピングカーパーツセンター ♯211121 LED G4 拡散バルブ(クールホワイト)

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キャンピングカーパーツセンター ♯211122 LED G4 拡散バルブ(ウォームホワイト)

♯211122

LED G4 拡散バルブ(ウォームホワイト)

価格:2200円

●G4口金のハロゲンバルブから交換できるDC12Vに対応したLEDライトです。発光色は黄色味の強い電球色の設定です。温かみのある光なのでリラックスする場所などに適しています。

キャンピングカーパーツセンター ♯211122 LED G4 拡散バルブ(ウォームホワイト)

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キャンピングカーパーツセンター ♯211093 LED G4タイプ2(クールホワイト)

♯211093

LED G4タイプ2(クールホワイト)

価格:2200円

●G4口金のLEDライトで1球のタイプです。白っぽく昼光色に近い色合いをしています。作業に適した色味なので、キッチンの照明の差し替えなどにもいいでしょう。

キャンピングカーパーツセンター ♯211093 LED G4タイプ2(クールホワイト)

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キャンピングカーパーツセンター ♯211094 LED G4タイプ2(ウォームホワイト)

♯211094

LED G4タイプ2(ウォームホワイト)

価格:2200円

●G4口金のLEDライトで1球のタイプです。白熱球に近い照明色で落ち着きのある明かりが欲しい場所に適しています。

キャンピングカーパーツセンター ♯211094 LED G4タイプ2(ウォームホワイト)

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キャンピングカーパーツセンター ♯83031 ハロゲン球G4 12V 10W

♯83031

ハロゲン球G4 12V 10W

価格:1210円

●G4タイプのハロゲンバルブ。12V10Aで明るい照明です。LEDタイプに比べると電気消費量は大きくなりますが、くっきりとした照明が欲しい人にはお薦めです。

キャンピングカーパーツセンター ♯83031 ハロゲン球G4 12V 10W

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第213回】電池式だから欲しいところに手軽に照明を付け足せる


車内の照明は思っている以上に重要です。家庭と比べると照明との距離が近いので、影響を受けやすいためです。運転で疲れた目には、明るすぎる照明だとリラックスできません。また自分がくつろぐ場所のいい位置に照明があるとも限りません。

 そこで照明の増設が必要になりますが、電気配線を新たに内装に組み込むというのは、モケットをはがしたり、配線を取り回したりが必要で面倒な場合もあります。

 そこで、今回おすすめしたいのは、電池式の照明です。電池式ならば面倒な配線は一切必要なく、自分の好きな場所に取り付けることができます。紹介する3タイプはすべてLED照明で、それぞれ用途の違うタイプなので、使う場所に合わせて選ぶことができます。

 とくにセンサーライトは、夜中に起きたときに足もとなどを照らしてくれて便利な照明でおすすめです。

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キャンピングカーパーツセンター ♯211128 フレキシブルマップライト3段階調光付き

電装パーツ
♯211128 フレキシブルマップライト3段階調光付き 電池式
価格:2200円

キャンピングカーパーツセンター ♯211128 フレキシブルマップライト3段階調光付き

●クリップでどこにでも気軽に取り付けができるマップライトです。しかもアームが自在に動くので好きな場所を照らすことができます。明かりは3段階に調整可能で、読書灯から常夜灯的な使い方までいろいろ。単四電池3本を使用します。

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キャンピングカーパーツセンター ♯211130 無段階調光LEDライト 電池式

電装パーツ
♯211130 無段階調光LEDライト 電池式
価格:2200円

キャンピングカーパーツセンター ♯211130 無段階調光LEDライト 電池式

●照明部分横にあるスライドスイッチを操作することで、明るさを無段階に調節できます。面全体にLEDが付いていて比較的明るいライトです。バンコンなどで車内全体の照明として使うのにもおすすめです。

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キャンピングカーパーツセンター ♯211129 LED人感センサーライト 電池式

電装パーツ
♯211129 LED人感センサーライト 電池式
価格:2200円

キャンピングカーパーツセンター ♯211129 LED人感センサーライト 電池式

●まわりが暗くなったときに、人の動きを感知して明かりが点くセンサー式ライトです。スイッチの操作をしなくても点灯するので、夜間の非常灯としても使えます。エントランスや足もとを照らすセンサーライトとして便利です。単4電池を3本使用します。

浅井 佑一
著者:浅井 佑一
キャンピングカー専門誌「オートキャンパー」編集部を経て、現在は旅とキャンピングカーをテーマにしているフリーライター。キャンピングカーで車中泊しながら、全国の道の駅をまわっている。旅の様子は「オートキャンパー」にて連載中。 http://rvtravel.jp

【第194回】台風一過、灯りと暖房を考える、完結!? その3


前回までの2回で、灯油燃料にこだわって灯りと暖房を取り上げてみた。それはそれだけでかなりマニアックだと思うが、実はここからが本題だったりする。それは灯りを暖房にしてしまえっ! という強引な方法。

そこで用意したのが100均で見つけた、小さなブリキの植木鉢カバー。見て頂きたい、前回紹介したなんだか怪しいが快調に動いた石油ストーブの燃焼部発熱体と似ている…ではないか。コレをランタンへ取り付け遠赤外線を発生する発熱体に変えてしまおうという算段である。

とりあえずそのまま載せてみる。なんとかマントルと干渉しないで載せることは可能なようで、風防としてもちょうど良さそうな位置関係。どうせなら、ジェネレーターと干渉する位置を切り欠き、ちょうどマントルが中心に来るように細工をした方が良さそうなのと、しっかりと固定できるように脚を取り付ける必要はありそう。

実は作業をするために金切バサミとドリル、缶切り、リベットを用意し、鉄製のコーヒー缶か何かで細工しようと考えていたが、それは今後の楽しみにしてしまった。

なぜ今後の楽しみとしたと言えば、着火してみると上手い具合にヒーターになってしまったのだ。植木鉢カバーが赤くなっているのをみてもそれが理解できるだろう。ただここで問題も発生した。燃料注入口に簡易の圧力計が付いているのだが、みるみるタンク内圧力が上がってしまうのだ。正直言って、「コレは危ないっ!」と野生の勘が働くレベルである。

頭に浮かんだ対応策としては、マントルに被せる量を減らしつつ、強烈な温度になっている植木鉢カバーの熱が本体に伝わらないよう眺めの脚を作ってかさ上げする必要がありそうということ。この辺りの具合に関しては、少しずつテスト&トライで解決していかねばならないし、個体差も相当あると思われるので、このコラムの記事ではなく今後の楽しみにしようというわけだ。

というわけで3回にわたって長々と綴ってきた灯りと暖房についてだが、それ自体をキャンプに組み込んで遊びにしてしまえば、いざという時に相当助かるよ、ということを理解してもらえると嬉しい。ちょっとだけ危ない、危険な香りも漂っているけどね。

TAMA@MAC
著者:TAMA@MAC
主に月刊オートキャンパーに執筆し、超小型キャンピングトレーラーを引っ張って、キャンピングカーの可能性を甘受する日々を送る。クルマやキャンピングカーは相当好きだが、最近はフィールドワークにドップリはまり込んでいる。 http://www.tamamac.com